漢字家族BLOG版(漢字の語源)

漢字に関する話題など。漢字の語源・ワードファミリー。 現在、荘子「内篇」を素読しています。

漢籍(3)

2009年12月31日 13時10分53秒 | Weblog

 [ブログ内検索] [漢字に関する書籍] [漢字源]
漢籍(3) (漢籍・原典 保管庫)

 「先秦諸子・要覽子藉」にアップされていた漢籍の内、印刷するためにバックアップしていたものがいくつか見つかったので、(漢籍・原典 保管庫)に貼り付けました。

今回追加したのは・・・


◆韓非子
◆老子道經 ◆列子 ◆公孫龍子
◆孫子 ◆孫臏兵法 ◆尉繚子 ◆吳子


の8つです。



◆墨子(卷一)
◆墨子(卷二)
◆韓非子

◆老子道經 ◆列子 ◆公孫龍子

◆孫子 ◆孫臏兵法 ◆尉繚子 ◆吳子
◆詩経 ◆周易
◆論語

◆留侯世家 ◆淮陰侯列傳
◆桃花源記


漢字家族携帯サイトURL




漢字質問箱バックナンバー


解放処女、街頭女性???

2009年12月30日 01時34分06秒 | Weblog

 [ブログ内検索] [漢字に関する書籍] [漢字源]
解放処女、街頭女性???


 あることを調べたくて、「隋書」にあたっていたが、随処に探りをいれてもヒットしなかった。

 そうこうしているうちに、アクセスログから「藤堂明保氏の業績学ぶ 伊賀・大超寺で歴史講座「寺子屋」」という産経新聞の記事に行き当たり、また同じページのサイドバーに、【海外支局から】韓国で通じない北朝鮮語 解放処女、街頭女性って?という記事のタイトルがあったのでのぞいてみた。

 
同じハングルを使うのに、南北間で意思疎通がうまくいかないこともあるようだ


 とあるが、記事の内容を見ると、ここでいう”ハングル”は、文字のことではなく言葉遣い(言語表現)のことであるから、ここは 「同じ言語を使うのに・・・」 とすべきであろう。「ハングル」というのは文字のことであるのを知らないのであろうか?(おなじ「カタカナ」を使用するのに・・・ とか、同じ「アルファベット」を使うのに・・・ と、「 」の中を置き換えてみると、なぜ違和感を感じるかがわかると思う)

 それはともかく、

 朝鮮戦争が勃発(1950年)してから60年近く経過したため、北朝鮮の人が使うことばを、同胞の韓国人でさえ理解できないことがあるという。

 詳細は、この記事をご覧いただきたいが、いくつかピックアップしてみよう。

 
・アイスクリーム→エスキモー

 おもしろい。

 
・アクセル→加速踏板

 フムフム。これはよくわかる。

 
・コンタクトレンズ→接触眼鏡
・ジェットコースター→慣性列車
・リハーサル→仮想訓練
・ヘアドライヤー→乾髪機

 これもよくわかる。

 
・「海兵隊」(韓)→「海軍陸戦隊」(北)
・「観光案内員」(韓)→「案内講師」(北)
・「空港」(韓)→「航空駅」(北)

 これは北朝鮮の方がわかりやすい。
 余談だが、「観光 = 光を観(み)る」がなぜ「よその土地を見てまわる」の意味になったのか?「観光」という熟語をみただけでは「旅行」とほぼ同義であることがわからない。まあ熟しているからわかるけど。
 それはまあおいといて、ツアーの最中にガイドさんがやってきて「案内講師です」と言われれば即座に理解できるだろう。
 「空の港(みなと)」よりも、「航空駅」の方がまだしもわかりやすそう。ちなみに本家の中国語では、机场(機場)。(は飛行機の、すなわち飛行場の意)

 
・「私生活」(韓)→「個体生活」(北)

 これは、かなり学術的?

 
・「柔道」(韓)→「柔術」(北)

 日本でも昔は「柔術」と言っていた。

 
・「紹介状」(韓)→「紹介信」(北)

 は、中国語風。(「信」とは中国語で「手紙(日)・mail(英)」のこと。迅速にとどくの意味)

 
・「蛋白質」(韓)→「鶏卵素」(北)

 なんとなくわかるような。

 
・「未婚の母」(韓)→「解放処女」(北)

 ???

 
・「面接試験」(韓)→「人物審査」

 納得。

 
・家庭成分(生まれたときに決まる社会階級)

 
・街頭女性(職業を持たない家庭の主婦)
・街頭扇動隊(家庭の主婦や住民たちが組織した扇動隊)

 「街頭」というのが家庭内のことをさすのだろうか?扇動隊は街頭で活動するかもしれないけど、もしかして家庭内のこと???

 
・経験交換会(事例発表会。事業における成果と経験をお互いに情報交換するための集まり)

 これは、なれていないから奇異に感じてしまうが、意味としてはこちらの方がピッタリくるではないか。

 
・空中匪賊(韓国を侵犯した侵略軍の航空機。米軍機を指しているとみられる)

 (笑)

 
・速度戦(最短期間内に量的あるいは質的な最上の成果を成し遂げること)

 なにかあわただしい。

 
・文化語(平壌に中心に使われている言葉)

 鄙(ひな)と都会の格差を意識しすぎ?

 
・唯一価格(定価)


 ・・・と見てみると、合理的な表現もあるし、おもしろいのもある。同じ言語でも交流がなかったり、体制が違ったりすると発展の仕方が異なるという一例で大変興味深い。



漢字家族携帯サイトURL




漢字質問箱バックナンバー


漢籍(2)

2009年12月29日 01時07分43秒 | Weblog

 [ブログ内検索] [漢字に関する書籍] [漢字源]
漢籍(2) (漢籍・原典 保管庫)

 昨日の記事を投稿した後、さらにバックアップと、リンク先も少しだけ増やしました。

 「翰廬」というサイトがかなり充実していて、各年代ごとの「書法」の見本等も見ることができます。(首頁)

 「周易」や「史記」については、別サイトも発見しましたが、途中までで終わっていたり不都合な点もあるので、リンクしませんでした。

 「先秦諸子・要覽子藉」に頼れなくなった今、頼みの綱はこの「翰廬」というサイトですね。

---------------------------
◆墨子(卷一)
◆墨子(卷二)

◆詩経 ◆周易
◆論語

◆留侯世家□◆淮陰侯列傳
◆桃花源記

◆佛典。

--------------------
リンク先

*
漢籍リンク集
*
翰廬 - 首頁
*
翰廬(漢籍)
*
周易
*
禮記
*
楽府詩集
*
尚書
*
史記
*
資治通鑑
*
戰國策
*
《藏經閣》所收一覽
*
般若専集
*
大般若波羅蜜多經
*
浄土専集





漢字家族携帯サイトURL





虎・寅・とら・トラ(1)
虎・寅・とら・トラ - 漢字家族BLOG版
大人虎変 > 君子豹変 >小人革面
一擧兩得(いっきょりょうとく) -- 二頭の虎
假虎威狐(虎の威をかる狐)
暴虎馮河 -- ぼうこひょうか・ぼうこひょうが
十干十二支 -- 干支(えと・かんし)

漢字質問箱バックナンバー


漢籍をひとまず保管

2009年12月28日 03時36分16秒 | Weblog

 [ブログ内検索] [漢字に関する書籍] [漢字源]
漢籍をひとまず保管 (漢籍・原典 保管庫)

 昨日の記事の「先秦諸子・要覽子藉」の件だが、あのサイトにはお世話になっていただけに残念だ。

 「荘子内篇の素読」をするとにきのために、「荘子」については、あらかじめブログの下書き機能を利用して原典を保存しておいたので難を免れたが、その他には、「論語」、「墨子」しか入手していない。こんなにすぐにウェブ上から消え去ってしまうとは思っていなかったので、必要最小限の労力ですませていたのだ。いつでもそのサイトを訪問すれば必要な資料を確認できる、そこがインターネットのいいところなので、普通はわざわざ資料を取り込む必要はないのだが、こと「漢籍」に限っていえば、原典を公開してくれるサイトは希少かつ貴重なのである。
 そもそも漢文の原典をテキスト化するということは、本来、信じられないほどの労力と時間を要するもので、よほどの決意と、ありあまるほどの時間と根気と情熱を必要とするものだと思う。
 それを、そっくりそのままいただくということにうしろめたさを感じ、ダウンロードしていなかったのが・・・。
 やはりバックアップは必要だ。
 ということで、今回のようにサイトそのものが消滅してしまうと元も子もなくなるので、保存庫を用意した。

 主要なものはGoogleサイトに保存しようとしたのだが、保存して目次にリンクを貼るだけでもかなり苦労する。本文をテキスト化する労力は想像を絶するものがある。

 Googleサイトに保存しておくと、他にも利点がある。「このサイトを検索」という機能があるので、資料を検索するのが簡単だということだ。たとえば、うろおぼえのワンフレーズで検索し、その言葉の出典がどの書物の何篇であるかということがわかる。つまりデータベース化が容易だということ。(資料を大量に保存すればの話だが)

 該当の資料を表示した後は、「CTRL」+「F」 キーで、表示したページ内をキーワード検索すれば、たちどころに該当部分にたどり着ける。

 まあ、寿命のあるうちに少しは作業を進めよう。

 「漢籍リンク集--諸子百家(原典・典籍・出典) 」の資料については、少しはリンク張り替えをしましたが、なかなか手強いです。
 それに、「先秦諸子・要覽子藉」(諸子原典)については、すべてリンク切れです。

 これから資料を入れる保存庫は、いちおう「漢籍・原典」としました。「漢籍」だけではサイトが作成できないので無造作に・・・。

 これらのリンク先の他にも漢籍の保管場所がありましたらお知らせくださいね。


漢字家族携帯サイトURL





虎・寅・とら・トラ(1)
虎・寅・とら・トラ - 漢字家族BLOG版
大人虎変 > 君子豹変 >小人革面
一擧兩得(いっきょりょうとく) -- 二頭の虎
假虎威狐(虎の威をかる狐)
暴虎馮河 -- ぼうこひょうか・ぼうこひょうが
十干十二支 -- 干支(えと・かんし)

漢字質問箱バックナンバー


このページは次の言語に自動的に翻訳されています -- Google toolbar

2009年12月27日 02時24分09秒 | Weblog

 [ブログ内検索] [漢字に関する書籍] [漢字源]
グーグルツールバー(ウェブ閲覧ツール: 翻訳バー)

 グーグルツールバー(Google toolbar)の機能がどんどん向上している。

 作業中に「これは○○語のページです。Googleツールバーを使用して翻訳しますか?」という表示を発見!

 たまたま、「四庫全書」を探すために、Google(繁体中国語)やYahoo!(台湾、香港)で原典の検索をかけていたところ、この表示に気づき「翻訳」をクリック。

 さらに、「中国語(簡体字)を常に翻訳」にチェック印をつけると、簡体字ページが(接続時に)勝手に繁体字に変換される。漢籍を読む場合にはとても便利だ。

 今までは、漢籍を読む場合、繁体中国語ページを探しまくり、それでも見つけられなかった時は、簡体中国語のページを「Google翻訳(簡体→繁体)ページ」を利用して翻訳にかけていたが、これからは簡体字のページにアクセスするだけで、たちどころに自動翻訳してくれるのでとても便利になった。(Firefoxでの確認なので、IEでもできるかどうかはわかりません)

 「漢籍リンク集--諸子百家(原典・典籍・出典)」で大いに利用させていただいていたサイト「先秦諸子・要覽子藉」が見つからなくなり、探していますが、中国語のサイトからのリンクも以前のURLのままで、みんなリンク切れ。URLが変わったのか、それともウェブ上から消えてしまったのか。もし後者の方なら、とても残念だ。

 そのかわり「怪我の功名」で、この自動翻訳機能を発見したので、少しはなぐさめられた。

 「先秦諸子・要覽子藉」に接続できなくなったため、これからは漢籍(原典)を見つけるのに一苦労しそう。URLが変わっただけなら、そのうち「先秦諸子」などのキーワードで検索エンジンにヒットするようになるかもしれないので、淡い期待を抱いて、ときどき探してみることにします。

 ということで、「漢籍リンク集--諸子百家(原典・典籍・出典)」内の、「先秦諸子・要覽子藉」へリンクしている漢籍はすべて、現在のところ読めません。
 


漢字家族携帯サイトURL




漢字質問箱バックナンバー

暴虎馮河 -- ぼうこひょうか・ぼうこひょうが

2009年12月20日 01時09分26秒 | Weblog
 [ブログ内検索] [論語抄 --中公文庫]
暴虎馮河(ボウコヒョウカ)-- pu4 hu3 fen2 he2

 子謂顏淵曰。用之則行。舍之則藏。惟我與爾有是夫。子路曰。子行三軍則誰與。子曰。暴虎馮河。死而無悔者。吾不與也。必也臨事而懼。好謀而成者也。


 子(シ)、顔淵(ガンエン)に謂いて曰(いわ)く、之(これ)を用うれば則(すなわ)ち行い、之を舎(お)けば則ち蔵(かく)る。惟(た)だ我と爾(なんじ)とのみ是(こ)れ有(あ)るかな。
 子路(シロ)曰く、子、三軍(サングン)を行(や)らば則ち誰(たれ)と与(とも)にせん。
 子曰く、虎(とら)を暴(う)ち河(かわ)を馮(わた)り、死して悔いなき者(もの)は、吾(わ)れ与(くみ)せざるなり。必ずや事(こと)に臨んで懼(おそ)れ、謀(ボウ)を好(この)んで成(な)す者なり。


  「暴虎馮河」 -- 素手のまま、の前にたちむかい、黄河を歩いて渡る ・・・といったように、無謀で、命知らずな行動をとること。むこうみずなこと。

 論語「述而第七」に出てくる孔子の言葉である。

 孔子がその一番弟子の顔淵(顔回)に、「我々の政治的主張が用いられるならばそれを行ない、用いられなかったら、一時自己の主張をしまいこんでおこう。こういうことをいっしょにできるのは、お前とだけであろうなあ」と言った。

 顔淵(顔回 ・・・字は子淵)は、孔子の門下随一の秀才。きわめて貧乏であったが、名誉栄達を求めず、ひたむきに学び孔子の教えを実践した。栄養失調のせいか体が弱く、孔子よりもさきに死んでしまった。ブッダの弟子サーリプッッタ(シャーリプトラ)も、漢訳仏典では「長老舎利佛」と呼ばれた(長老とは年寄のことではなくグループのなかでもっとも優れた人のこと)が若くして世を去った。これは余談。

 さて、顔淵は孔子に教団の将来を嘱望されるほどの優等生であったが、上記の言葉を聞いてやきもちを焼いたのが子路(シロ)という生徒。この人は学問というよりも直情径行型の体育会系的で純情な生徒であった。

 「文武(ブンブ)」のうちの「文」では顔淵におとるが、「武」の方なら負けないぞとばかり、

 「では、先生が大軍を指揮する場合は、誰といっしょになさいますか?」とたずねた。
 もちろん、「子路よ、その時こそは、そなたといっしょだ」という言葉を期待しての質問だった。

 ところが、孔子は血気にはやる子路に対して、こう言った。

 「素手で虎をたおそうとしたり、舟もないのに黄河を渡ろうとするような、命知らずの(死んでも後悔しない)人間といっしょに大軍を指揮するのはご免だねえ。仕事にあたって、つつしみおそれ、よく計画をたて、成功を期する人物といっしょにやりたいね」

 周の制度では、「一軍」は12,500人と定められていたから、「三軍」は、3×12,500で、37,500人。「中軍、左軍、右軍」の三つ。転じて、三軍は「大軍」のこと。



 おなじく「論語」の、公冶長第五子路のあわて者ぶりをからかうような孔子の言葉があります。こういう純情なところが孔子のお気に入りだったのでしょう。

子曰。道不行。乘桴浮于海。從我者其由與。子路聞之喜。子曰。由也好勇過我。無所取材。

 論語 「公冶長第五」より


 子(シ)曰(いわ)く。道(みち)行(おこな)われず。桴(いかだ)に乗りて海に浮(う)かばん。我(われ)に従(したが)う者(もの)は其(そ)れ由(ユウ)なるか。
 子路(シロ)之(これ)を聞(き)いて喜(よろこ)ぶ。
 子曰く。由(ユウ)や勇(ユウ)を好(この)むこと我に過(す)ぐ。材(よろしき)を取(と)る所(ところ)なし。


 道が行われないこんな世の中をすて、桴(いかだ)に乗ってどこかに行ってしまいたいよ。誰がついてきてくれるかな。あの元気な由(ユウ)だろうな。
 それを聞いた子路は大喜び。早速腰をうかしかけた。やっぱりむこうみず。
 由よ、勇ましいことを好むのは私以上だ。で、海に乗り出す桴(いかだ)の材料はどこで手に入れるのかね。(笑)

 段取りも考えずに、今すぐにでもとび出しそうなありさまです。

「子路」
 姓名は仲由子路は字(あざな)、季路ともいう。




虎・寅・とら・トラ(1)
虎・寅・とら・トラ - 漢字家族BLOG版
大人虎変 > 君子豹変 >小人革面
一擧兩得(いっきょりょうとく) -- 二頭の虎
假虎威狐(虎の威をかる狐)
十干十二支 -- 干支(えと・かんし)