金沢大学がんセンターブログ

金沢大学がん高度先進治療センター医局における
日々の出来事を適宜更新していきます。

Dr Jeff A Engelmanの講演(金沢大学宝ホール)

2012-09-27 16:11:58 | 日記

去る8月6日に肺がん分子標的薬耐性研究の世界的権威であるDr Jeff A Engelmanを金沢大学に迎え、宝ホールで「Challenges in overcoming resistance to targeted therapies」の講演をしていただきました。

彼はMet遺伝子増幅がEGFR-TKI耐性を誘導することを初めて明らかにし2007年にScience誌に報告しており、私たちとよい競争相手です。また、6月から入局してくれた衣斐先生の留学先のボスであり、今回は講演のほか、兼六園や山中温泉を楽しんでいただきました。

今後も最先端の共同研究を行いながら切磋琢磨できればと思っています。

 

(写真は卯辰金沢での会食の風景)

 

矢野


日本癌学会 in 札幌 (2012/9/19-2012/9/21)

2012-09-27 12:08:30 | 日記

札幌で行われた日本癌学会に参加、発表しました(2012/9/19-2012/9/21)

日本癌学会に矢野、安本、山田の3先生とともに参加しました。矢野先生はInternational Symposium, 安本先生と山田先生は口演、私はEnglish oral sessionでそれぞれ発表も行いました。

私の発表は初日の一番目であったため比較的早くホテルを出たのですが、今回は3会場に分かれていたことから迷子になってしまい、部屋についたのは発表2分前とぎりぎりのタイミングで、3つの会場を右往左往した私は汗だくでの発表でした。

癌学会は、日本で癌研究をしている主な人が集まることから発表も充実していますが、それに加えて情報交換の場でもあります。私自身も留学中しばらくお会いしていなかった先生と久しぶりにお話したり、共同研究を予定していた先生と直接お会いして具体的な日程を詰めたりすることができました。

学会期間中の札幌は9月としては蒸し暑く、山田先生と行ったジンギスカン鍋屋で飲んだビールがひときわおいしく感じられました(下記写真)。

 

 

 

 

EML4-ALKを発見した間野博行先生(自治医大/東京大)、曽田学先生(自治医大)、竹内賢吾先生(がん研究会)、BIM遺伝子多型がEGFR-TKI耐性に関与することをNat Medに報告したDr Sin Tiong Ong(シンガポール)との会食。

 

衣斐寛倫


第7回肺癌分子病態研究会(東京)

2012-09-20 18:21:40 | 日記

9月15日に東京で第7回肺癌分子病態研究会があり、参加・発表してまいりました。

本研究会は、肺癌領域のトランスレーショナルな研究を精力的に行っている全国の施設が、それぞれの研究成果を持ち寄り、発表するスタイルで例年この時期に開催されています。

私も矢野教授と参加させていただき、今回で4回目になります。
多くの先進的な他施設のご研究を拝聴することができ、自分自身いつも勉強になっています。

我々の研究室からは、先日、Oncogene誌にacceptされたばかりの肺癌における新たな治療標的分子の発見とその機能解析に関する内容を発表しました。

幸い、会場の先生方も興味を持っていただけた様子で、矢継ぎ早に多くの質問をいただき、大変うれしく思いました。

 

 

また、本会の当番世話人は持ち回りとなっており、来年度(第8回)は当科矢野教授が当番世話人に指名されました。

来年もさらにより良い研究成果が出せるよう、進めてまいりたいと考えます。

 

(矢野教授の次期世話人のあいさつ)

 

山田


イエール大学癌センター研修 (米国、ニューヘイブン)

2012-09-06 07:07:16 | 日記

8月23日から約2週間、米国イエール大学癌センターにVisiting Scientistとして、短期研修に行く機会を与えていただき、行ってまいりました。

イエール大学は米国東海岸にあるコネティカット州ニューヘイブンに位置し、アイビーリーグの一校に属する大学です。全米で三番目に歴史の古い大学であり、US Newsの大学ランキングでは毎年ハーバード大学、プリンストン大学と並んで上位三位に選ばれる名門校でもあります。卒業生には、ビル・クリントンとヒラリー・クリントン夫妻、ジョージ・HW・ブッシュとジョージ・ウォーカー・ブッシュ親子などの政治家をはじめ、著名人も多数在籍していました。
大学のカラーはYale Blueと呼ばれる群青に近い青で、大学のマスコットはブルドッグです。キャンパス内のバスなど、いろいろな場面で目にしました。

また、キャンパスを構えるニューヘイブンは国際学術都市として有名です。点在する大学のキャンパスがそのまま町を形成しているような印象でした。地理的にも、ニューヨークより北東へ1時間半ほどに位置し、緑が豊かなとてもすごしやすい街でした。

 

 

(Yale大学キャンパス)

 

   

(Yale大学付属 New Haven病院)

 

 

(所属していた研究棟、渡り廊下でNew Haven病院とつながっていました)

 

今回、私が訪問することになった経緯は、矢野教授が以前留学されていたMDアンダーソン癌センターでご一緒されていたRoy S Herbst教授が現在、イエール大学でお仕事されていることから、このような機会を作っていただきました。
Herbst教授の主宰されている腫瘍内科教室のBasic research部門は、Jaseok Peter Koo准教授がPIをなされており、私はそちらに配属されました。

中におられるポスドクの先生方もみなさんfriendlyに接していただき、本当に良くしていただきました。
特にJong Woo Lee先生とHee Sun Park先生にはたいへんお世話になりました。この場を借りて、心からの感謝を申し上げます。

 

 

(左から、Koo先生、Herbst先生、筆者、南條先生)

 

当研究室ではin vivo, in vitroの両方の研究を進めておられました。私も肺癌治療に関わる基礎研究に参加させていただき、引き続き日本でも進めていくことになりました。今後は金沢大学の方で共同研究を進めていく予定としています。

 

 

(動物施設:イエール大学キャンパスには歴史的な建築物が多く存在し、外観からはとても動物施設とは思えませんでした)

 

 

(ニューヘイブンを離れる前日に研究室のみなさんと日本料理店にて、少し暗いですが・・)

 

最後に、このような貴重な機会を与えていただきました当教室の矢野教授、イエール大学のRoy S Herbst教授、Jaseok Peter Koo准教授、また、留守中いろいろお世話になりました当教室の先生方、スタッフの方々に感謝申し上げます。

今回の経験を糧に、さらによりよい臨床・研究を進めていけるようにしていきたいと思います。

 

山田忠明