金沢大学がんセンターブログ

金沢大学がん高度先進治療センター医局における
日々の出来事を適宜更新していきます。

「腫瘍内科で研究させていただいて(医学科6年・小泉 瞳)」

2012-03-28 19:20:29 | 日記

去る3月22日、金沢大学の卒業式・学位授与式が行われ、当科の学生である小泉も晴れ姿で参加して参りました。

 

(矢野教授、山田助教と共に)

 

私が腫瘍内科の門を叩いたのは学部3年の冬のことです。

 

免疫学の特別講義で矢野教授の特別講義を受け、免疫学の奥深さに加え、腫瘍の分野で行われるトランスレーショナル・リサーチに興味を持ったのがきっかけとなりました。

 

さっそく4年の春より腫瘍内科での研究に参加し、Heat Shock Protein90を題材とした研究をさせていただき、腫瘍の研究における主要な実験手技を学ぶこととなりました。

また、研究カンファレンスや抄読会に参加し、研究室で日々生み出される研究結果やテーマについて学ばせていただく機会を得ました。学部生として臨床講義を受けた後に夕方からの研究カンファレンスに出ることで、臨床から基礎に遡ること、基礎から臨床への展望を明確にすることを習慣づけて考えることが肝心であると気付かされました。加えて自身が教授をはじめとする臨床の先生方にプレゼンをする機会も与えられ、うまく出来ずに四苦八苦した思い出もあります。持っている知識や能力に匹敵するくらい、プレゼンテーション能力が大事であることも痛感し、得難い経験をさせていただくことができました。

 

学部6年生のときにはクリニカル・クラークシップで当科を選択し、実際の臨床において化学療法、分子標的治療の実際を学ぶとともに、実際に患者さんと接し、臨床上どのようなことが問題となるのか、今までの知識をもとに考える臨床力を養いました(臨床応用能力がおおいに問われた106回医師国家試験でも、培った臨床力を活かすことが出来ました)。

研究面においては、同6月に日本がん分子標的治療学会にて、ポスター発表をさせていただく機会に恵まれました。

 

そして先日、当科の山田助教との共著による論文がJournal of Thoracic Oncologyにacceptされました。

 

矢野教授、山田助教に多大なご指導をいただき、自分のテーマが論文という形になったことは、ただひたすらに感無量です。以後の医師人生において臨床だけでなく、研究からももっともっと医療に貢献してゆきたい、という気持ちを新たにしました。

 

腫瘍内科のもっとも素晴らしいところは、研究レベルの高さ、そして医療に全力で還元しようと研究室全体に溢れているモチベーションの高さです。

医療に対する先生方の姿勢を、今はまだはるか後方から憧れとともに追いかけることしかできませんが、いつか腫瘍内科の先生方のような大きな背中を持って前に進める医師でありたいと思います。

 

向こう二年、自分は研修を関西の市中病院で行うこととなります。

腫瘍内科で学んだことを胸に、研修医の間にも研究マインドを忘れずに思考・実践できる医師として日々邁進してゆきたいと思っております。ありがとうございました。

 

文責:小泉 瞳


東京マラソン

2012-03-26 08:46:37 | 日記

 医局や病棟スタッフのみんながマラソン仲間になり、もうすぐ1年。

2回目の応募にして、運良く当選した東京マラソンに出ることとなった。

 

まさか自分がフルマラソンに出場するなど、数年前には考えられなかった。

…というか、考えなかった。

 

2月26日(マラソン当日)が近づくにつれ、周りのみんなから、

「大丈夫なん?練習できたん??せんせが走り切ったら好きなもん奢ってやるわ」

などなど、大激励をいただきいよいよ東京へ。

 

3万人以上が出走する大会であり、選手登録は事前に3日間かけて行われていた。

 

 

(東京マラソンEXPO 2012 会場前にて)

 

 

EXPO内で登録を済ました後、各スポーツブランドなどのブースを見て回ったり、コース紹介のビデオを見たりで…気分はいよいよ出走へ。

それにしても、大きなEXPO。全国学会みたいでした。

 

  

(いろいろなメーカーがスポンサーになっていました)

 

 

「会場へは出走時間のだいぶ前に到着しておくこと」とのであったが、それもそのはず。

荷物を預けるトラックに行くのに大混雑。

引越し用超大型トラック約50台が新宿都庁エリアに停車しており(すでにランナーしか入れないエリア)、つぎからつぎへと荷物を回収している。みんなでお引っ越し。

 

 

 

 無事荷物を預け終えたら、自分の待機エリアへ。

(申告タイムの早い順に待機エリアが決まっている)

もちろん、ぎりぎり完走できるタイムで申告してあったため、最後尾のエリアへ。

ここに移動するのにも大混雑。

 

 

「ドーン!!!!!!!」

待機エリアで待つこと45分くらい。

そろそろ時間だなと思った瞬間、ノロシがあがり一斉にみんなで拍手。

でも、まだまだ僕たちのエリアはピクリとも動かない。

動かない。

動かない。

まったく動かないんです。

 

先頭ランナーが出発して20分くらいたったころ、いよいよ都庁前のスタートラインへ。

やっとお会いできましたね、石原さん。

みんなで都知事に手を振って、マラソンがスタート。

ここから42.195㎞の長旅が始まる。

 

 

飛ばしすぎないように慎重に走ったが、

周りもハイテンション・自分もハイテンション。

やっぱり、ちょっと早く走ってしまう。それでも何とか体力温存しながら、10キロ地点へ。

 

スタートエリアではトイレが大混雑し長蛇の列であったため、ここでいったんトイレ休憩。

沿道には途切れなく、応援の方々でビッシリ。声援ありがとうございます。

 

この東京マラソンは、ロンドンオリンピックの選手選考も兼ねているおり国内トップランナーが出走している中、僕たち市民ランナーが観光マラソンとして都内を快走できるのもポイントのひとつ。沿道では阿波踊りなど様々な催しが行われていました。

 

10キロトイレ休憩を終え、芝公園~品川へ。さらに品川で折り返し、再び皇居周辺へ。

ここで中間地点。意外と順調に来てるじゃん、自分。

 

 

 

中間地点を過ぎ、銀座にさしかかると、あのアイドルが!!

ちょうどいいペースで走っておられたので、浅草まで真横に並んで走らせていただきました。(ガードランナーに警戒されなかったみたい(笑))

「トゥース」のあの人も、全身ピンクの衣装を身にまとい走っていました。

 

浅草を過ぎ、30~35キロ地点。

「マラソンには35キロの壁があるらしいぜ」

と聞いてはいたものの、やはりここら辺で足が痛くなってくる。

ここでも沿道の声援に救われました。

 

公式のエイドステーション以外にも、私設のエイドがあちこちにあり都民のみなさんがお菓子やドリンクをわけてくれる。

もちろん、公式のエイドでもアミノバリューやパン、バナナをいただきました。

 

 

さてここで、私設エイドおいしかったランキング

第1位:おしるこ(ほんとにめっちゃ美味しかったです。ごちそうさまでした。)

第2位:うめぼし(シンプル・イズ・ベスト)

第3位:コーラ(急速糖分補給にはもってこい)

 

 

とまぁ、こんな感じで都内お菓子ツアー

・・・ではなく、マラソンを楽しみつつ、もうすぐ40キロ。

 

 

 

やっと来ましたね、江東区。

でもやっぱり、足痛い。

沿道のみなさんとハイタッチを繰り返しながら、ゴールまであと数キロ。

何とか頑張りました。

 

 

ゴール地点直前には、「LAST 195m」のアーチが!!!

 

 

 

そして、いよいよゴール!!!

みんな両手を挙げてゴール!!!

ほんと、すんごい達成感でした。

沿道のみなさん、応援してくれたみなさんありがとう。

みんなのおかげで走りきることができました。

 

ほんとにありがとう!!!

 

 

(完走メダルと完走タオルをいただきました)

 

つぎは、一緒に出場しましょうね、山田先生。

 

中出 順也


能登万葉の里マラソン

2012-03-21 21:22:57 | 日記

去る2012年3月11日、当がんセンターランニングチーム一同、能登万葉の里マラソンに参加して参りました。

走ったのちには、牡蠣鍋はじめ、地元特産の牡蠣や温泉がご褒美として堪能できるという素晴らしい大会です。きたる2015金沢フルマラソンでも何かご褒美があると良いのですが…まあ欲を出し過ぎですね。

 

 

 

なお、山田先生、中川大学院生、中出大学院生、病棟ナース3名の計6名は10kmに、小生 石川大輔は人生初のフルマラソンに出場した次第です。
天気が心配されましたが、少し風が冷たい程度でランニング日和でした(朝の時点では・・・)。

 

10kmの皆様はほぼ1時間前後で完走、脱落者は一人もいませんでした。

前回の金沢では3kmまでだったメンバーが着々と距離を伸ばしております。

 

 

さて小生ですが、10kmから飛び級でフルマラソンという暴挙に出ました。

結果timeは4時間48分
全ランナーの平均が4時間30分とされるらしいので、初心者の小生としては御の字です。

ですが内容は少々反省です。
最初10kmほどは「10km走をちょっとゆっくりにしてみた」感じで飛ばしてしまいます。

七尾の内海を眺めつつ写真を撮影しつつ、随分と油断したものでした。

 

 

 (写真を撮ろうとしたら、逆に写真を撮るほどの元気さです・・・約5km地点)

 


15km付近から足がわずかに攣り始めます。が、それでもダマシダマシで走れてしまうもので。

記録証では20km地点までは5kmあたり30分を切るハイペースとなっていました。

 

 

そのまま25kmまで走っていましたが、その地点から急に足の痙攣が強くなり、全く走れない状態に陥ります。御丁寧に右足が攣り終ったら左足が攣るという具合で、5kmあたり50分近くへと大失速しました。27kmでの能登ま丼も、写真には収めましたが、身体がきつくて食べること叶いませんでした。

 


30kmを過ぎたあたりから回復しはじめましたが(5kmあたり40分→35分)、このあたりから強風が出てくるばかりか雨まで降り始めてしまい、かなり辛かったです。身体的にもかなりつらく、2-3kmごとにおかれるエイドコーナーにたどり着くことが人生の目的かのように思われてきます。ここで摂る水分ほど美味い飲み物はありません。

最後の数百Mはチームの声援に支えられ、攣った足でボロボロになりながら、何とか走ってゴールすることができました。


 

終了後の温泉で体重を計って一気に4kgも減ったのをみて納得しました。

4Lもの水分が抜けたということです(脂肪分はここまで急激には減りませんので)。

このため水やらイオンやらのバランスが崩壊します。筋肉はイオンのやり取りで伸び縮みを調整しますので、この状態で筋肉が痙攣するのは至極真当なことです。
エイドコーナーで塩を直接食しつつ水を補給していました。道中、その塩を「美味しい」と感じていたり、相当にイオンのバランスが危機的だったようです。 

当日は夜中まで、気を抜くと足が攣っていました。

途中歩いたためか、膝や足の裏はさほど痛みませんでしたが…

 

余談ですが、某研究員は、大会後に膝の痛みに悩まされ、整形外科を受診したところ「O脚が原因。足腰を鍛えなおせ」との診断を喰らっていました。

 

次回は「第11回 利家とまつ 金沢城リレーマラソン」です。

 

石川大輔


第48回日本腹部救急医学会総会 (於 金沢)

2012-03-20 18:23:31 | 日記

 3月14日、15日の2日間石川県立音楽堂、ホテル日航金沢を中心に第48回日本腹部救急医学会総会が開催されました。本学会は主に若手の先生の登竜門とされる学会です。今回は当院消化器・乳腺・移植再生外科の太田哲生教授が会長を務められましたが、約1,300題という大変多い演題が集まりました。

自分は緊急IVRを施行した症例報告の発表の他に、僭越ながら座長も担当させていただきました。全国会では初めての座長でしたので、少々緊張しましたが、大変貴重な経験になりました。

 

 

 また、1日目の夜にホテル日航にて開催された拡大プログラム委員会 (名前は少し堅苦しいようですが、いわゆる懇親会) にも参加させていただきました。輪島市に古くから伝わり、無形文化財となっている御陣乗太鼓にて幕が明け、藤村 隆准教授による名司会にて会が進行してゆきました。料理は伏田幸夫医局長が4回も試食されたというだけあり、大変美味しくいただきました。また、石川県の地酒も提供され、遠方から来られた先生はきっと満足されたことと思います。

 太田教授をはじめ、消化器・乳腺・移植再生外科の先生方お疲れ様でした。

 

文責 大坪公士郎


高峰カンファレンス(東京)

2012-03-06 21:25:30 | 日記
3月2日(金)に東京にて高峰カンファレンスが開催されました。 
当研究室からは矢野教授、中川さん、南條先生、石川先生と
そして今回ブログ書きを担当している佐野が参加してきました。 
 
 
 
(当科矢野教授もご講演されました)
 
 

高峰記念第一三共賞を受賞した間野先生をはじめ最先端の研究に携わる先生方の
お話を聞くことができ、大変有意義な時間を過ごせました。
個人的には研究に対する取り組み方(組み立て方)が興味深く、とても勉強にな
りました。
それと同時に先生方のように研究がうまく行かないときの問題の解決策を私は全
くもって気づけそうにないと感じ、へこんだ状態で金沢に戻ってきました。
しばらくテンション低いままでしょうが、私が取り組んでいる研究が臨床に応用
できるように日々精進していきたいと思います。

 

 
(おまけ: 立食会場にて、後光が差し込んでいるようでした。)
 
 
佐野