薪能の夜
2018-08-11 | 日記
その日は、怪しい松明がこの暑さの中で
ゆらゆらと蠢き・・いっそう不思議な夜を
演出していました。
どうやら、Yの弟のお嫁さんは能役者 味方玄の
追っかけをするほど彼の演技に惚れ込んでいるようです。
今回その人が「くるす桜」の東常縁の霊を
演じるというのだから・・いっそう熱が入るのは尚更です。
面の表情の異様さ不思議さはよく理解していましたが
その面の奥に当然あるはずの瞳の存在を知り得たのは
今回の体験の凄さでした。
かぶりつきの真ん前の席に向かって
観客を飲み込むのかと思うほどに着物を広げ
舞い唄う様は・・初めて観る私にも確かに
この人には・・今・・あやかしの霊がついているのだと
感じずにはいられませんでした。
能とはこのようなものなのかと・・土蜘蛛の大胆な舞台とともに
能の一夜を堪能しました。
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また懲りずにお付き合いくださいね。
お陰で能という非日常の世界の一端を垣間見ることができました。いい時間を過ごすことができました。またお付き合いください。