時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

空也十番勝負10 ~奔れ、空也~

2023-07-21 | 読書
京の袋物問屋の隠居
又兵衛と知り合った空也は
大和国室生寺にむかう一行と
同道することになる

途中
柳生新陰流正木坂道場で
稽古に加わる機会を得るが
次第に
その有り様に違和感を抱く

一方
空也との真剣勝負を望む
佐伯彦次郎が
密かにその動向を探っていた

江戸のおこんや磐音
そして
姥捨の郷の霧子や眉月
空也の帰還を待ちわびる
人々の想いは通じるのか
そして
最後の勝負の行方は?



やっと終わってくれた
と言うのが
正直な気持ちです

やはり思うのは
空也十番勝負の相手が
佐伯彦次郎で良いのか?
と言う点です
人を騙し
金を稼ぐ為
時に無益に人に手をかけ
逃げ回るような日々を
武者修業と言えるのか!?
そんな輩が
最後の相手って…

そして
この先
良きライバルにして
心の友となるべき人物
薬丸新蔵こと
長左衛門兼武の存在が
唐突に
物語の中から消えたこと
この巻では
一行一句も
出てこなかった
これも不思議と言うか
疑問です

自身の
生れ故郷である
内八葉外八葉の山々に囲まれた
雑賀集衆の隠れ郷
姥捨の里に辿り着き
坂崎空也
四年半にも及ぶ
武者修業は終わりました
11代将軍徳川家斉にも
えらく気に入られており
近習衆の一人として
スカウトされそうな雰囲気
それを危惧した
速水左近と父磐音は
空也が戻り次第
大所帯となった
直心影流尚武館道場の
技術指導を空也に
睦月の夫であり
義理の息子である
中川英次郎に運営を委ね
二人体制をする策を
早々に決めます
そりゃそ~だ

徳川幕府開闢以来
御用達
柳生新陰流は
形骸化され
本来の姿とは
あまりにもかけ離れ
レベル的にも…
対する
直心影流は
実力・人間性
申し分なく
勢いもあり
何より
磐音・空也親子は
徳川家斉から
絶大な信用・信頼がある
空也が
家斉の近習に
取り立てられたら
それこそ
磐音田沼意次
ならぬ
直心影流柳生新陰流
に成りかねない

寛政12年
西暦1800年
江戸に戻る
坂崎空也は
21歳です
このあと
家慶 家定 家茂と
徳川(=江戸)の世が続き
慶応3年
西暦1867年
15代将軍・慶喜が
大政奉還するわけですが
空也が
生きていたら89歳
空也のことだから
多分
生きてると思うんですよ
どんな風に
暮らしたんだろう
明治と言う
新たな時代を
どんな思いで
迎えるんだろう
興味あります
でも
書かなくていいです
『空也十番勝負』
めでたく
これにて完結

この記事についてブログを書く
« BS時代劇「あきない世傳(せ... | トップ | わたしの幸せな結婚7 »
最新の画像もっと見る

読書」カテゴリの最新記事