時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

千里眼 ノン=クオリアの終焉

2021-09-29 | 読書
最新鋭戦闘機の奪取事件により
未曾有の被害に見舞われた日本
復興の槌音が聞こえてきた矢先
メフィスト・コンサルティング・グループと敵対する
ノン=クオリアの影が世界に忍びよる

機先を制するため
香港に渡った岬美由紀だったが
すでに
既存の秩序と平和は崩されつつあった
目前に迫る地球規模の危機
人間性を否定する異端集団は
“終焉”のスイッチを押してしまうのか!? 
極大のスケールで展開される超弩級作!



今回
クオリア実存の証明に成功したという
国際クオリア理化学研究所の発表に
興味&危機感を感じた
岬美由紀は
一路
香港に向かいます
案の定
到着した日
ノン=クオリアの襲撃にあい
証明データと
李俊傑(リージュンジェ)所長が
拉致されてしまいます
当然
奪還に
動き出す美由紀


人類はクオリアなる錯覚により
様々なテクロノジーを作り出してきたが
それらすべては
地球の自然環境を永遠に維持する
メカニズムを構築するための
第一段階(一過程)の存在でしかない
不完全な人間は
その使命を全うしたのち
地上から淘汰され
機械が統括すべし
と言う機会万能主義集団が
ノン=クオリア

と言ったのは
元メンバー専光寺雄大ですが
その
ノン=クオリアが
世界同時多発テロを起こし
先進国を含め
世界の主要政府機関を掌握

ノン=クオリアの科学技術の高さを
目の当たりした美由紀ですが
って
これって
メフィスト・コンサルティング・グループが
所有していた技術やん!?

そうなんです!
まさかの
ノン=クオリアサイドへの
技術漏洩…
メフィスト・コンサルティング・グループは
ここ最近
対ノン=クオリアで
劣勢に立たされていたようです

しかも
後々
国際クオリア理化学研究所を襲撃したのが
ノン=クオリアを装った
国連所属
アムステルダム大学のエフベルト・ボスフェルト医学博士率いる
メフィスト・コンサルティング・グループだった!

兎も角
美由紀は
国際クオリア理化学研究所の研究員・磯村理沙と
ノン=クオリアのイレギュラー的存在
楊嘉睿(ヤンジヤルイ)と共に
第2理化学研究所と思われる
中国深圳に向かいます
ところが
そこは
ヤンが
ノン=クオリアの兵士になる前に
暮らしていた場所
そこには
3千人にも及ぶ
十代の子供たちが…

「第2理化学研究所」=「ノン=クオリアの養成施設」

国際クオリア理化学研究所
リージュンジェこそが
ノン=クオリアであり
マザー

だったことが判明

も~
わけわかりません!

最終的に
美由紀たちは
核発射を食い止め
世界を救います
美由紀は
正真正銘
世界を守るまでの
存在になってしまいましたよ
スケールが大き過ぎて
ついていけない感ありましたけど
美由紀が話す
脳科学とか科学兵器の用語
相変わらず難解でしたけど
やっぱり
面白かった!

今回は
図らずも
ノン=クオリア vs 岬美由紀/メフィスト・コンサルティング・グループ組
的な構図となってました
美由紀とメフィストは
お互い
やり方と考え方が
相容れない対極の存在ですが
世界の平和と安寧を願う
と言う観点からすると
同じなんですよね
実際
328頁
メフィストの
対美由紀の交渉人ドライと
美由紀は以下
会話をしています
わたしはメフィストの代打を務めたつもりはない
でも常に危機を乗り越え
民衆の心に安らぎをあたえてこられてではないですか
手段と目標は異なっても
あなたはメフィストの理想を実現なさってる
しかもたったひとりで
メフィストの理想って
人類を正しい方向へ導く道標でありつづけることです
自由を踏みにじるメフィストとは
根本的にちがう
ならそれを学ばせていただけませんか岬様
ノン=クオリアを壊滅させたあなたを差し置き
メフィスト・コンサルティングなどありえません
今後メフィストはあなたの意に沿うことをお約束します


ど~ゆ~こと!?
始めは
美由紀に敵愾心丸出しだった
メフィストの堀伊瑞穂まで
美由紀に陶酔しちゃうし…

クローネンバーグ・エンタープライス
特別顧問ダビデと
ロゲスト・チェンは
登場しませんでした
何してんだろう
専光寺雄大
一般人に紛れて
普通に暮らせてんだろうか
ヤンさんと
3千人の子供たち
今後どうなるんだろう
色々気になるけれど
次回作の
アナウンスなかったから
暫くは無理かな

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