今年に入ってから
ヴァンパイアが登場する映画を
立て続けに見ている私ですが
「トワイライト ~初恋~」
「アンダーワールド ビギンズ」
に引き続き
「モールス」
原題「Låt den rätte komma in 」
見て参りました
スウェーデンの映画です
因みにこの作品
2008年度の
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では
外国語映画賞の5作品に選ばれています
トワイライトは
少年がヴァンパイアで
少女が人間(年齢は共に17歳)と言う設定でしたが
この作品は逆
12歳の人間の少年と
ヴァンパイアの少女の恋物語なのです
暗闇から
音もなくキラキラと光輝きながら
舞い降りる雪
物語は
静かに幕を開けました

ストックホルム近郊にある町ブラックバーグ
団地で
母親と二人暮らしをしているオスカーは
今宵も部屋で人を殺す妄想に耽っていました
そこへ
一台のタクシーがやって来ます
中から降りてきたのは
自分と同い年位の女の子とその父親
暫くすると
オスカーの部屋の隣から
その親子の話し声が聞こえてきました
「隣に越して来たんだ…」
翌日
今日もイジメられた…
夜な夜な家を抜け出したオスカーは
イジメた相手を広場の木に見立て
ナイフを突き刺す練習を繰り返していました
その様子を
じっと見つめる少女…
そして
ある晩の事
雪の積もる広場で
一人でいたオスカーは
少女に話しかけられます
「それ何?」
「ルービックキューブ…」
「何するモノなの?」
「全部の面をそれぞれ同じ色にする遊びだよ」
「やってみる?」
「いい…」
「あなたの名前は?」
「オスカー きみは?」
「エリ」
「きみ歳いくつ?」
「12歳くらい?…」
「あなたは?」
「僕は12歳と○ヶ月と△日」(すいません覚えてません)
「ね~どうして‘くらい’なの?誕生祝いとかしないの?」
「しない…」
「それじゃ誕生日プレゼント貰ったことは?」
「ない…」
「じゃ~これあげるよ プレゼント」

翌朝
オスカーは
広場に置いてあるルービックキューブを見つけます
きれいに色が揃ったルービックキューブを…
以来
二人は時折言葉を交わすようになっていきます
そんな二人の姿を
複雑な思いで見つめるハカン…
ハカンは
小さなポリ容器と漏斗(ろうと)
そして愛用のナイフを
鞄に収め
夜の闇に姿を消します
翌朝
若い男性が木に逆さに吊るされ
首を切られるという殺人事件が
町中に広まった
以降
町では次々と奇妙な出来事が起こり始めます
子供に襲われている男を
家の窓から見たと
団地で猫たちと暮らす男が酒場にやって来ます
しかし
現場には
襲われた男の姿はなく
掘り返した雪の下から
凍りついた真っ赤な血が残されているだけ…
スポーツセンターでは
少年が逆さ吊りにされ
殺されかけると言う事件が起こります
現場に残されていたのは
小さなポリ容器と漏斗(ろうと)
そしてナイフ…
エリは
ラジオから
スポーツセンターで少年が襲われ
身元不明の男が一人病院に運ばれたと言う
ニュースを耳にします
「あの…お父さんを探しているんです
ニュースで男の人がここに運ばれたって聞いて…」
「その人なら7階に入院しているけど…お父さんの名前は?」
「…」
無言で病院を出て行くエリ…
「開けて…窓を開けて…」
病室の窓を開けるハカン
その右の顔面は硫酸によって崩れ落ち
咽には人工呼吸器が…
見つめ会うエリとハカン
そしてハカンは
自ら呼吸器を外し
その頚をエリに差し出すのでした

手前がオスカーくんです(念の為)
そう…
エリは
200年生き続けているヴァンパイア
彼女が直接
人を襲うことの無いよう
唯一の栄養源である
生血を集めるのがハカンの役目だったのです
「開けて…」
オスカーの部屋の窓を叩くエリ
「開いてるよ…」
夢現の中で答えるオスカー
ハカンの血にまみれた衣服を脱ぎ
オスカーのベットに潜り込むエリ
「エリ…凄く冷たいね」
エリに背を向けたままつぶやくオスカー
「ごめんなさい…」
唇を赤い血で染めたエリは
オスカーの背中を見つめながら囁きます
翌朝目覚めたオスカーは
エリがいないことに気づきます
そして
昨夜
エリがありえない場所から
部屋に入ってきたことも…
ハカンが死んだ今
エリは
自ら人を狩らなければならなくなります
そして
オスカーは
エリの本当の姿を知ることとなるのです
オスカーのことは大好きだけど
もうこの町にはいられない
夜
団地の前をタクシーが走り去ります
オスカーは
エリが去ったことを知ります
再び
クラスメイトに
イジメられる日々が始まろうとしていました
プールの中で
意識が薄らいでいく
「死ぬんだ僕は…」
と
オスカーの髪を鷲掴みにしていた手が…

後半
オスカーが
ある事件を起こし
暫く町を離れ
離婚した父親の元で
暮らすようになるのですが
結局大人の事情で
そこにも居られなくなります
オスカーもエリも
子供ではどうすることも出来ない
現実に追い詰められ
逃げ場を失って行きます
故に
ますます二人は
互いの存在を必要と感じてしまうのですよ…
エリは
どんなに渇いていても
決してオスカーの血を欲しようとしない
それは
トワイワイトのエドワードと共通した意識
そう言えばエリは
ハカンの血も欲しなかった
ヴァンパイアと知りながら
エリに惹かれた男・ハカン
彼もオスカーと同じ年頃の時
エリに出会ったのかも知れない
彼女は歳を取らないのに
自分は徐々に老いてゆく
オスカーの存在は
心ならずもハカンの嫉妬の対象となる
でも
彼は人間として生き
自らの選んだ運命に
身を投じエリに総てを捧げた
結果的にその役目をオスカーが?
オスカーもハカンも敢えて
エリと同じヴァンパイアになることを
切望しなかったのに対し
トワイライトのベラは
自分もヴァンパイアにして欲しいと願っています
好きなら
ヴァンパイになり
共に永遠の時を得ようと願う
否
人として
エリの傍らに存在し続ける事で
いざと言うとき
自分の血を捧げてもエリを守りきろうとするオスカーとハカン
これに対し
ヴァンパイアになることで
共に永遠に行き続けたいとするベラ
と言うより
実は
年を取らないエドワートに対し
年老いて行く己の容姿に耐えられないベラ?
男の女の思考回路の違いなのでしょうか
相反する行動パターン
面白い!
実に興味深い!

英題「LET THE RIGHT ONE IN」
白い雪と赤い血
透明な水に広がる赤
閉鎖的で
陰湿な雰囲気になりそうなのに
そう感じない凄さ!
フランス語のタイトル「MORSE(モールス)」とは
モールス信号のモールスです
劇中
オスカーとエリが使う二人だけの共通語
このタイトルを付けた
フランスのバイヤーさん
お見事です
最後のシーンは
小さな恋のメロディー:ヴァンパイア篇?
美しい…
余りにも美しいヴァンパイア映画でした
日本で公開されたら
日本語字幕でもう一度見たいと思います
そうそう「トワイライト」
パリでは
公開8週目に突入しています
いまだ衰えを知らず…
盛況です
えっ?何で解るのかって?

原作通りなら
次回作では
エドワートの登場シーンが
殆どないと思うのであります
ジェイコブも
相当イメチェンする必要があるし…
ちょっと気がかりです
それと
「アンダーワールド ビギンズ」は
まだアップしていない作品の後と言うことで…
気が付けばもう3月!
日差しや日の光に
春の訪れを感じることが出来ます




ヴァンパイアが登場する映画を
立て続けに見ている私ですが
「トワイライト ~初恋~」
「アンダーワールド ビギンズ」
に引き続き
「モールス」
原題「Låt den rätte komma in 」
見て参りました
スウェーデンの映画です
因みにこの作品
2008年度の
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では
外国語映画賞の5作品に選ばれています
トワイライトは
少年がヴァンパイアで
少女が人間(年齢は共に17歳)と言う設定でしたが
この作品は逆
12歳の人間の少年と
ヴァンパイアの少女の恋物語なのです
暗闇から
音もなくキラキラと光輝きながら
舞い降りる雪
物語は
静かに幕を開けました

ストックホルム近郊にある町ブラックバーグ
団地で
母親と二人暮らしをしているオスカーは
今宵も部屋で人を殺す妄想に耽っていました
そこへ
一台のタクシーがやって来ます
中から降りてきたのは
自分と同い年位の女の子とその父親
暫くすると
オスカーの部屋の隣から
その親子の話し声が聞こえてきました
「隣に越して来たんだ…」
翌日
今日もイジメられた…
夜な夜な家を抜け出したオスカーは
イジメた相手を広場の木に見立て
ナイフを突き刺す練習を繰り返していました
その様子を
じっと見つめる少女…
そして
ある晩の事
雪の積もる広場で
一人でいたオスカーは
少女に話しかけられます
「それ何?」
「ルービックキューブ…」
「何するモノなの?」
「全部の面をそれぞれ同じ色にする遊びだよ」
「やってみる?」
「いい…」
「あなたの名前は?」
「オスカー きみは?」
「エリ」
「きみ歳いくつ?」
「12歳くらい?…」
「あなたは?」
「僕は12歳と○ヶ月と△日」(すいません覚えてません)
「ね~どうして‘くらい’なの?誕生祝いとかしないの?」
「しない…」
「それじゃ誕生日プレゼント貰ったことは?」
「ない…」
「じゃ~これあげるよ プレゼント」

翌朝
オスカーは
広場に置いてあるルービックキューブを見つけます
きれいに色が揃ったルービックキューブを…
以来
二人は時折言葉を交わすようになっていきます
そんな二人の姿を
複雑な思いで見つめるハカン…
ハカンは
小さなポリ容器と漏斗(ろうと)
そして愛用のナイフを
鞄に収め
夜の闇に姿を消します
翌朝
若い男性が木に逆さに吊るされ
首を切られるという殺人事件が
町中に広まった
以降
町では次々と奇妙な出来事が起こり始めます
子供に襲われている男を
家の窓から見たと
団地で猫たちと暮らす男が酒場にやって来ます
しかし
現場には
襲われた男の姿はなく
掘り返した雪の下から
凍りついた真っ赤な血が残されているだけ…
スポーツセンターでは
少年が逆さ吊りにされ
殺されかけると言う事件が起こります
現場に残されていたのは
小さなポリ容器と漏斗(ろうと)
そしてナイフ…
エリは
ラジオから
スポーツセンターで少年が襲われ
身元不明の男が一人病院に運ばれたと言う
ニュースを耳にします
「あの…お父さんを探しているんです
ニュースで男の人がここに運ばれたって聞いて…」
「その人なら7階に入院しているけど…お父さんの名前は?」
「…」
無言で病院を出て行くエリ…
「開けて…窓を開けて…」
病室の窓を開けるハカン
その右の顔面は硫酸によって崩れ落ち
咽には人工呼吸器が…
見つめ会うエリとハカン
そしてハカンは
自ら呼吸器を外し
その頚をエリに差し出すのでした

手前がオスカーくんです(念の為)
そう…
エリは
200年生き続けているヴァンパイア
彼女が直接
人を襲うことの無いよう
唯一の栄養源である
生血を集めるのがハカンの役目だったのです
「開けて…」
オスカーの部屋の窓を叩くエリ
「開いてるよ…」
夢現の中で答えるオスカー
ハカンの血にまみれた衣服を脱ぎ
オスカーのベットに潜り込むエリ
「エリ…凄く冷たいね」
エリに背を向けたままつぶやくオスカー
「ごめんなさい…」
唇を赤い血で染めたエリは
オスカーの背中を見つめながら囁きます
翌朝目覚めたオスカーは
エリがいないことに気づきます
そして
昨夜
エリがありえない場所から
部屋に入ってきたことも…
ハカンが死んだ今
エリは
自ら人を狩らなければならなくなります
そして
オスカーは
エリの本当の姿を知ることとなるのです
オスカーのことは大好きだけど
もうこの町にはいられない
夜
団地の前をタクシーが走り去ります
オスカーは
エリが去ったことを知ります
再び
クラスメイトに
イジメられる日々が始まろうとしていました
プールの中で
意識が薄らいでいく
「死ぬんだ僕は…」
と
オスカーの髪を鷲掴みにしていた手が…

後半
オスカーが
ある事件を起こし
暫く町を離れ
離婚した父親の元で
暮らすようになるのですが
結局大人の事情で
そこにも居られなくなります
オスカーもエリも
子供ではどうすることも出来ない
現実に追い詰められ
逃げ場を失って行きます
故に
ますます二人は
互いの存在を必要と感じてしまうのですよ…
エリは
どんなに渇いていても
決してオスカーの血を欲しようとしない
それは
トワイワイトのエドワードと共通した意識
そう言えばエリは
ハカンの血も欲しなかった
ヴァンパイアと知りながら
エリに惹かれた男・ハカン
彼もオスカーと同じ年頃の時
エリに出会ったのかも知れない
彼女は歳を取らないのに
自分は徐々に老いてゆく
オスカーの存在は
心ならずもハカンの嫉妬の対象となる
でも
彼は人間として生き
自らの選んだ運命に
身を投じエリに総てを捧げた
結果的にその役目をオスカーが?
オスカーもハカンも敢えて
エリと同じヴァンパイアになることを
切望しなかったのに対し
トワイライトのベラは
自分もヴァンパイアにして欲しいと願っています
好きなら
ヴァンパイになり
共に永遠の時を得ようと願う
否
人として
エリの傍らに存在し続ける事で
いざと言うとき
自分の血を捧げてもエリを守りきろうとするオスカーとハカン
これに対し
ヴァンパイアになることで
共に永遠に行き続けたいとするベラ
と言うより
実は
年を取らないエドワートに対し
年老いて行く己の容姿に耐えられないベラ?
男の女の思考回路の違いなのでしょうか
相反する行動パターン
面白い!
実に興味深い!

英題「LET THE RIGHT ONE IN」

白い雪と赤い血
透明な水に広がる赤
閉鎖的で
陰湿な雰囲気になりそうなのに
そう感じない凄さ!
フランス語のタイトル「MORSE(モールス)」とは
モールス信号のモールスです
劇中
オスカーとエリが使う二人だけの共通語
このタイトルを付けた
フランスのバイヤーさん
お見事です
最後のシーンは
小さな恋のメロディー:ヴァンパイア篇?
美しい…
余りにも美しいヴァンパイア映画でした
日本で公開されたら
日本語字幕でもう一度見たいと思います
そうそう「トワイライト」
パリでは
公開8週目に突入しています
いまだ衰えを知らず…
盛況です
えっ?何で解るのかって?

原作通りなら
次回作では
エドワートの登場シーンが
殆どないと思うのであります
ジェイコブも
相当イメチェンする必要があるし…
ちょっと気がかりです
それと
「アンダーワールド ビギンズ」は
まだアップしていない作品の後と言うことで…
気が付けばもう3月!
日差しや日の光に
春の訪れを感じることが出来ます




