続・黍生山の村夫子(きびゅうやまのそんぷうし)

黍生山の村夫子が「蜂を追いかけた」とか「山が笑った」とか言ってます。

杜甫の七言律詩「江村」

2022年07月22日 04時18分28秒 | 日記

雨ばかりでヘボ追いは出来ず山にも行けず到頭ネタ切れです

なので今日は漢詩です 偶には違った漢詩を載せたいと思うのですが

態々解りにくい漢詩、面白く無い漢詩を載せるわけにも行かず

結局気に入った漢詩の中から選ぶことになります

今日は杜甫の七言律詩「江村」です


  清江一曲抱村流  清江一曲(せいこういっきょく)村を抱いて流る
  長夏江村事事幽  長夏江村(ちょうかこうそん)事事幽(じじゆう)なり
  自去自來堂上燕  自(おのず)から去り自ら來る堂上(どうじょう)の燕
  相親相近水中鴎  相ひ親しみ相ひ近づく水中の鴎
  老妻畫紙為棋局  老妻は紙に畫いて棋局を為り
  稚子敲針作釣鉤  稚子針を敲いて釣鉤を作る
  多病所須惟藥物  多病須うる所は惟藥物
  微躯此外更何求  微躯此の外更に何をか求めん

 

清江がグルッと曲がって村を抱くように流れる

長い夏 水辺の村は全てのことがゆっくりである

我が家のツバメは頻繁に通い

水上のカモメは懐いて近付いてくる

妻は紙に線を引いて碁盤を作っている

息子は針を叩いて釣り針を作っている

病気持ちの私に必要なのは薬だけ

この穏やかな暮らしの他に更に何が必要であろうか

 

波瀾万丈の人生を送った杜甫

最後の1行に心情が吐露されています

 

 

 

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