真夜中のミッチー～～～♪♪♪

＜３月２９日（月）＞

東京マーケットが間もなく大引け、という時刻だった。
春の雪？　ヒョウ？　かなり大粒だ。でもなんなんだ？　週後半から４月だよ。季節が逆回転したかのようだ。早々にダウンジャケットを片づけてしまった怪人クンは、予想もしない真冬の陽気に薄手のコートで対抗する羽目になった。
夜、『報道ステーション』（テレ朝）のお天気コーナーは２２時４０分過ぎから中継カメラが入った。前髪が風に揺れている。六本木に傘をさした宇賀さんが佇む。
「とても冷たいです」
見てるこっちが震えそうだよ。

スカパーにチャンネルを合わせると、たまたま映画『力道山』をやっていた。何年前の作品？　あったなぁ、そういえば。主演俳優は日本人じゃなく、韓国人（？）らしかった。
そんなときケータイが鳴った。時刻は０時。
『ハイぃ～、めっちゃおもろいやんけぇ～』
ミッドナイトにインチキ関西弁男の登場だ。
『ちょっと聞きたいんやけどな』
用件はあっという間に済むも、ここからが長かった。またしてもミッチー、堀江美都子さんの話題になったからだ。
『ミッチーってマジ、すごいわ。なんたって子供の頃に聴いた歌声はいまもそのまんまやからな』
へぇ、それはすばらしいな。しまった。ほめるんじゃなかった。火に油を注ぐとはこのことか？
『ホンマ、すごいで。声量もぜんぜん衰えてへんしな』
………
………
………
『もう、めっちゃすごいねんて』

～　３０分経過　～

『歌もそうやけど、昔の写真おぬし見たことある？』
なんとなくくらいは。
『今度見てみ、めっちゃかわいかったでしかしぃ～』
さよか。

～　６０分経過　～

『声量なんて、あの当時のまんまやで』
さよか。

～　９０分経過　～

彼がミッチーについて語るとムフフ…、収拾がつかなくなる。
『たまらんで、ボク』（はぁと）
………
………
………
『さぁ、歌いますよ！』
彼の瞳が少女マンガのようにキラキラ星を輝かせている光景が浮かんできた。
そろそろ怪人クンは眠りにつきたい。深夜２時まであと…。

『困っちゃうわ、ボク。行きたいんよ、ボイストレーニング。ミッチーに教わることできたら、そらたまらんで。けどな、さすがに東京やからな。遠いわな』
グ～。
グ～。
グ～。
『もしもし、怪人クン？　もしも～～～～～し！』
………
………
………
『ほな寝るとしよか』
………
………
………
『ミッチー～～～♪♪♪』
真夜中のＧ・ヌマ宅。彼女のポスターに向かって雄たけびをあげたことなど、すでに夢の中の怪人クンにわかるはずがなかった―――。


※堀江美都子オフィシャルブログ。
※Ｇ・ヌマよ、おぬしもコメント欄に投稿してみたらどうだ？　１つの記事に対してそれほどは書かれてないぞ。このくらいならミッチー先生がぜんぶのコメに目をとおしてくれるんじゃないか？　行け、モジモジしないでＧ・ヌマアタ～ック！
※いがらしゆみこ原作『キャンディ・キャンディ』（写真）。アニメ主題歌を歌うはもちろん…。