挑発のトドラッチ

＜７月１０日（木）＞

暑いなぁ。両足で布団を蹴飛ばす。真夜中、３時になっても寝付けない。網戸から漏れる音も、かすかながら耳に入ってくる。
部屋の電気は消えたままだ。体を起こし暗闇の中、手探りで棚の上のケータイを掴んだ。パカッ。折りたたまれたそれを開くも、ディスプレイに封筒マークのカケラもない。こんな時間じゃ誰からも届くはずないか。あのコもとっくに寝てるよな？
さぁさ、怪人クンも目を閉じよう。
それからどのくらいが経過したのか？　知らぬ間におちていたようで、気がついたときには空も明るく、７時少し前だった。

やっぱねぇ～、恋っていいよねぇ～。この日の夕方アップしたブログは文章こそ短いものの、怪人クンの心の内をストレートに綴ってみた。すると…。
なんて素早いやつらなんだよ？　さっそく２人の男が呼応してきた。いずれもメールだ。
着信は２０時４８分と２１時９分。前者がＤｒ．トドーで後者が〝オヨヨ〟の署長だった。
最初の人物は、絵文字交じりにこうメッセージを添えていた。
（オレもお蝶に挑戦しよっと）
今までは日記上だった。しかし、コメント欄を閉鎖したせいで受け皿は手持ちのケータイにダイレクトで送られてくる。挑発のトドラッチ。第２章は直球勝負か？　やれやれだなぁ（笑）。
企業戦争にはＭ＆Ａというものがあるように、恋愛にも横恋慕というものがある。ましてや、ネオン街は自由競争。オキニ争奪戦は当たり前の世界。仮に、Ｄｒ．トドーが行動を起こしても怪人クンにそれを止める権利はない。
「コラッ、お前には愛するトド夫人がいるじゃんかよ」
こんなセリフも、Ｄｒ．トドーと怪人クンの間ではなんの効力も持たないわけだ。ただし、彼とトド夫人の間では大問題となる。
「何してんのよアンタ！　わたしだけを見てなさいよぉ～～～！！！」
とまぁ。妄想頭で書いてみたけど大丈夫。Ｄｒ．トドーとトド夫人は、いざとなったら二人そろってキャバへ出かけるみたいだからね、ムフフ…。そのくらい仲がいいから。


※いきつけの美容室「あだむすファミリー」で２ヵ月ぶりに髪をカットしてきました。まだかろうじてあったんですよ。切る部分がね（笑）。シャンプー台から見える葉は、半分が鏡に写ってハートマークのようでした（写真）。