怪人クンのムフフ日記

ムフフ、ムフフ、時々オヨヨの〝怪人クンワールド〟炸裂!
あの大物も、この人も。愉快な仲間続々登場!

空いたままの「 」(カギカッコ)

2006年12月09日 | Weblog
<12月8日(金)>

いつかアウトプットしたいけど、なかなか出せないものがある。
それって何なの?どこにあるの?どんな形をしているの?有形?無形?ブログの中?ううん、違うよ。誰にもわからないさ。人体の核となる部屋、保管場所は怪人クンの心臓部。ハート金庫にロックして大事にしまってあるものだから。
でも、そっと教えてあげる。と言ってもさわりだけね(笑)。

表紙に描かれた淡いピンクの蝶模様。世界に一冊。その女性(ひと)と会うたびに厚さが増していくという不思議な本がある。それを書いているのはほかでもない。怪人クンだ。早いもので、34ページまできた。この本、誰も見ることは不可能。怪人クンだけが書いて読める、門外不出の脳内ブック。
1枚1枚めくってみる。どのページもリズミカルな文章で埋まっている。けれども唯一、いまだ未完成の箇所ある。
きょうもまたキーを差し込み、非公開の〝日記SIDE-B〟を取り出した。ほったらかしの文面が、あの日から変わらずそこにある。
キミに伝えたい言葉があるんだ。勇気をふりしぼって綴れば3秒で書けて言える一言。前後の文章がぎっしりと埋まっているだけに、ぽっかりと白い部分がやけに目立つ。空いたままの「 」(カギカッコ)。

賑わう街。金曜日。時刻はもうすぐ20時。
窓から見えるはクリスマスイルミネーション。ここは女のコが喜ぶ空間。
テーブルに2つ並んだコーヒーカップ。残り少なくなったケーキ。カチャッ。食器たちがハーモニーを奏でる。手に持ってはまたすする。向き合っての会話。時々キミはうつむいて、なんともさびしげな表情になるね。でもまたニコッってすぐ笑う。
怪人クンは決して割り切ってるわけじゃないよ。そんなふうにできた人間なんかじゃないからね。なんかの拍子にすぐ壊れちゃうよ。臆病なだけなんだよ、きっとね。

男と女の風景。恋する者とされる者。その距離わずか1メートル。手を伸ばせば触れられる。こんなに近くて遠いふたり。
「×××××」。
今はまだ、その一言が綴れない。


※ふたたびホワイトクリスマス(写真)。