家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

ブログ15 (7期生)平成22年7月17日昨年の初級の生徒さん

2011年07月29日 | Weblog
7月17日 「5の次は7でなくて、6ですからね」
 「午後からは来るかと思ったよ」と前席の菅野さんに言われてしまうほど、私の製図恐怖症は知れ渡っていた。先週の午前は製図の2回目の授業で、午後が実習だったから、苦手な製図をスキップしたかなと思われちゃったらしい。
 今日は午前、午後とも実習。先週の遅れを取り戻すなんてことは私の場合不可能だろうから、とにかく進むしかない。実習室に行くと、小松さんの側が空いていなくて、どうしようと思っていたら、小松さんが場所を移動して側にいてくださるという。お手間をお掛けするに違いないが、勇気百倍だ。
 勇気は出たが2週間前の記憶は戻らず、いったいどこから手を付ければいいのか判断するのに数分かかる。『素直で人の助けになる(佐)』ようにとお父様が名前を付けたという八木直佐さんの作品をお手本にしながら、かつ、お聞きしながら寸法通りに材をカットし、毛引きで臍と臍穴用のしるしを付ける作業に取り掛かる。
 午前はほとんどこれで精いっぱい。午後は線に沿って鋸、鑿で臍の製作だ。作業台が床に座って行うもので、片足で材を抑え付けながら鋸や鑿で作業をするというかつてない格好をしなければならない。普段使っていない太もも内側などを使うし、常に下を向く姿勢が続くので、腰や首、肩、あらゆる所がひきつる感じ。挙句の果てには、まともな格好で歩けない。内またが痛いせいか、ガニマタになってしまう。
 午後は作業の説明と実践が入る。取っ手の部分や丸みの付け方や組み立て方などだ。来週の午前で実習は終わりだ。それまでに終えることができるだろうかと不安ながらも臍作りに集中していたら、ボール盤での穴開けを今日のうちに終えてしまうようにとのお達し。急いで、寸法取りをし始めたのだが、臍のことばかり考えていたので、寸法表を見てサイズを割り出すことが即座にできない。しまいには、6センチの所に印を付けるのに、7センチの所に印を付けて進もうとし、「7ではなく、6ですよ、5の次の6センチですよ」と注意を受ける。家具の学校の前に小学校のやり直しって感じ。
2時間の遅れはそのまま埋まらずだが、集中力は相当使ったのでヘトヘト。でも、何故か幸せな感じがした。不思議な感覚を味わった。一つのことを成し遂げるために必死になる瞬間の高揚感だろうか、それとも深く深く自分と向き合う達成感のようなものか。僅かな瞬間ではあったが、興味深い経験ができた。



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