高岡民衆駅 夢の彼方へ消えたドリームランド

今回はるばる富山へ足を運んだのはもちろん「ヤードまつり」のためでもあるのですが、もう一つは高岡駅舎を見ることでした。
この駅舎と私は切っても切れない縁（？）で結ばれており、すでに２回見に来てはいるのですが・・・この駅、橋上化工事のため取り壊されてしまうのです。
というわけで（全然書いていませんでしたが）私の父もこのハードな旅行へ同行したのです・・・。

駅舎全景。

今回は逆光だったので駅舎外観は数枚しか撮影してませんでした…。
よって写真は以前の写真ですが特に変わりありません。

この駅は昭和４０年代に地方都市の駅で用いられた「民衆駅」というタイプの駅なんだそうです。
今となっては駅の中に店舗やデパートがあるのは当たり前ですが、国鉄でこの方式の駅を全国に波及させたのが「民衆駅」ということです。確か豊橋駅が第一号と記憶しています。
ここ高岡には「高岡ステーションデパート」の名で、地下一階・地上三階の商業施設がありますが…。
まずは地階。

ほとんどの店舗が閉店してしまっていて、人もあまりいませんでした。
ビル内にかかっているラジオ放送がむなしく感じます…。
高岡駅前には地下街があるのですが、そことステーションデパートとの連絡通路にて発見した遺産…

以前高岡駅を取り上げたブログで見て、次に行く機会があったら確認しようと思っていた看板。いまどき国鉄コンテナというのがすごいです。ペリカン便も今はない…。

一気に上がって３階。

ここの階は元々店舗ではなく公民館的な役割があったようです。
唯一歯医者がありましたが日曜日ということで休診、というわけでここも人気はない…。

非常口のサイン表記がかなり古いです。

地下から続く階段は、３階のさらに上へと続いているようでした。
立入禁止の看板の手前から、踊り場を覗くと…

時間が止まってしまった看板が、そこにはありました。
反対側の階段へ廻ってみると、「OPEN」と書かれた標識があったので、おそるおそる看板へ近づいてみました。

「屋上
ビアガーデン
夢の超特急
子供自転車」

「展望台
金魚・鯉類
盆栽・植木
ドリームランド
休憩広場

冬季休業」

きっと、屋上には小さいながらも子供が喜ぶような遊園地があったのでしょう。
今は無くなってしまい、看板だけが残り、二度と来ない子供を待ち続けている…ちょっと泣けてきました（マジで。）
ちなみに、OPENの標識があった通り、屋上はスケートボードの広場として活用されているようですが、私はその様子を見れなかったです。
いや、見ようと思えば見れたのでしょうが、何か大事なものを失ってしまいそうで…。

帰宅後、なんとな～く検索をかけたら数年前までは廃墟状態の屋上遊園地が残っていたそうです…見たかった…（涙）

昼食時になったので、気を取り直して２階の喫茶店「ブラジル」へ入りました。

私はオムライスを、父はサンドイッチを頼みましたがどちらもとても美味しかったです。また食べたい…と時々思わせる味でした。。
手前の「台湾イ尓好」も気になりましたがすでに閉店されていました。
窓にはこんなステッカーが…

おおっ、コレは午前中見たやつではないですか（笑）

エスカレーターの脇に取り付けられた注意書き

エスカレーターが少なかった時代を思わせます。。。

１階待合室にあった「コーヒーコーナー」

うおっ！と思いましたが営業しているのか不明…
静岡駅のホームでもこういう店を見た記憶が…。

そして〆は改札口で。

改札を出てすぐのホームは以前来た時はのりばではなく、ここに発着する列車はありませんでしたが、今は氷見線乗り場になったんですねえ。。
以前の氷見線乗り場は取り壊されていましたがレールはまだ輝いていました。。
奥には最近流行の？単色化された急行型電車が停まっています。一瞬12系客車かと思いましたがそれほど違和感ないですね～。

このように？とても昭和４０年代な雰囲気を残している高岡民衆駅ですが、すでに書いたとおり橋上化工事が進行するとこの駅舎は役目を終えるでしょう。
昭和４０年代・1960年代の雰囲気がお好きな方はぜひご訪問をおすすめします！