シリーズ「廃止バス停の痕跡を探る」ですが、初めて地元事業者である西武バス以外の痕跡を取り上げようかと・・・
今回は東武バスの「上福02 東燃循環」のバス停跡地を訪ねました。
この「東燃循環」は系統番号の通り東武東上線上福岡駅東口を起点とする循環路線でした。
県道所沢大宮線を通り、旧大井町の鶴ヶ岡を循環する系統で、沿線に東燃の研究所や住宅があったことから、路線名が「東燃循環」となったようです。
1970年現在のデータでは一日18回(他に上福岡駅~東燃住宅間が3回、川越神明町車庫~東燃住宅間が2回)の運行があったようですが、近年は平日に1回のみ運行される、いわゆる「免許維持路線」と化していました。
そして、去る9月30日一杯で廃止されてしまいました。
参考程度にバス停掲示の路線図(平成18年12月現在)から抜き出した東燃循環の路線図を・・・
過去は不明ですが最晩年は片方向のみの運行でした。
この地域は路線バスが密集しており、運行会社も東武・西武・ライフバスの3社、東武・西武は2つの営業所のエリアが被っています。
また、自治体の循環バスも地元ふじみ野市の他に川越市のバスも乗り入れています。
ただ、大手2社は比較的運行回数が多い路線とそうでない、免許維持路線に分けることができ、東燃循環は当然後者に入ります。
東燃循環の経路はほぼ全区間、他の系統と重複しており、廃止しても特に影響はないのでは・・・と思います。
今回、上福岡方面を訪れる機会があったので、廃止一月後バス停がどうなっているのか見てきました。
上記の通りほぼ全ての区間で他のバス路線と並行しているので、どのくらい遺構が残っているかは未知数でしたが・・・。
まずは起点の上福岡駅東口のバス乗り場から・・・。
バス用のターンテーブルや、立派な上屋がある東口乗り場ですが、人影はなく寂れています。
バス停の看板も駅前にはちと似合わないタイプ・・・「東燃循環」の表記は、マスキングテープのようなもので隠されていますが、思い切り透けて文字が見えます。
東口乗り場には一応、あんどん形のポールもありましたが・・・
看板を裏返しにして取り付けてあります。せっかくの設備ですが使われていないようで・・・。
東口を出て、渋滞する東上線の踏切を渡り、最初のバス停が「ふじみ通り」。
ここの看板にもばっちり東燃循環の文字が残されています。それどころか、数年前に廃止になったはずの「川越07:川越駅~上福岡駅」の文字もうっすらと残っています。
亀久保の交差点から川越街道を走り、上福岡駅西口から続く「中央通」に入ってすぐの「鶴ヶ岡中央通り」バス停。
比較的新しいダルマ形ポールですが、しっかり東燃循環の名が記されています。
ここもマスキングテープらしきもので隠されてはいますが、思いっきり透けています。
お次は東燃の研究所跡地に建つ「ビバモール」裏手の「ホンダ学園入口」バス停。
ここはバス停スペースが残っていました。ドア位置は前後と東武らしいです。
友人の話では10月中頃までバス停看板が残っていたとか・・・その頃来ればよかった・・・
ここはふじみ野市内循環バスのバス停がありますが、「大井保健センター入口」という名前です。
バス停自体2010年に循環バスの路線を拡充した際に設置されたそうです。友人曰く拡充された時に設置されたバス停とそれ以前の物は異なり、この背の低いタイプが新設された物で、下の緑が丘二丁目のタイプが旧来の物だそうです。
次がその緑が丘二丁目バス停。
ここはバス停スペースとポールの台座だけ残っていました。お隣はふじみ野市内循環バスの同名バス停です。
この先で再び県道所沢大宮線に合流、上福岡駅東口に戻ります。
友人が廃止間際の東燃循環のバス停を記録していたので、許可を得て公開させて頂きます。
上で紹介した「緑が丘二丁目」バス停。
手前のオレンジ色のポールが東燃循環の物です。
今は台座だけになってしまいました・・・。
次いで「ホンダ学園入口」バス停。
考えてみれば、手前の新しいふじみ野市内循環バスと東燃循環のバス停が並んだのはごくごく短い期間だったんですな。
そういう意味では貴重なカットかもしれません。
ホンダ学園入口バス停に掲出されていた時刻表。
平成20年3月31日が最後のダイヤ改正日となったようです。
運行は12時台にたった1本、休日は「運行いたしません」の文字が・・・。
いつ廃止になってもおかしくはない路線でした。
最後は、路線廃止のお知らせを・・・
「普段よりご利用いただいているお客様~」などと書かれていますが、一日1本のバスに定期利用客なぞいたのかと・・・まあ定型文のようなものでしょうが。
しかしバス路線ヲタ(?)としてこのお知らせほど寂しいものはないです。まあ廃バス停探索者としてはまた一つ研究対象(笑)が増えたわけですが、それでも運行されているバス路線のほうがいいです。
写真を提供していただいた友人も廃止になると知ったのが直前で、せめて最後くらい乗車しておきたい・・と思ったそうですが、平日のみの運行だったので断念したとのことでした。
私も廃止を知ったのがつい先日だったのですが、もし知っていたら乗りにいってたのになあ、と。何せ運行最終日は空いていましたから・・・(T_T)
というわけで、廃止一月後の東燃循環のレポでした。
これから遺構や今も残る看板・標記はどんどん消えてゆくかもしれませんから、興味のある方はお早めにどうぞ。
友人某氏には写真と情報の提供、それから現地の案内をしていただきどうもありがとうございました!!m(_ _)mこれからもまた改廃情報などあったら教えてくださひ・・・。
今回は東武バスの「上福02 東燃循環」のバス停跡地を訪ねました。
この「東燃循環」は系統番号の通り東武東上線上福岡駅東口を起点とする循環路線でした。
県道所沢大宮線を通り、旧大井町の鶴ヶ岡を循環する系統で、沿線に東燃の研究所や住宅があったことから、路線名が「東燃循環」となったようです。
1970年現在のデータでは一日18回(他に上福岡駅~東燃住宅間が3回、川越神明町車庫~東燃住宅間が2回)の運行があったようですが、近年は平日に1回のみ運行される、いわゆる「免許維持路線」と化していました。
そして、去る9月30日一杯で廃止されてしまいました。
参考程度にバス停掲示の路線図(平成18年12月現在)から抜き出した東燃循環の路線図を・・・
過去は不明ですが最晩年は片方向のみの運行でした。
この地域は路線バスが密集しており、運行会社も東武・西武・ライフバスの3社、東武・西武は2つの営業所のエリアが被っています。
また、自治体の循環バスも地元ふじみ野市の他に川越市のバスも乗り入れています。
ただ、大手2社は比較的運行回数が多い路線とそうでない、免許維持路線に分けることができ、東燃循環は当然後者に入ります。
東燃循環の経路はほぼ全区間、他の系統と重複しており、廃止しても特に影響はないのでは・・・と思います。
今回、上福岡方面を訪れる機会があったので、廃止一月後バス停がどうなっているのか見てきました。
上記の通りほぼ全ての区間で他のバス路線と並行しているので、どのくらい遺構が残っているかは未知数でしたが・・・。
まずは起点の上福岡駅東口のバス乗り場から・・・。
バス用のターンテーブルや、立派な上屋がある東口乗り場ですが、人影はなく寂れています。
バス停の看板も駅前にはちと似合わないタイプ・・・「東燃循環」の表記は、マスキングテープのようなもので隠されていますが、思い切り透けて文字が見えます。
東口乗り場には一応、あんどん形のポールもありましたが・・・
看板を裏返しにして取り付けてあります。せっかくの設備ですが使われていないようで・・・。
東口を出て、渋滞する東上線の踏切を渡り、最初のバス停が「ふじみ通り」。
ここの看板にもばっちり東燃循環の文字が残されています。それどころか、数年前に廃止になったはずの「川越07:川越駅~上福岡駅」の文字もうっすらと残っています。
亀久保の交差点から川越街道を走り、上福岡駅西口から続く「中央通」に入ってすぐの「鶴ヶ岡中央通り」バス停。
比較的新しいダルマ形ポールですが、しっかり東燃循環の名が記されています。
ここもマスキングテープらしきもので隠されてはいますが、思いっきり透けています。
お次は東燃の研究所跡地に建つ「ビバモール」裏手の「ホンダ学園入口」バス停。
ここはバス停スペースが残っていました。ドア位置は前後と東武らしいです。
友人の話では10月中頃までバス停看板が残っていたとか・・・その頃来ればよかった・・・
ここはふじみ野市内循環バスのバス停がありますが、「大井保健センター入口」という名前です。
バス停自体2010年に循環バスの路線を拡充した際に設置されたそうです。友人曰く拡充された時に設置されたバス停とそれ以前の物は異なり、この背の低いタイプが新設された物で、下の緑が丘二丁目のタイプが旧来の物だそうです。
次がその緑が丘二丁目バス停。
ここはバス停スペースとポールの台座だけ残っていました。お隣はふじみ野市内循環バスの同名バス停です。
この先で再び県道所沢大宮線に合流、上福岡駅東口に戻ります。
友人が廃止間際の東燃循環のバス停を記録していたので、許可を得て公開させて頂きます。
上で紹介した「緑が丘二丁目」バス停。
手前のオレンジ色のポールが東燃循環の物です。
今は台座だけになってしまいました・・・。
次いで「ホンダ学園入口」バス停。
考えてみれば、手前の新しいふじみ野市内循環バスと東燃循環のバス停が並んだのはごくごく短い期間だったんですな。
そういう意味では貴重なカットかもしれません。
ホンダ学園入口バス停に掲出されていた時刻表。
平成20年3月31日が最後のダイヤ改正日となったようです。
運行は12時台にたった1本、休日は「運行いたしません」の文字が・・・。
いつ廃止になってもおかしくはない路線でした。
最後は、路線廃止のお知らせを・・・
「普段よりご利用いただいているお客様~」などと書かれていますが、一日1本のバスに定期利用客なぞいたのかと・・・まあ定型文のようなものでしょうが。
しかしバス路線ヲタ(?)としてこのお知らせほど寂しいものはないです。まあ廃バス停探索者としてはまた一つ研究対象(笑)が増えたわけですが、それでも運行されているバス路線のほうがいいです。
写真を提供していただいた友人も廃止になると知ったのが直前で、せめて最後くらい乗車しておきたい・・と思ったそうですが、平日のみの運行だったので断念したとのことでした。
私も廃止を知ったのがつい先日だったのですが、もし知っていたら乗りにいってたのになあ、と。何せ運行最終日は空いていましたから・・・(T_T)
というわけで、廃止一月後の東燃循環のレポでした。
これから遺構や今も残る看板・標記はどんどん消えてゆくかもしれませんから、興味のある方はお早めにどうぞ。
友人某氏には写真と情報の提供、それから現地の案内をしていただきどうもありがとうございました!!m(_ _)mこれからもまた改廃情報などあったら教えてくださひ・・・。
ちゃつみと申します。
今では市町村大合併でふじみ野市となり、跡形もなく何もなくなった我が故郷 埼玉県入間郡大井町。東燃循環が平成にまで残っていたとは思っておりませんでした! 懐かしく楽しく拝見しました。ありがとうございます♪ ちなみに東燃研究所と社宅跡地はショッピングモールになっていると聞いております。