鏡海亭 Kagami-Tei ウェブ小説黎明期から続く、生きた化石? | ||||
孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン) |
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第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29
拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、 ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら! |
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特集 四重構造の作品世界?
連載小説『アルフェリオン』――当初、この物語の印象は、イリュシオーネという異世界を舞台にしたロボット戦記物というところであったかと思います。しかし、いわゆる「旧世界」に関することが徐々に明らかになり、さらには第19話「序曲」以降に謎の黄金仮面たちが暗躍するに及んで、実はもっと多重的な世界設定をもつ物語であるということが分かって参りました。
そこで今回は、物語の背後にある複雑な世界像について、少し整理してみたいと思います。以下、ネタバレ的な新情報はほとんど含まれていませんが、将来のストーリー展開を暗に示すような記述が少し含まれています。ご注意ください(^^;)。
◇
さて、ブログでの連載が始まった当初、この物語は次の2つのレベルにおさまる範囲内で展開されていました。
○ レベル1 オーリウム王国内における正規軍と反乱軍の戦い
・現在のところ、基本的にはこのレベルで生じる諸々の出来事を中心に物語が進展している。
○ レベル2 イリュシオーネ全体規模での帝国軍と連合軍の戦い
・オーリウムの内戦の原因でもある。帝国軍が外からオーリウムに迫っているため、帝国軍の到着までに反乱を鎮圧せねばならないというタイムリミットが生じている。
・〔参考〕 オーリウムの隣国のガノリス王国は、すでに事実上、帝国軍によって制圧されている(少なくとも軍事拠点や主要な都市・街道等は)。帝国軍に対し、レジスタンスがなおも抵抗中。ガノリス方面で活躍するキャラたちも、20話台後半から徐々に登場。
もし、以上の2つのレベルの範囲内で完結している物語であったなら、『アルフェリオン』は、単なるファンタジー風のロボット物あるいは戦記物にとどまっていたことでしょう。しかし、さらに新たなレベルが存在します。いわゆる「旧世界」に関する事柄が、時を超えた伏線となって上記のレベル1とレベル2の出来事に様々に絡んできます。
○ レベル3 旧世界における天空人と地上人との戦い
・旧世界の時代に使われた兵器や当時のテクノロジーが、現世界の戦争においても用いられ、今後の戦いの行方に多大な影響を及ぼしている。
・旧世界に関する歴史や伝説などの情報は、実は現世界の将来を読み解くための一種の予言に近い役割も果たすことになると思われる。
物語の広がりが仮にこのレベル3で終わっていたなら、『アルフェリオン』というお話は、もっとSF色の強いものになっていたでしょう。前近代風のファンタジー世界にオーバーテクノロジーの兵器が存在するという問題を、いわゆる「旧世界」や超古代文明の遺産という設定によって説明しようとするのは、この手のSFファンタジーにおけるお約束的な展開でもあります(^^;)。
しかし、どうも以上の3つの次元におさまらない「何か」がウロウロしていることに、読者様も気づいておられたことでしょう(苦笑)。端的に言えば、例の「黄金仮面」たちです。彼らは明らかに人間ではありません。彼らが時々用いる「人間ども」という言葉にも象徴されているように…。そこで第4のレベルが浮かび上がってきます。
○ レベル4 人間と人ではないものとの戦い?
・現世界の大乱の背後で暗躍する黄金仮面たちは、すでに旧世界の時代から人間たちに干渉していたようだが…。今後、第20話台後半から、特に第30話台前半において、この「人でなき者」に関することが色々と明らかにされる。
以上の4つのレベルの事柄が複雑に影響し合い、『アルフェリオン』のストーリーは展開されてゆきます。基本的に、物語に登場する一般的なキャラが把握しているのは、レベル2までの範囲で起きていることだけです。たまにシャリオやクレヴィスのように、レベル3の旧世界のことにも詳しい人がいるにせよ。しかし、レベル4の次元が存在することにはっきりと気づいているキャラは、いまのところ誰もいません。黄金仮面たちを知るメリギオス大師にしても、単に彼らによって利用されているだけかなのも…。
つまり、
過去においても現在においても(そして未来においても?)争い続ける人間たちの世界の背後で、人間の知らない何かが一貫してうごめいているということなのです。
いったい最後は何と戦えば、あるいは何をすれば、この物語は終幕を迎えるのでしょうか!?
以上
そこで今回は、物語の背後にある複雑な世界像について、少し整理してみたいと思います。以下、ネタバレ的な新情報はほとんど含まれていませんが、将来のストーリー展開を暗に示すような記述が少し含まれています。ご注意ください(^^;)。
◇
さて、ブログでの連載が始まった当初、この物語は次の2つのレベルにおさまる範囲内で展開されていました。
○ レベル1 オーリウム王国内における正規軍と反乱軍の戦い
・現在のところ、基本的にはこのレベルで生じる諸々の出来事を中心に物語が進展している。
○ レベル2 イリュシオーネ全体規模での帝国軍と連合軍の戦い
・オーリウムの内戦の原因でもある。帝国軍が外からオーリウムに迫っているため、帝国軍の到着までに反乱を鎮圧せねばならないというタイムリミットが生じている。
・〔参考〕 オーリウムの隣国のガノリス王国は、すでに事実上、帝国軍によって制圧されている(少なくとも軍事拠点や主要な都市・街道等は)。帝国軍に対し、レジスタンスがなおも抵抗中。ガノリス方面で活躍するキャラたちも、20話台後半から徐々に登場。
もし、以上の2つのレベルの範囲内で完結している物語であったなら、『アルフェリオン』は、単なるファンタジー風のロボット物あるいは戦記物にとどまっていたことでしょう。しかし、さらに新たなレベルが存在します。いわゆる「旧世界」に関する事柄が、時を超えた伏線となって上記のレベル1とレベル2の出来事に様々に絡んできます。
○ レベル3 旧世界における天空人と地上人との戦い
・旧世界の時代に使われた兵器や当時のテクノロジーが、現世界の戦争においても用いられ、今後の戦いの行方に多大な影響を及ぼしている。
・旧世界に関する歴史や伝説などの情報は、実は現世界の将来を読み解くための一種の予言に近い役割も果たすことになると思われる。
物語の広がりが仮にこのレベル3で終わっていたなら、『アルフェリオン』というお話は、もっとSF色の強いものになっていたでしょう。前近代風のファンタジー世界にオーバーテクノロジーの兵器が存在するという問題を、いわゆる「旧世界」や超古代文明の遺産という設定によって説明しようとするのは、この手のSFファンタジーにおけるお約束的な展開でもあります(^^;)。
しかし、どうも以上の3つの次元におさまらない「何か」がウロウロしていることに、読者様も気づいておられたことでしょう(苦笑)。端的に言えば、例の「黄金仮面」たちです。彼らは明らかに人間ではありません。彼らが時々用いる「人間ども」という言葉にも象徴されているように…。そこで第4のレベルが浮かび上がってきます。
○ レベル4 人間と人ではないものとの戦い?
・現世界の大乱の背後で暗躍する黄金仮面たちは、すでに旧世界の時代から人間たちに干渉していたようだが…。今後、第20話台後半から、特に第30話台前半において、この「人でなき者」に関することが色々と明らかにされる。
以上の4つのレベルの事柄が複雑に影響し合い、『アルフェリオン』のストーリーは展開されてゆきます。基本的に、物語に登場する一般的なキャラが把握しているのは、レベル2までの範囲で起きていることだけです。たまにシャリオやクレヴィスのように、レベル3の旧世界のことにも詳しい人がいるにせよ。しかし、レベル4の次元が存在することにはっきりと気づいているキャラは、いまのところ誰もいません。黄金仮面たちを知るメリギオス大師にしても、単に彼らによって利用されているだけかなのも…。
つまり、
過去においても現在においても(そして未来においても?)争い続ける人間たちの世界の背後で、人間の知らない何かが一貫してうごめいているということなのです。
いったい最後は何と戦えば、あるいは何をすれば、この物語は終幕を迎えるのでしょうか!?
以上
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