「絡繰り心中」 永井紗耶子著
旗本の息子だが、ゆえあって町に暮らし、歌舞伎森田座の笛方見習いをしている遠山金四郎は、早朝の吉原田んぼで花魁の骸を見つけた。昨夜、狂歌師大田南畝のお供で遊んだ折、隣りにいた雛菊だ。胸にわだかまりを抱いたまま、小屋に戻った金四郎だったが、南畝のごり押しで、花魁殺しの下手人探しをする羽目に。雛菊に妙な縁のある浮世絵師歌川国貞とともに真相を探り始めると、雛菊は座敷に上がるたび、男へ心中を持ちかけていたと知れる。心中を望む事情を解いたまではいいものの、重荷を背負った金四郎は懊悩し・・・・。直木賞作家の珠玉にして、衝撃のデビュー作。(紹介文より)
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