アシリアペ    「アシリアペ」とはアイヌ語で「新しい火」。住所は茨城県常陸太田市大中町3486-2

営業日等:土日の10:00~17:00 臨時営業もあり。天然酵母パンやオーガニックの食材などを取り扱う。

新聞記者

2019-08-14 10:58:23 | 映画評
おすすめの映画です。当店には、原作本並びにパンフレットがあります。



「新聞記者」 藤井道人監督 ○ ☆☆☆
 
 東京新聞の記者望月衣塑子著のベストセラー「新聞記者」を基にしたオリジナルストーリーを韓国のシム ウンギョンと日本の松坂桃李のダブル主演で映画化しました。
 東都新聞の記者吉岡エリカのもとに医療系大学の新設に関する極秘資料が届きます。仕事に対して使命感の強いエリカは取材を始めます。一方、内閣調査資料室の官僚杉原(松坂桃李)は政権の意向に沿って国民をコントロールするような仕事に葛藤を感じていました。そんな折、杉原の外務省時代の上司神埼(高橋和也)と久しぶりに再会します。ところが、その数日後に神崎は自殺してしまうのでした。神崎の死は吉岡に届いた極秘資料と関係があるようでした。エリカの前は壁で立ちふさがれ、杉原にも家族を守らねばならないという思いと、それでは正義はどこへいってしまうのか、というそれぞれの思いとの格闘が始まるのでした。
 シム ウンギョンが日本の映画界でことばと習慣の壁を乗り越え大健闘しました。対する松坂にとっても「孤狼の血」などに比べてずっと演じやすい役柄だったのではないでしょうか。一方、悪役の田中哲司もすばらしい悪役ぶりでした。「この国の民主主義は形だけでいい!」名セリフです。
 それにしても、医療系学部の真の狙いは軍事利用にあるのではなど、原発の維持の真の目的が核兵器の保有にあるのではないかという点とも似て不気味な恐ろしさを感じる展開でした。
 タバコは、なし。無煙です。