軽井沢ル・ボン・ヴィボン

生きる。

今日はランチをお休みしました。

母が長く入院していたのですが、
ようやく退院で、病院にお迎えに行ってきました。 

母は、忙しい日にお店のお手伝いをしてくれていますので、
夏の間、ありがたい事にお客様からも随分ご心配をいただきました。
入院は長引いたものの、母は元気です。

母の入院期間中は、週一回程度ですが
朝一番で病院まで様子を伺いに行き、戻ってきてから仕事をする日々が続いていました。

母の病院までは片道一時間半くらい。
結構距離があります。

病院までの道のりは、県境の峠を越え、
絶景の中を走る「日本ロマンチック街道」と呼ばれる、とても快適なドライブルートです。
気分転換には最高の大好きな道。

同じ時間に同じ道を走っていると
閑散とした田舎道でも、ほんの少しですが見えてくる人の営みがあります。

いつも同じ時間に歩いているお年寄りたち。

自転車を支えにしながらよろよろ歩く、ひどく腰の曲がったおじいさん。
ハンドルに手をかけるのもやっとの様子。
籠には何か入っているようなので、日々の食料のお買い物でしょうか?
本当に大変そうです。

別の場所では、
独特のテンポと歩き方で、いつも同じ道を歩いている痩せたおじいさん。
体にねじれがあるように見えます。
健康のためのお散歩でしょうか?

いつも、同じところで、同じ時間に見かけます。
見かけない日は、何かあったのではと心配になるくらいに。 

病院にはたくさんのお年寄りが入院しています。

でもそれぞれ懸命に生きている。
生きている以上は、生きるための努力をしなくてはいけない。

普段は体力任せに仕事をしている僕も、
多少ながら老いを感じる年齢になってきました。
他人事ではないかも・・と不安になってみたり。

母も体の回復の遅さを痛感したのではないかと思います。

漠然とですが、生きていく事の大変さを感じた日々でした。

天気が良くて暖かかったので
病院からの帰り道に道の駅に立ち寄り、
母とベンチに座ってソフトクリームを食べました。
「あー、外は気持ちいいね。とっても美味しい」

生きる大変さは、生きる喜びのためにあるのだと思います。


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