山、花、空・・点在する自然の営みを綴っています。
-Since 2004.08.28-
黎明彩香_Dreams
高倉健さんを偲んでVol.19
高倉健の人気シリーズ「昭和残侠伝」の第七弾、「昭和残侠伝 死んで貰います」(1970年公開)。
大和久守正のオリジナル脚本をマキノ雅弘が監督した。シリーズ最高傑作の呼び声も高い一作である。
花田秀次郎(高倉健)は東京深川の老舗料亭「喜楽」に生まれたが、父が後妻を迎えたときに家を出て、そのまま裏街道を歩き始めた。
血のにじむような苦労が続く駈け出し時代の数年。
ある寒い夜、秀次郎はなけ無しの金をはたいて挑戦した勝負でイカサマとも知らず無一文になり、袋だたきにあった秀次郎は、銀杏の木の下でうずくまっているところを、貧しい娘・幾江(藤純子)に救われた。
それから三年、押しも押されもせぬ堂々たる渡世人になった秀次郎は、イカサマ師とのごたごたで刑を受ける身となった。時は流れ、秀次郎の服役中に関東大震災が起き、「喜楽」は一家離散の瀬戸ぎわにと追い込まれるが、これを支えていたのは板前の風間重吉(池部良)と小父の寺田(中村竹弥)だった。
大震災を境いに新しい近代都市として生まれ変っていく東京。「喜楽」もまた、苦しい内情とは裏腹に、木の香も匂う真新しい建物となった。
昭和二年、出所した秀次郎は偽名で板前として働くこととなり、その姿を寺田は涙の出る思いで見守っていた。一方幾江は売れっ妓芸者となって秀次郎の帰りを待っていて、重吉と寺田の計いで二人は七年ぶりに再会する。
そんな頃、寺田一家のシマを横取りしようとことあるごとに目を光らせていた新興博徒の駒井(諸角啓二郎)が、「喜楽」を乗っとろうとしていた。
秀次郎の義弟・タケシは相場に手を染め、むざむざと「喜楽」の権利書を取り上げられてしまう。それを買い戻す交渉に出かけた寺田が、帰り道で襲撃され殺される。
駒井の執拗な挑発に耐えてきた秀次郎だが、かけがえのない恩人の死に、ついに怒りを爆発。重吉と共に駒井のもとに殴りこみ、駒井をたたっ斬るのだった。
【昭和残侠伝 死んで貰います】より
「お兄ちゃん、喧嘩したの?」
「寄るなよ」
「だって、血が出ているよ」
「これで洗ってあげる」
「すぐに治るんだって」
「すまねえ・・・」
「ひでえ、あかぎれだな、痛てぇだろう」
「うぅん。でも修行ですもの」
「修行?」
「うん。あたい芸者さんの卵なの・・」
「12の時に、可愛いなぁ、いい子になるって買われたの、お父っつぁん沢山お金貰ったわ」
「お前さん、何て名前なの?」
「あたい、幾江って名なの」
「寒いでしょう?」
「いや、寒くはねぇ」
「うそぉ~、お酒飲んでみない? みんなが温まるっていうよ」
「これ、飲んでもよかったのか?」
「あぁ~、」
「どうしたの?」
「叱られる・・・」
そして、七年ふりの再会。
駒井の執拗な挑発に耐えてきた秀次郎だが、かけがえのない恩人の死に、ついに怒りを爆発。
「止めやしません、でも、死なないでください」
「何年でも待っています」
「今度はお願い、あたいだけの義理に、情けに生きて欲しい」
「重さん、このケリは俺につけさしておくんなさい」
「堅気のお前さんに行かせる訳にはいかない」
「秀次郎さん、あれから15年、見ておくんなさい、ご恩返しの花道なんです」
「ご一緒、願います」
「死んでもらうぜ」
『バックには、昭和残侠伝の主題歌「背中(せな)で泣いてる 唐獅子牡丹~♪」が流れ、場面が最高潮に盛り上がる』
昨年より、高倉健さんの映画が放映される度に、HDDに溜め込み、またDVDをレンタルしてきて一枚一枚映像をBlu-rayやDVDに残し続けているところです。(笑い
年明けには、今日の記事の「昭和残侠伝 死んで貰います」他が、スカパーの東映チャンネルで、放映されます。
先月には、健さんが亡くなって一周忌となり、生涯205作品の中から厳選されたものが、他のチャンネルでもメモリアル放映が続いています。
※DVDからキャプチャー画像を多用していて、著作権侵害の恐れがあるようでしたらお申し出下さい。即刻対処します。
大和久守正のオリジナル脚本をマキノ雅弘が監督した。シリーズ最高傑作の呼び声も高い一作である。
花田秀次郎(高倉健)は東京深川の老舗料亭「喜楽」に生まれたが、父が後妻を迎えたときに家を出て、そのまま裏街道を歩き始めた。
血のにじむような苦労が続く駈け出し時代の数年。
ある寒い夜、秀次郎はなけ無しの金をはたいて挑戦した勝負でイカサマとも知らず無一文になり、袋だたきにあった秀次郎は、銀杏の木の下でうずくまっているところを、貧しい娘・幾江(藤純子)に救われた。
それから三年、押しも押されもせぬ堂々たる渡世人になった秀次郎は、イカサマ師とのごたごたで刑を受ける身となった。時は流れ、秀次郎の服役中に関東大震災が起き、「喜楽」は一家離散の瀬戸ぎわにと追い込まれるが、これを支えていたのは板前の風間重吉(池部良)と小父の寺田(中村竹弥)だった。
大震災を境いに新しい近代都市として生まれ変っていく東京。「喜楽」もまた、苦しい内情とは裏腹に、木の香も匂う真新しい建物となった。
昭和二年、出所した秀次郎は偽名で板前として働くこととなり、その姿を寺田は涙の出る思いで見守っていた。一方幾江は売れっ妓芸者となって秀次郎の帰りを待っていて、重吉と寺田の計いで二人は七年ぶりに再会する。
そんな頃、寺田一家のシマを横取りしようとことあるごとに目を光らせていた新興博徒の駒井(諸角啓二郎)が、「喜楽」を乗っとろうとしていた。
秀次郎の義弟・タケシは相場に手を染め、むざむざと「喜楽」の権利書を取り上げられてしまう。それを買い戻す交渉に出かけた寺田が、帰り道で襲撃され殺される。
駒井の執拗な挑発に耐えてきた秀次郎だが、かけがえのない恩人の死に、ついに怒りを爆発。重吉と共に駒井のもとに殴りこみ、駒井をたたっ斬るのだった。
【昭和残侠伝 死んで貰います】より
「お兄ちゃん、喧嘩したの?」
「寄るなよ」
「だって、血が出ているよ」
「これで洗ってあげる」
「すぐに治るんだって」
「すまねえ・・・」
「ひでえ、あかぎれだな、痛てぇだろう」
「うぅん。でも修行ですもの」
「修行?」
「うん。あたい芸者さんの卵なの・・」
「12の時に、可愛いなぁ、いい子になるって買われたの、お父っつぁん沢山お金貰ったわ」
「お前さん、何て名前なの?」
「あたい、幾江って名なの」
「寒いでしょう?」
「いや、寒くはねぇ」
「うそぉ~、お酒飲んでみない? みんなが温まるっていうよ」
「これ、飲んでもよかったのか?」
「あぁ~、」
「どうしたの?」
「叱られる・・・」
そして、七年ふりの再会。
駒井の執拗な挑発に耐えてきた秀次郎だが、かけがえのない恩人の死に、ついに怒りを爆発。
「止めやしません、でも、死なないでください」
「何年でも待っています」
「今度はお願い、あたいだけの義理に、情けに生きて欲しい」
「重さん、このケリは俺につけさしておくんなさい」
「堅気のお前さんに行かせる訳にはいかない」
「秀次郎さん、あれから15年、見ておくんなさい、ご恩返しの花道なんです」
「ご一緒、願います」
「死んでもらうぜ」
『バックには、昭和残侠伝の主題歌「背中(せな)で泣いてる 唐獅子牡丹~♪」が流れ、場面が最高潮に盛り上がる』
昨年より、高倉健さんの映画が放映される度に、HDDに溜め込み、またDVDをレンタルしてきて一枚一枚映像をBlu-rayやDVDに残し続けているところです。(笑い
年明けには、今日の記事の「昭和残侠伝 死んで貰います」他が、スカパーの東映チャンネルで、放映されます。
先月には、健さんが亡くなって一周忌となり、生涯205作品の中から厳選されたものが、他のチャンネルでもメモリアル放映が続いています。
※DVDからキャプチャー画像を多用していて、著作権侵害の恐れがあるようでしたらお申し出下さい。即刻対処します。
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