皐月賞の時期というと、初夏の陽気になって、あちこちで田植えが始まるような、のどかなイメージがあります。ナリタブライアンが勝った1994年4月、競馬仲間と駅で待ち合わせをして競馬場へ向かう道中、歩きながら汗ばんだ記憶がなぜか甦りました。あれからもう29年。2023年の今日は、黄砂の大飛来で交通障害が心配だと言われています。できることなら外出は控えた方がいいって言われてもねぇ、ですが。
さて、今日は皐月賞の前日15日(土)、阪神競馬場で組まれているＧⅢアーリントンＣを検討してみます。こちらも皐月賞同様けっこう難解な感じです。ＮＨＫマイルＣのトライアル戦で3着までに優先出走権が与えられます。レースの頃には雨は上がっているのか、それともまだ降っているのかわかりませんが、出走権をめぐって、水しぶきを上げながらの激しいレースになるかもしれません。荒れそうな気配がします。
アーリントンカップ【2023年4月15日阪神11R】出馬表、予想 | 競馬ラボ (keibalab.jp)
アーリントンカップ(ＮＨＫマイルカップトライアル)の過去10年データ、好走馬一覧（2023年4月15日阪神11R） | 競馬ラボ (keibalab.jp)
最初に血統的なことを言いますと、馬柱を見ていて、阪神のマイル重賞戦の出走馬からついにディープインパクト産駒が消えたんだなあと、何か感慨深いものがあります。阪神の中距離と言えば、サンデー系、ディープ系の馬に目を付ければ、だいたい馬券はいただき、という感じでしたが、このレースはちょっと「異質」で、ディープ産駒が無類の強さを誇るというイメージではありませんで、ここ5年は、むしろキングカメハメハ系、ロードカナロア系の方が連に絡むと言ってもいいくらいです。当日雨で馬場が悪くなるとすれば、なおさらキンカメ系には注意が必要でしょう。今回この血統で出走するのは（できるかわかりませんが）、シュネルマイスターの半弟ナヴォーナです。デビュー戦はスローな流れにはまって少々危うかったですが、何とか外に出すと、ただ一頭33秒台の上がり脚で差し切る強い競馬を見せました。ここでも十分通用する素質馬だと思いますが、一緒に走った組のその後の成績が芳しくないので、一推しというわけにはいきません。
成績的に言うと、ファルコンＳ2着のカルロヴェローチェ（父シルバーステート＝ディープ系）、デイリー杯3着のショーモン（父マインドユアビスケッツ）、朝日杯FS7着のオオバンブルマイ（父ディスクリートキャット）、同8着のティニア（父Frankel）、クロッカスＳ1着のヤクシマ（父Havana Grey）、エルフィンＳ1着のユリーシャ（父グレーターロンドン）あたりが人気どころかと思います。中でも、前走でコナコーストやシングザットソングら、日曜の桜花賞組にゆうゆう先着したユリーシャが、今回も逃げて押し通せるのかが最大のポイントでしょう。メンバーに先行馬がけっこういるので、前回のように楽に逃がしてもらえない展開となって、脚が上がったとき、後ろから、最初に挙げたナヴォーナやオーシャントライヴ（父ルーラーシップ）などが差し込んでくるのでは、という予想をしています。端的にまとめれば、ユリーシャ vs 差し馬という構図でしょうか。レースがこの時期の阪神に設定されてからは、わりと1番人気馬が強いものの、7番人気以下の人気薄が穴を開けるケースも目につくので、1勝馬たちも軽視できないと思います。
ついでにもう一つ、皐月賞当日の阪神11ＲアンタレスＳも少々。ここも前日の雨でダートは良まで回復しないと思うので、重馬場の巧拙次第だ思います。
アンタレスステークス【2023年4月16日阪神11R】出馬表、予想 | 競馬ラボ (keibalab.jp)
アンタレスステークスの過去10年データ、好走馬一覧（2023年4月16日阪神11R） | 競馬ラボ (keibalab.jp)
前走の東海Ｓを勝ったプロミストウォリアが斤量59㌔でもちこたえられるかどうかでしょうが、他馬も57、58㌔を背負うことになるので、この程度のハンデ差なら押し切れるかも知れません。相手は、重でも走れそうなメイショウカズサ、4歳勢のキングズソードとパワーブローキングあたりかと。サンライズホープは1㌔軽くなって巻き返せるでしょうか。とはいえ、日曜はどうしても目が中山11Ｒの方に向いてしまうので、このレースはごくごく軽めの勝負ということで。
明日は皐月賞に出走する馬たちの追い切り情報を集めてみます。本日もお読みいただきありがとうございました。週末に向けて今日もがんばりましょう。
