Winning Ticket for All Vol.2

レース展望と回顧、馬券術について

9/30(土) 本日のねらい シリウスS

2023-09-30 | 予想

 GⅠスプリンターズS前日の今日は、ねらいのレースとして、阪神GⅢハンデ戦のシリウスSの予想をしてみます。出走を予定していたレモンポップは、負担重量61㌔はさすがにこたえると見てか、出走を取消して南部杯に向かうとのことです。昨日(金曜)の晩は、一時、3歳馬のキリンジが1番人気になっていて驚きましたが、今朝のオッズではハギノアレグリアス1番人気、ヴァンヤール2番人気と、妥当な人気順となっています。明日の軍資金づくりにできるとよいのですが〇数字は単勝人気順)。

 9/30(土) 阪神11R シリウスS GⅢ ダート2000 ハンデ戦 

 〇1番人気枠=3枠  57ヴァンヤール②       56ヘラルドバローズ④★★★

 〇2番人気枠=8枠  58.5ハギノアレグリアス①★★  58ゲンパチルシファー⑬

 〇3番人気枠=5枠  55.5アイコンテーラー③

 〇4番人気枠=6枠  57カフジオクタゴン⑥★★    

 〇5番人気枠=4  58ニューモニュメント⑦     

 〇6番人気枠=1枠  54キリンジ⑤

 〇7番人気枠=7枠  58クリノドラゴン⑩      

 〇8番人気枠=2枠  

 昨日今週の追い切り具合に触れられませんでしたので、評価のよかった馬に印をつけました(3つが最上位評価です)。中心視しているのはヴァンヤールです。前走は3ヶ月ぶりのレースで馬体重を減らしていましたが、アイコンテーラーの3着に粘りました。今回人気のハギノアレグリアスと1.5㌔差なら有利と見ます。馬体重を戻してくれているとよいのですが。相手には古参のゲンパチルシファーまで押さえて三連複万馬券ねらいでいきます。

 続いて、ハンデ戦の中山11R秋風Sはねらい馬だけ。去年のこのレースの1~3着馬はジャスティンスカイ、レッドモンレーヴ、アヴェラーレで、勝ち時計は1分32秒0。格段にレベルの高い一戦だったと思いますが、1分32秒3の持ち時計のあるルージュラテールが斤量55㌔ならばおもしろいと思っています。

 最後に、明日のスプリンターズSについて。想定どおり今のところナムラクレアが1番人気です。1枠は過去5年で3着以内率80%ですので、データ上は好枠を引きましたが、ナムラクレアにとっては右前に先行勢を見ながら進める真ん中あたりか、やや外寄りの枠の方がよかったように思います(1枠は阪神JFで5着、桜花賞で3着でした)。同じ1枠に入ったテイエムスパーダは逃げの一手でしょうから、これに外のジャスパークローネとモズメイメイが加わってペースは一段と速くなるでしょう。どれか1頭だけ残るかも知れませんが、前がつぶれて中団あたりから差し脚を伸ばせる馬に都合のよいレースになると思います。ナムラクレアはもちろんですが、アグリやママコチャにも展開上利がありそうです。エイシンスポッターとナランフレグはちょい足りないといった感じですが、どうなるでしょうか。

 まあでも、それより今日当てることが先です。本日もお読みいただきありがとうございました。一日がんばりましょう。

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9/29(金) 追い切り情報まとめ 日曜・GⅠスプリンターズS

2023-09-29 | 調教

 いやあ、「エッフェルねえさん」、今度は自民党の副幹事長になるみたいですねぇ。「謹慎」じゃないんだぁ。もっともこの「副幹事長」って役職の人、全部で15人!もいるらしいんで、そもそもポスト自体がへんてこりんです。こんなに「副」役の人をいっぱいにして、何をするのか。この際だから、「幹事長」も15人にしてペアでも組ませればいいんじゃないですかね。シランケド……(笑)。

 さて、今日は金曜日ですので、いよいよ日曜に迫ったスプリンターズSに出走する馬たちの最終追い切りの情報を集めて、寸評をつけてみます。ネットに動画など関連情報を上げている方々、いつもおつかれさまです。

 日曜中山11R スプリンターズS GⅠ 追い切り情報 まとめ 

・アグリ:坂路53.6-38.4-24.8-12.5。軽めに抑えたが好調。状態は高いレベルで安定している。

・ウインマーベル:南W38.9-12.0。昨年2着。調教は動かないが、一杯に追ってこの時計は不満。

・エイシンスポッター:坂路52.1-38.2-24.7-12.4。軸のぶれた走りで、好調時と比べるとイマイチ。

・オールアットワンス:南W37.0-11.6。先週と同様、手前替えひと息で、印象はよくないが……。

・キミワクイーン:南W51.0-37.2-11.8。きびきびした走り。併走で先着したが、終いの伸びが若干不満。

ジャスパークローネ:坂路50.1-36.3-23.8-11.8。木曜追い。余力残しでこの時計は速く、好調。

・ジュビリーヘッド:坂路56.8-39.5-25.1-12.5。軽めだが、先週よりは反応がよく、まずまず

・テイエムスパーダ:坂路53.2-38.4-24.5-12.0。中2週だが強め。前走1着時から出来落ちなし。

・ドルチェモア:坂路54.0-39.2-25.9-12.8。新馬と併走して先着も、いまひとつテンション上がらず。

ナムラクレア:坂路53.4-38.4-24.2-11.7。全体時計は抑えたが、反応よく、活気がみなぎる。

・ナランフレグ:南W66.8-37.0-23.8-11.7。昨年3着。先週の重苦しさもとれて上向き。

・ピクシーナイト:坂路54.2-38.6-24.7-12.1。まだ事故後のブランクの影響が尾を引いている印象。

・マッドクール:坂路50.3-36.3-23.7-12.2。回転力のある脚さばきで出来は良好。好勝負可能。

ママコチャ:坂路52.5-37.8-24.0-11.6。反応・伸び脚ともに絶好で、ほぼ万全の出来。

・メイケイエール:CW51.8-37.9-11.9。スピードのある走りだが、この馬としては終いが不満。

・モズメイメイ:坂路50.9-37.4-24.8-12.7。全体時計は悪くないが、終い失速気味なのがどうか。

 5つ満点で、全体的な印象をまとめると、以下のとおりです。

 ★★★★★ ナムラクレア    ママコチャ

 ☆★★★★ ジャスパークローネ

  ★★★★ マッドクール    アグリ

   ★★★ ナランフレグ    テイエムスパーダ

 目下の出来だけで中心馬を選べば、ナムラクレアママコチャの両牝馬のどちらかという感じです。ナムラクレアは調教も万全で最上位です。大方の評価どおりGⅠタイトルに一番近いところにいると思います。他方、ママコチャは鞍上が川田さんに替わって、さらに期待が膨らみますが、個人的にクロフネ産駒と中山芝1200のイメージが合わないので、好調とはいえ少し不安があります。あと水曜に穴馬で名前を出したモズメイメイは、全体時計は悪くありませんでしたが、走りの印象がいまひとつで、まあ、こんな評価でも走ってしまう馬ですので、一応マークはしておこうかなというところです。明日以降の枠順と人気順によりますが、私的には、調教で三番手以下のジャスパークローネマッドクールあたりにねらいをおきたいと思っています。明朝、前日売りのオッズがわかれば、ねらい馬についてもも少し触れさせてもらいます。

 というわけで、本日もお読みいただきありがとうございました。昨日は夏の日照りが戻ってきてしまいましたが、今日は一日暑さ対策をしながら草刈りでもします。みなさん、よい週末をお迎えください。

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土曜 シリウスSの展望

2023-09-28 | 予想

 昨日までスプリンターズSの検討をしてきましたが、いったん止めて、今日は土曜阪神の重賞、シリウスSを展望してみたいと思います。ここ3年は中京ダート1900mで行われてきましたが、4年ぶりに本来の阪神に戻り、距離も2000mに変更となります。出走メンバーを眺めていて驚いたのは、フェブラリーSを勝ったレモンポップが出てくることです。GⅠ馬ですから当然かもしれませんが、斤量は何と61㌔です。最軽量馬が54㌔のレースで、1頭だけ障害戦のようなハンデを背負わされて大丈夫なんでしょうかね。

シリウスステークス【2023年9月30日阪神11R】出馬表、予想 | 競馬ラボ (keibalab.jp)

シリウスステークスの過去10年データ、好走馬一覧(2023年9月30日阪神11R) | 競馬ラボ (keibalab.jp)

 通例であれば持ち時計から確認したいところですが、共通に尺度にできそうな距離が1800なので、今回は省略します(参考までに、新潟以外の競馬場で、1800ダート良・1分51秒台以上の持ち時計があるのは、ヴァンヤール、ゲンパチルシファー、サンライズホープ、トウセツ、ニューモニュメント、ハギノアレグリアス、ロードブレスです)。

 以下、近年の中京開催を除く、2010年から2019年まで阪神200ダートで施行された10年間のデータから、3着以内に入った馬の傾向を見てみます。まずは、斤量です。( )内は今回該当する馬です。

1)斤量(ハンデ)

 ・58.5㌔  1頭

 ・58㌔    3頭

 ・57.5㌔  5頭 (※なし)

 ・57㌔    3頭

 ・56.5㌔  1頭

 ・56㌔    5頭 (ヘラルドバローズ)

 ・55㌔    6頭 (サンマルレジェンド トウセツ フルヴォート)

 ・54㌔    3頭

 ・53㌔    2頭

 ・52㌔    1頭

 中位以下のハンデ馬の方が若干有利な感じです。つづいて性齢です。

2)性齢

 ・3歳=3頭  ・4歳=8頭  ・5歳=8頭  ・6歳=9頭  ・7歳=2頭

 〇牝馬 1頭  〇騸馬 1頭

 それ以前を含めても、6歳が若干多めくらいで、それほど世代差は感じません。牝馬は出走自体が極めて少ないので、ほぼ無関係でしょう。性齢は考えなくてよいと思います。

3)前走(ステップ)

 臨戦過程(前走)も押さえておきます。( )内は今回該当する馬です。

 ・平安S      4頭 (※なし 2走前:ハギノアレグリアス②2着 ヴァンヤール③3着 ゲンパチルシファー⑮6着

                カフジオクタゴン⑦7着 サンライズホープ⑨15着)

 ・エルムS     4頭 (カフジオクタゴン⑨6着 ロードブレス⑪11着)

 ・阿蘇S      4頭 (※なし)

 ・オークランドRT 3頭 (※施行条件変更)

 ・BSN賞     2頭 (アイコンテーラー⑧1着 ヴァンヤール①3着 ゲンパチルシファー⑪5着

                サンマルレジェンド③7着 ヘラルドバローズ②8着)

4)JRAの分析:同年opクラス好走馬

 JRAのデータ分析では、過去10年で上位3着以内に入った馬は、今年のJRAのダートopクラス以上のレースで3着以内に好走しているという指摘があります。特に重賞競走で3着以内だった馬の成績は3・4・4・15で、複勝率42.3%だそうです。データ分析:シリウスステークス 今週の注目レース JRA

 今回該当するのは、

 アイコンテーラー:(8月)BSN賞1着。

 ・ヴァンヤール:(4月)GⅢアンタレスS2着ほか、opクラス4連続3着以内。

 ・ニューモニュメント:(1月)ポルックスS1着。

 ・ハギノアレグリアス:(1月)GⅡ東海S2着 (5月)GⅢ平安S2着。

 ・ヘラルドバローズ:(2月)仁川S2着 (6月)スレイプニルS2着

 ・レモンポップ:(1月)GⅡ根岸S1着 (2月)GⅠフェブラリーS1着

です。最後に、宮田式バイオリズムがの馬を挙げておきます。

5)宮田式バイオリズム

 ・ヴァンヤール        5・5・3・7

 ・カフジオクタゴン      4・2・2・7

 ・クリノドラゴン       5・3・5・16

 ・フルヴォート        4・4・1・5

 

 レモンポップは長距離レースでの可能性を探りたいのかも知れませんが、さすがに61㌔は厳しい感じがします。個人的には、比較的ハンデが重い方からはヴァンヤールを、軽い方からはフルヴォートを抜擢したいと思います。堅く収まるなら、前者中心でいいと思いますが、大荒れの展開が見込まれるならば、後者も少し気にしてよい馬です。後者のフルヴォートは、8月に小倉1700ダート薩摩Sを勝って、まだop入りしたばかりで、1400を中心に使われてきて、距離不安がありますが、前走を見ると、流れがこの馬に向いたとはいえ、直線で迫って来たロコポルティを最後まで抜かせませんでしたし、3着以下にはわりと差をつけましたので、3㌔軽くなった今回の55㌔のハンデならば、距離を克服して何とか粘ってくれるのではと期待します。たぶん人気にならないと思いますが、3歳時には、端午Sで1人気に推された馬ですんで、距離さえもてば、相応の能力はあると思います。

 スプリンターズSの調教情報もぼちぼち入ってきていますので、明日は各馬の調教具合をチェックしてみたいと思います。本日もお読みいただきありがとうございました。今日の関東地方は暑さがぶりかえすそうですので、どうぞ一日お気をつけください。

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スプリンターズSの展望③ 穴馬候補

2023-09-27 | 予想

 去年のスプリンターズSは8人気の牡7ジャンダルムが勝って、三連複5万超、三連単46万超の高配当となりました。最近10年を眺めても、3着以内に人気薄が入ることが多いので、春の中京・高松宮記念と同様、荒れる電撃6ハロン戦と見てよいのではないかと思います。問題は、今回のメンバーに穴を開けそうな馬がいるかどうかですが、今日は、過去に波乱を演出した馬たちを並べて、その傾向らしきものを探ってみたいと思います。

 目安としては、過去10年のレースで3着以内に入った8人気以下の馬をピックアップしてみようと思います(〇数字は人気順です)。

                      (前走)     (前々走)     (参考事項)

 〇2022 1着 牡7 ジャンダルム   ⑧ 北九州記念⑨17着  高松宮⑬11着     オーシャンS1着

 〇2021 3着 牡6 シヴァージ    ⑩ パラダイスS①5着 安土城S②2着   シルクロードS1着

 〇2020 3着 牝4 アウィルアウェイ ⑩ 北九州記念⑩3着  CBC賞⑥7着   シルクロードS1着

 〇2018 2着 牝3 ラブカンプー   ⑪ セントウル②2着  北九州記念⑦3着  アイビス2着 葵S2着

   〃   3着 牡7 ラインスピリット ⑬ セントウル⑨5着  アイビス⑨5着   淀短距離1着 

 〇2016 3着 牝3 ソルヴェイグ   ⑨ キーンランド④4着 函館SS⑫1着   Fレヴュー1着

 〇2015 2着 牡7 サクラゴスペル  ⑪ 安田記念⑬17着   京王杯SC⑤1着   オーシャンS1着

   〃   3着 牝5 ウキヨノカゼ   ⑨ キーンランド⑧1着 TVh杯⑩1着    3歳時クィーンC1着

 〇2014 1着 牡6 スノードラゴン  ⑬ キーンランド④8着 北海道SCダ2着   高松宮・オーシャン2着

 〇2013 3着 牡6 マヤノリュウジン ⑮ セントウル⑦7着  京都1400op①4着  春1000・1600万連勝

 *2014年は新潟開催

 そもそも人気薄の馬たちですから、直近の成績が芳しくないとか、あるいは成績がよくてもフロック視されるような戦歴だったりとかですが、だいたいはその年の春シーズンの成績がよい馬なので、実際に走られてしまうと、まあそれもあるかなぁと思えるような、人気の盲点になっていた馬が多いという印象です。今回のメンバーにあてはめてみましょう。

 春シーズンの成績で言うと、

 ・4牡 エイシンスポッター :GⅢオーシャンS⑤3着   op鞍馬S②1着

 ・4牡 マッドクール    :GⅢシルクロードS①3着  L春雷S①1着

などがいますが、何と言っても、

 ・3牝 モズメイメイ    :GⅢチューリップ賞⑦1着  GⅢ葵S④1着

が光ります。マイルのチューリップ賞勝ちはおまけですが、3歳牝馬ですし、前走の北九州記念②10着と大負けしていますので、今回軽視されて人気薄になれば、穴を開けそうな雰囲気が充満しています。宮田式バイオリズムも、4・0・1・2で悪くありません。エイシンスポッターの末脚も怖い感じがしますが、マッドクールは二桁人気にはならないと思いますので、穴馬を一頭だけ挙げるとすれば、この馬だと思います。個人的な「不安」をひとつ挙げるとすれば、私と馬券的相性のよくない武が乗ることでしょうかね(笑)。

 ということで、軸馬にするかどうかはともかくとして、今日は3歳牝馬モズメイメイを推奨して終わりたいと思います。レースまであと4日。今日も一日がんばりましょう。

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スプリンターズSの展望② ナムラクレアの話

2023-09-26 | 予想

 昨日のブログで、ミスプロ(ミスタープロスペクター)系の馬から、昨年2着のウインマーベル(父アイルハヴアナザー)を見落とすというヘマをしていましたので、まずお詫び訂正します。

 今日は昨日の続きで、スプリンターズSではたしてナムラクレアは勝てるだろうか、という話です。まず、1週前の調教具合を伝える情報では、同馬は文句のない出来のようですから、念願のGⅠタイトル獲得に向けて、ファンにとっては期待が膨らみます。私も、3月のGⅠ高松宮記念ではこの馬を主軸にしましたし(大万馬券ゲットまであと一歩のところまでいきました)、前走のキーンランドCを勝った時点で、秋のスプリンターズSを勝つのはやっぱりこの馬かなあと思っていました。

 しかし、調べていくと、疑問な点がないこともありません。去年のスプリンターズSでナムラクレアは2人気に推されて5着。勝ったジャンダルムからは0.2秒差の惜敗でした。先日、漠然と昨年のレース映像を見ていたのですが、直線を向いて残り200m手前の脚色は「あっ、勝ったな」という勢いでしたが、その後急に伸びを欠いて「あれれ?」と思っていると、内にいた同じ3歳馬のウインマーベルらに追い負ける展開になって、ゴール前届かず、という結果になってしまいます。今年のナムラクレアのレースぶりからすると、もっと伸びていいはずなのに、意外に冴えなかったなあという思いが残るのです(まあ、これは3歳時のレースですんで、4歳になった今年は成長していて当然ですが)。馬体重は増減なしだったし、調子落ちしているようにも見えませんでしたので、考えられるのは中山コースの急坂くらいです。中山は最後の直線が300m余りですが、残り180m付近から高低差2.2mの急坂が100m続き、最後の70mが平坦となります。もちろん失速したとまでは言いませんが、脚勢が「不自然」に鈍ったのと、この坂がぴったり符号します。

 ナムラクレアの他場の直線の脚色はどうだったでしょうか。高低差2m以上の坂は中山だけではありませんが、たとえば、中京コースの場合、コーナーを回った直後に坂があって、ゴール前200m以上は平坦です。この中京コースで施行された1月のシルクロードSで、ナムラクレアはファストフォースとの叩き合いを制しました。直線入口からすぐに始まる坂の途中では他馬と並走していて、それほど目立った伸びはありませんでしたが(まあ当たり前ですが)、ゴール前でファストフォースに並ばれかけると鋭い伸び脚を発揮し、アタマ差勝ちでした。前走は、平坦コースの札幌で行われたキーンランドCでした。このレースは洋芝・重だったので割引が必要ですが、やはり同馬のゴール前の伸び脚は鋭く、ここもメンバー中、上がりは最速でした。

 昨日取り上げたJRAホームページの「分析」もおそらく中山コースのこの急坂と関係があるように思っています。「分析」ではポイントが2点指摘されていて、まず、このレースではミスプロ系(日本で言えば、キングカメハメハ、ロードカナロア、ルーラーシップなどの産駒)が比較的好成績を上げているということ。それから、1200m専科の「純粋」スプリンターよりも(2・3歳の早い時期ですが)マイル重賞をも勝てるような資質をもつ馬が強いということでした。

 ナムラクレアは父がディープインパクト産駒のミッキーアイル、母父がStorm Cat。母の父系はノーザンダンサーで、母母にロベルトとミスプロの血脈がクロスしていますから、ミスプロとまったく無縁の血統ではありませんが、父ミッキーアイルはスプリンターズSで、好走しましたが結局勝てませんでした(2度走って、4着、2着)。今回娘のナムラクレアが父の無念を晴らすかもしれませんが、この点もやはり引っかかります。

 ナムラクレアが3着以内を外したのは阪神と東京のマイル1600m(阪神JF5着、ヴィクトリアM8着)と、昨年の中山のスプリンターズS(5着)の計3回です。といってもいずれもGⅠレースで大崩れしていないわけですから、この馬のポテンシャルがすでにGⅠレベルにあるのは疑いないと思います。しかし、勝負事ですので、実力があれば勝てるわけではありません。JRAの昔のコピーにありましたが、競馬は「強い馬が勝つんじゃない、勝った馬が強いんだ」です。おそらく、同馬が日曜日に1番人気になるのは間違いないと思いますが、最後の叩き合いで悲鳴が聞こえるシーンもあるのでは……と想像してしまいます。まあ、杞憂に終わるというか、結果が出れば、難癖をつけただけに終わるかも知れませんが、今のところ軸馬は別に考えたいと思っています。

 では、何を中心視するかですが、明日はその軸馬は何か……ではなく、穴を開けそうな人気薄の馬を探してみたいと思います。

 本日もお読みいただきありがとうございました。朝から秋らしい好天になりました。週末に向けて今日も一日がんばりましょう。

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