Winning Ticket for All Vol.2

レース展望と回顧、馬券術について

桜花賞の展望(その3)

2023-04-05 | 予想

 昨日の続きです。トライアル戦のチューリップ賞、フィリーズレヴュー、さらにはエルフィンSを使った馬たちを見ていくと、互いに勝ったり負けたりで、抜けた一頭を見つけるのがなかなか難しいのですが、アネモネSを先行して勝ったトーセンローリエは、ひょっとしたら、という感じを抱かせる一頭です。勝ち時計の1分33秒8は、おそらく中山1600mでこのレースが施行されるようになってからのレコードだと思うのですが、ともに先行したスピードオブライトを直線で潰す強い競馬をしました。アネモネSを勝って桜花賞を制した馬はいなかったと思いますが(古い話で、憶えているところでは、1995年2着のワンダーパヒューム、96年3着のファイトガリバー、2002年には、何と8着だったアローキャリーが本番の桜花賞を勝ったことがありました)、3着以内に来ることはたまにはあって、近いところでは(近くもないですが 笑)、2008年のソーマジックが3着、2001年のダイワルージュが3着に来ています。特に、ソーマジックの臨戦過程(未勝利、春菜賞、アネモネSと3連勝)は、今回のトーセンローリエとよく似ていて、この面からも同馬には不気味さが漂います。例年アネモネS上位馬の評価は低いのですが、同馬と、34.0の上がり脚で2着に突っ込んできたコンクシェルの二頭はちょっと警戒しておく必要があるように思います。

 トライアルとは別路線で桜花賞に参戦する有力馬として、昨日はシンザン記念を勝った最後のディープ世代、ライトクオンタムを挙げましたが、クイーンCを勝ったハーパーの名前も挙げておきたいと思います。こちらの勝ち時計1分33秒1は同レースの歴代では2番目に早いタイムです(レコードは2016年メジャーエンブレムが出した1分32秒5です。馬場が稍重だったので、良馬場なら1分32秒台が出ていたかも知れません)。負かした相手が、2着ドゥアイズ(札幌2歳S2着、阪神JF3着)、3着モリアーナ(阪神JF・2番人気12着)ですから、世代の能力上位であるのは明らかですし、2019年クロノジェネシスが1分34秒2でこのレースを勝って、桜花賞3着でしたから、同馬もそこそこやれるのでは、と期待を抱かせます。

 別路線であともう一頭、フラワーCを勝ったエミューも一応取り上げておきます。フラワーC組は、かつてここをステップに桜花賞で好走する馬が続き、注目されたことがあります。2004年ダンスインザムードが桜花賞を制し、05年シーザリオが同2着、06年キッストゥヘヴンが1着と、3年続けて連に絡みました。エミューの場合、父ハービンジャーでもあり、雨馬場で強いところを見せたと思いますが、土日の阪神の天気予報は晴なので、馬場の悪化は見込めませんし、昨年の秋から月1ペースで使われてきて、これ以上の上がり目を期待するのはどうかと思います(初の関西遠征もマイナスでしょう)。昨年の勝馬スタニングローズがのちに秋華賞を制した例にならえば、少し休ませた方がいい感じもします。

 ということで、3回にわたり桜花賞の出走馬を検討しましたが、個人的な構図としては、阪神JFを勝ったリバティアイランドに、トライアル組とは別路線となるシンザン記念1着のライトクオンタムや、クイーンC1着のハーパーらがどこまで迫れるか。また、トライアル組では、アネモネS1着のトーセンローリエ、チューリップ賞2着のコナコースト、4着のルミノメテオールらが横一線で続くといったイメージでしょうか。今日からぼちぼち追い切りの情報が入ってくると思いますので、各馬の調教具合を確かめたいと思います。

 明日は土曜の重賞レースを検討したいと思います。今日もお読みいただきありがとうございました。今週もがんばりましょう。

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