Winning Ticket for All Vol.2

レース展望と回顧、馬券術について

週明けの展望 桜花賞(その1)リバティアイランドの評価

2023-04-03 | 予想

 競馬ファンにはいよいよ楽しみな季節がやってきました。今度の日曜は阪神競馬場で3歳クラシックの第一弾・桜花賞が行われます。去年暮れのGⅠ阪神JF以来4ヶ月が過ぎましたが、この間、3歳牝馬の勢力図はどう変わったのか(あるいは変わっていないのか)、考えただけでわくわくしてきます。どの馬が強いのか、前哨戦の時計などを参考にしながら、何回かに分けて探ってみたいと思います。

 まずは、阪神JFを勝ったリバティアイランドの評価から。かなり強い勝ち方をしたので、本番でも上位人気に支持されそうですが、トライアル戦を使わずにGⅠ直行なので、現状で、他馬との力比べをするのは難しい面があります。そこで、阪神JFを勝った過去の名馬のタイムと比べ、能力の「絶対値」を見てみることにします。

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 阪神JFでのリバティアイランドの勝ち時計1分33秒1は、過去20年間でも上から2番目に早いタイムで、2020年のソダシや2006年のウォッカと並ぶ好時計ですから、まずこの一事をもって同馬を「強い馬」と考えてもほぼ間違いなかろうと思います。しかし、上がり脚の35.5秒には若干ひっかかるものがあります。ソダシもウォッカも34.2秒で駆けたことを考えると、さすがに名牝たちには一歩及ばないのでは、という感じです。

 レース全体のペースが似ているのは、レシステンシアが勝った2019年の過去最速のレコード・レースです。このときと比べてみると、レシステンシアの勝ち時計は1分32秒7、上がりは35秒2で、上がり3Fのラップが、11.2-11.5-12.5でした。リバティアイランドの場合は上がり3Fが11.1-12.5-12.5ですので、いくら決め脚が鋭いと言っても、最後は息が上がった感じもします。ちなみに、レシステンシアの2着だったマルターズディオサは1分33秒5、上がり35秒9でした。レシステンシアは本番桜花賞でデアリングタクトに差し切られて2着、マルターズディオサは8着。当日は雨の重馬場でしたし、両馬はチューリップ賞を叩いてから本番に臨んでいるので、単純には比べられませんが、評価は微妙です。

 他方で、リバティアイランドの場合、確かに能力は高いけれども、阪神JFで戦った相手がそれほど強いメンバーではなかったかも知れないという推測もできます。実際、2着のシンリョクカは新馬勝ちの馬(12番人気)でしたし、3着のドゥアイズはクイーンCでハーパーの2着に好走しましたが、これは例外の部類で、総じて、阪神JF組は次走で好走している例があまりないのです。4着だったアロマデローサはまだ次走がありませんが、それ以下の馬の次走の着順を〇数字で示すと、どれも冴えません。

 ・ 5着 ミシシッピテソーロ :フェアリーS⑦、クイーンC⑮

 ・ 6着 ドゥーラ      :チューリップ賞⑮

 ・ 7着 サンティテソーロ  :紅梅賞⑦

 ・ 8着 エイムインライフ  :エルフィンS⑪

 ・ 9着 ミスヨコハマ    :アネモネS⑩

 ・10着 ブトンドール    :フィリーズR⑥

 ですから、もし当日リバティアイランドが人気を被るようなら、やや疑いの目をもった方がいいかも知れません。新潟の新馬勝ちの決め脚が強烈で、阪神JFの実況でも「異次元の決め手(脚)」などと叫んでいましたが、どこぞやの子ども政策と同じで、そこまでのことはありませんし、少なくとも、現状ではまだ過去の名牝に匹敵するレベルの馬とは言いがたいでしょう。阪神JFの前走アルテミスSで、うまく抜け出せずにラヴェルの2着に敗れたことが何やら示唆的な感じもします。

 明日は、トライアル組を検討してみます。今日もお読みいただきありがとうございました。今週もがんばっていきましょう。

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