本の感想

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人口増加策私案 

2023-04-20 21:33:52 | 日記

人口増加策私案 

 最近子育てに大金をばらまくという。あれはなにか他に目的あってばらまくのが目的で本当にその気があるのか疑わしく思っている。わたくしに任せてくれればこうする。

 まず子育てが楽しいとのホームドラマを作って連日放送する。主役はもちろん最高の美男美女でないといけない。信じがたいことだが1970年台であったか、アメリカで弁護士が少なくて困った時代があったらしい。この時弁護士が活躍するドラマを作って放送したらしい。それに習うのである。子育て楽しいのドラマはストーリーが些か難しいが、それは公募する。

 シナリオ募集賞金以下の通り。ただし著作権はすべて当方に帰属する。として出してみればすぐ集まる。

一席 一億円 二席 一千万円 三席 五百万円

もちろんドラマ化するのは三席のシナリオである。一席二席は該当なしである。つぎに辣腕の製作者を雇う。さらにドラマの主題歌を一流の作詞作曲で最高の美男または美女に切々と歌ってもらい街のあちこちでそれが流されるように策を講じる。次にドラマから発生した子育てゲームを売りに出す。皆がこのゲームにはまるころには、子供の数は増えると考えられる。

 世の中のヒトの興味が子育てに向かっていないときに興味をそれに向かわせるような作品を作ってこそ本当のアーティストである。世の中のヒトの興味がどこにあるかを見抜いてその方向に作品を作っているだけではたいした力のないただの機会主義者である。

 大江広元は京都にそのままいたらうだつの上がらない公家で終わっただろうが、鎌倉に出て平家の世が終わったことを嫋々と歌い上げる物語を日本中にヒットさせて鎌倉幕府の礎を固めた。この人は文化の持つ力を知り抜いていたのである。日本の津々浦々にはまだ平家の世であると思っている豪族がたくさんいたであろう。その中には平家の落ち武者をかくまっていて、時きたらばそれを押し立ててやろうとしていたのも居たかもしれない。彼らをして、琵琶の音とともに涙してそれを諦めさせたのである。文化の力は刃物の力をはるかに上回っていたのである。

 ここは、大江広元さんをあの世から呼び戻ししばらく働いてもらうのが良いというのが私の意見である。費用はそんなに掛からない。今の政府の案だと、国民は十八年間ずーとおカネを出してくれるのかと疑っているのである。十八年間同じ政権であるという保証はどこにもない。おだてて二階に上げて梯子を外されるのを恐れるのは当然であろう。

 ついでに大江広元の子孫は毛利氏になったという。その功績あってか山口県からは今も有力な政治家の輩出すること甚だしい。この人に依頼しようではないか。