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長男坊が嘘を吐いていない事を確認したい親としての気持ちが強かった。「辰、ちょっと来い!」練習中のグランドに向かって大声で長男坊を呼んだ。私と先生、コーチの前に走ってきた長男坊に「コーチは私が書いた字を否定などしてないとおっしゃている、お前が私に嘘を吐いたのか?」押し黙っている長男坊に「どうなんだ!」と詰め寄るも私を睨んだまましばらく黙っている、「どうなんだ!」再び問う私に「自分が嘘を吐きました」と答える息子。“バシーン”、私の右手が飛んだ。
どんな場合だろうと暴力はいけないとお考えの親御さんも多くいらっしゃるとは思いますが、我が家では、小さい頃から男のくせにメソメソしたり、嘘を吐いたりした時には私が烈火のごとく叱る。長男坊もそれは判っているので、覚悟の上で答えたと思う。コーチに頭を下げて走って練習に戻る長男坊。
夜、先生とコーチが心配されて自宅に来られた。誤解を招く言動は気を付ける旨の謝罪であった。大体の事実関係は私なりに理解できた、他意や悪意は無くとも真に受けてしまう年頃である。帰られた後、長男坊と話しをした。「何で自分が嘘を吐いたなんて答えたんだ?」「だって本当のことを答えたら父はコーチをぶん殴っちゃったでしょ?」笑いながら答える長男坊。
そこまで追い詰めてしまった私の責任は大きい、ただ嘘を吐いたと答えた長男坊に、本当はそうじゃないだろうと思いながらもケジメをつけなければならなかった私にとって苦しい悲しいビンタだった…。
人のせいにしたりしないで、逆に人をかばって、自分が罪をかぶらなければ収拾がつかないと考えた長男坊の態度は親として、いや男として嬉しかった。たくましく、男らしく成長しているのを実感すると共に、未熟な自分を息子から救われ、教えられた夜だった…。
辰、・・・・・・・・・ありがとう…。
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