jump in the box

この小さな箱の中で飛んだり跳ねたりしてみます(笑)

イチロー選手と落合監督

2004年10月04日 | 野球
「1点相手より多く取って守って勝つ」
そんな野球がつまらないと本気で思うなら野球を見るのをやめた方がいいかもしれない。

ホームラン連発で華々しく勝つ野球は見ていて爽快だが
1点差を守りきる野球のスリリングな魅力も捨てがたい。

1点リードで迎えた終盤、
ランナーを背負った状態で対するはホームランバッター
マウンドの若手投手に監督が一声かける。

勝負だ。

若い投手の投じる一球に
待ち構える強打者に
全身守備の内野陣が
今にも走り出さんとする外野陣が
ベンチに座る選手や監督が
ざわつくでもない静まり返るでもないスタンドが
しびれるような時間を共有する。

「地味な野球」「つまらない野球」「古い野球」
オレ竜監督の言葉を捕らえて新聞は一斉に落合監督論を報じる。
シーズン前まったく蚊帳の外だったその手腕を褒め称える。


「262本のうち59本が内野安打」
それはヒットの記録じゃないと本気でそう思うなら
やっぱり野球を見るのをやめた方がいいかもしれない。

90フィート(27.43m)は絶妙な距離だと言わねばならない。
カキンと乾いた音がすると同時に走者に変貌した打者は猛然と1塁に向かって走り出す。
白いボールはグラウンドを跳ね回り飛び込んでくる内野手のグラブに収まると
一瞬のうちに取り出され振り回されビュンと1塁に向かって弾丸のように放たれる。
足を目いっぱい伸ばしボールを迎えに行く一塁手
ボールと競うように無心に1塁を駆け抜けんとする走者。

早いのはどっちだ!

幾度となくそれこそ星の数ほど繰り返されたプレイ。
イチローはその白いボールとの競争にあっさり勝ってしまう。
内野ゴロなのにアウトに出来ない!
塁間は90フィートでいいのか?
イチローの内野安打を封じ込めたいなら
野球の歴史を変えなくちゃならない。

マスコミに何と煽られようと
わがままだ生意気だと言われようと
自分の道を貫いてきた落合監督とイチロー選手。

新記録達成の夜、イチローはこう語った
「原点にあるのは、野球が好きだということ。」
落合監督は今季を振り返って
「監督って楽しい。だって選手のすごいプレーを間近で見られるんだぜ。」と言った。

なんだ、一皮むけば僕らと同じ
落合博満と鈴木一朗というただの野球好きだったんだ。
そしてそれは松井選手も野茂投手も古田選手も新庄選手もみんなただの野球好きに違いない。

だから僕らは応援したくなるんだ。

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2 コメント

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イチローって (blue_rex)
2004-10-04 17:47:48
セーフティバントを振りぬいているだけのような…。



このjumpさんの画をみて思うんですよ。



野球好きばんざぁーい!!



あ、サッカーも好きなんですよ。

カローラの小野選手のCM好き。
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おおっ! (jump)
2004-10-04 18:17:17
目からウロコですっ!

なるほど「セーフティバントを振りぬく」はそうかもしれませんね。



ただ足が速いだけならあんなに内野安打は出ないでしょうし。

そこにも技があったわけですね(笑)



小野選手のフェイエノールトは調子いいみたいですねぇ

世界で活躍する日本人選手にはみんな頑張って欲しいっす(笑)
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