大島の空の下で

伊豆大島在住の中年のおっさんのブログです.日々の出来事を綴っていきます.一部は mixiとマルチポスティングしています.

八丈島へ 2/7-2/9

2007-02-13 23:08:05 | Weblog


八丈島へ行って来ました.もちろん出張です. (^^)v

伊豆諸島は別名 「伊豆七島」 と呼称されることがありますが, 実際に一般人が居住している島は現在 9島です.歴史的には12島が有人だったこともあるようです.  「七島」の由来は とある昔,伊豆の島々の数を上司から訪ねられた担当の武士がごく大雑把に七つくらいと答えたため. と言われています.つまり七島にいわれはなくアバウトな島行政担当者が名付け親ということのようです.(^_^;)

八丈島は4回目の訪問ですが,飛行機や船内から当地に降り立ったときに感じることは,「暖かい」です. 我が大島も都内よりはいくぶん寒さが緩やかで,「ジンジン冷え込む」と言った感覚を覚えることはほとんどありませんが,八丈島でははっきりと暖かさを感じ,遠(南)方に来た実感があります.

大島と似たような大きさ,似たような人口ということで,何かと比べてみたくなります. 地勢的な比較はひとまず置くとして,目に付くインフラの違いは玉石垣に代表される島独特の物を積極的に利用していると言うことでしょうか. 写真中にわずかに写っている歩道の敷石は天然の岩盤を平板状に切り出したものです. コレだけで人工の歩道も景色にしんなりと溶け込みます.

傾斜地のまとまった面積の法面には一様にアロエの花壇が設けられ,よう壁にケンチブロックを使用している箇所はほとんど皆無だったと思います.この時期はいたるところでトゲのある葉に似つかわしくないオレンジの可憐な花が見られます.また地場産業として花卉園芸が盛んなのでフェニックス・ロベレニー,ストレチアをはじめとする 南洋の植物が走行中つぎつぎと目に入ってきます. 民情を表すこととしては昨年,ANAの航空便減便提案を町当局が利用者1万人アップキャンペーンを繰り広げて実現し円満に阻止し話題になりました.最近は荒天で足止めされた多くの観光客を無料の炊き出しや八丈太鼓の演奏で楽しませ,リピーター候補者を多数獲得することに成功しています.
こういったことは少数の実力者の音頭とりで実現できることではありません. 地元のためになることなら身銭を切って頑張っちゃおう! という気運が極当たり前に流れているのでしょう.この島では酒席の後など,目と鼻の先への移動でもタクシーを使用する風習があり以前から不思議でした,理由を聞くと単なる贅沢ではなく,お金の回りをよくするためとのこと.このことは経済に対するリテラシーが必要な行動で,これが自然発生的なものだとすれば,八丈島は非常にクレバーな社会だといえます. 天然の観光資源については我が大島も八丈島にひけをとらないものがありますが,かつての離島ブームでより首都圏に近い分,莫大な数の観光客の来島に恵まれた大島の観光業従事者さんの中には,お客さんは天から降ってくるものと待ちの姿勢を決め込んでいる方もいるようです.

ティーンエイジの子をもつ親としては,子どもたちがいったん島を出たら帰りたくても就職口がなく戻れない.といった現実に対するには他人に頼ったり公共事業を持ってくるだけでなく,より良い状況を作り出す努力が欠かせないなぁと感じた旅でした.




「ひとり日和」

2007-02-12 01:15:05 | Weblog


ほぼ毎回酷評といってよい選評しか書かない石原慎太郎氏までが押す今期の芥川賞受賞作です.青山七重という作家名を見て,一瞬だけど「週刊アスキー」に連載しているミセス漫画家と勘違いしてしまいました.まぁ,アノ雑誌に関してはその程度の認識なんです.

10日の新聞に見開きで掲載された広告にのった彼女の全身写真を見て小説を読む前に気に入ってしまいました.決して美人とは言えないけれど,とにかく雰囲気の良い立ち姿です.お嫁に行く前ワタシの一番のお気に入りだった総務課のマユミさんにどことなく似ているのがなお良い(^^♪

内容ですが,二十歳の女性の一年間.京王線沿線と思われる遠縁のおばあさん宅での下宿生活を中心に出来事や心の移ろいを抑えた文体で綴った作品です.主人公が若い女性ゆえ当然のごとく恋愛や性も出て来ますが虚無感ただよう残り火のような事件として描かれています.物語り全体を通しても一般的に一番輝いて見える世代の話のはずなのに,なにやら脱力感のある不思議な心地よさが感じられます. 今時の女性の生活感はこれほどさめたものだと言うような普遍化した解釈は無用ですが,現代の空気を確実にすくい取れている小説です.一読お勧めです.

浜松町・新橋界隈

2007-02-02 20:14:08 | Weblog


私用で2泊の上京,今朝帰り着きました.夜航船は寝不足が普通. 振動で熟睡できず,ついた日の日中はダルサがなかなか取れなくて閉口します.
年かな...

息子と都内をウロウロして来たのですが,昨夜は22時発の船が出るまで別行動.  で一人サラリーマンの聖地浜松町 「秋田屋」 へ・・・ ここは知る人ぞ知る焼き鳥専門店です. 近頃はやりのリーズナブルな居酒屋で出てくるものの倍はある大きな身の串焼きを3品も食べるとおなかはほぼ満足します. もうもうと立ち上がる焼き煙を浴びながら熱燗で立ち飲みはサラリーマンの至福のひとときですね.最近は女性の一人客もチラホラ見られるようになりお客さんの顔ぶれもずいぶんと華やかになりました. 一方店員のお嬢さんたちはここ30年は顔ぶれが変わっていない感じ.そろそろ背中が曲がり始めた方もいますが,みなテキパキと手際よく,ムダな動きが全然ないのはサスガ.

ちょっと飲み足りないので足をのばし,新橋の 「cyd」 へ. 
ここは,これまた知る人ぞ知るオトナの隠れ家的お店で,本邦屈指のハモンドオルガン奏者にして鑑定家の浅野 仁さんがオーナー.奥様と二人でプチダイニングJAZZバーを営んでいます.
浅野さんは 「なんでも鑑定団」 でオルガンが出てくると鑑定者として出演するので,顔を見たことのある方は多いかもしれません. まだ早い時間だったので客はワタシひとり. 実に上品で芳潤なお話をなさる方でJAZZにまつわる四方山話を肴にオルガン演奏を貸切で楽しませてもらいました(^^)v

ここでチョット困るのは 「お好きな曲をどうぞ」 とうながされること. 10曲くらいスタンダードをお願いしたところで酔いのせいもあって曲名が出てこなくなる. 「 メロディーは浮かぶのになー(>_<)  」 

ボロが出る前においとましましたが,贅沢な時間を過させてもらいました.