大島の空の下で

伊豆大島在住の中年のおっさんのブログです.日々の出来事を綴っていきます.一部は mixiとマルチポスティングしています.

旅の中休み

2009-06-29 01:45:38 | Weblog
5/14-5/28 父島/母島
6/4-6/8 都内/尾瀬
6/16-6/17利島
6/25-6/27 都内

7,8日空けては旅に出るという生活が続きましたがとりあえず一段落です.出張は苦にしない方ですが出先での空き時間をプライベートで有効利用できるとより楽しくなります.今回は母島滞在中の休日に小笠原諸島最高峰へ登山し,二週間後の出張終了後には残雪の尾瀬湿原へ日帰りハイキングに行ってきました.

そんな調子で出張を楽しみに変えるようにしていますが一昨日はかねてから見たかった小三治師匠の生落語を末広亭で見ることができました.人気の名人上手の出演とあって場内は立見の出る大盛況でした.やや遅れて入場した我々は中入りでも座ることはできず18時半から21時まで立ちっぱなしの鑑賞となりました.仕事が終わり都内勤務の同業M氏を寄席の入り口で待つあいだ途中コンビニで買った缶ビールを空けて興行見物の気分を高めます. もう一箇所ある都内の定席の上野鈴本は場内でビールを販売しているほどですが末広亭は飲酒禁止です.なんとも野暮な措置ですが場所柄かつてトラブルでもあったのでしょう,規則とあればしかたないので入場前に軽く飲んでしまいました.
今夜のお目当てはまず三味線漫談の三遊亭小円歌さん.粋で美人の彼女ですが,最近は永 六輔さんの三味線の師匠としても有名になりました.もっとも永さんのモチベーションがなかなか上がらないようでだいぶご苦労されているようです.彼女自身が高座で話していましたが女性三味線漫談は今や業界二名のみとのこと,この芸はめったに聞けない新内,小唄・端唄などをサワリとはいえ聞かせてもらえる貴重な存在.これからも元気で続けてもらいたいものです.三味線漫談と言えば小学生の時テレビで見た三亀松が最初,子供心にもなんともツヤッぽいお爺いさんがいるものだと思ったものです.ところで彼女の言うもう一人とは都家かつ江師匠亡き現在,思い浮かぶのは内海桂子師匠のことなのでしょうか ^_^;
もう一人お目当ての出演者が入船亭扇橋さん.脱力系の軽いお話が身上の洒落たご老人です.島倉千代子の大ファンで彼女のブラジャーをもらい受けてマスクを作ったというのはファンには有名なお話です.今夜も小三治の登場を心待ちにするあまり硬くなった場内の気分をほぐしてトリに繋いでくれました.
柳家小三治は当代一・二の大看板です.現代では寄席が満員になることはめったにありませんが彼が演じるとなるとそれが起きます.通常落語の演目は当日の様子を見ながら演者が適宜決めるものです.当夜もマイケルジャクソンが急死したことやそのことにトンチンカンな反応をする扇橋さんの様子を面白おかしく語りながらいつの間にか 「野ざらし」の枕につなげていくというみごとな話芸を見せてくれました.21時デテケデテケの追い出し太鼓に送られて二丁目・ゴールデン街と夜の街を散歩して翌27日帰島しました. おしまい.