大島の空の下で

伊豆大島在住の中年のおっさんのブログです.日々の出来事を綴っていきます.一部は mixiとマルチポスティングしています.

高校野球そろそろ変えませんか?

2011-08-23 23:28:39 | Weblog
実は中学では野球部に所属していましたが,甲子園の高校野球は現在にいたるまでテレビ等で一試合も見たことがありません.スポーツに対する興味はもともと薄い方ですが高校野球に対しては別のモヤッと感じていることがあるのです.今回はそのことについてちょっとまとめてみました.

今夏の高校野球は東北勢の一角である青森県の光星学院高が42年ぶりに準優勝し震災の被災者を元気付ける慶事と持ち上げる向きもあったようです.ところが決勝戦の勝敗が決まった直後に部員の飲酒が発覚し,こうした場合にお約束の高野連の処分検討が始まったようです.この件を報じる記事の中に 「帰省地で知人らと飲酒した」 とゆう表現があります.青森の高校生たちが帰省とはどうゆう事なのか気になります.

以下はネットから拾ってきたある試合における光星学院の選手データです.

光星学院

監督 仲井 宗基
大阪府生まれ 桜宮高ー東北福祉大

投 秋田教良 (大阪太子中・河南シニア)右右 175 74
捕 松本憲信 (大阪菫中・摂津ボーイズ)右左 175 70
一 金山洸昂 (大阪堅下南中・河南シニア)右右 175 76
二 榎本 慎 (和歌山東中・和歌山キングタイガース)右左 171 70
三 田村龍弘 (大阪狭山三中・オール狭山ボーイズ)右右 171 75
遊 北條史也 (大阪美木多中・オール狭山ボーイズ)右右 175 70
左 和田祥真 (大阪守口四中・守口シニア)右右 177 71
中 川上竜平 (沖縄仲井真中・那覇国際ポニーズ)右右 181 77
右 沢 辰寿 (大阪守口一中・門真クレイジーボーイズ)左左 166 64

ご覧のとおり青森県どころか東北出身の子供(選手)は一人もいません.監督をはじめとしてほとんどが大阪府の出身者で占められています.
この高校が何故青森県代表として甲子園に出場したのか,またこのような地元にあって地元にあらずという高校(多くは私学)が大会に多数出場しているとゆう事実は大方の皆さんが御承知の事だと思います.ところでこのようなスポーツ留学中にさまざまな理由で野球から離れた子供たちについて,巷間伝えられるボロ雑巾のような扱いという教育現場とは思えない処遇が事実ならば我々はその子たちの将来について危ぶむことしかできません.

さて,学校におけるクラブ活動はいうまでもなく教育の一環のはずです. 部外者が見て面白いか否か や社会的に重要な催しであることなどはクラブ活動(教育)の目的とは基本的に無関係です.にもかかわらず規約では禁止されていないからと勝つために有利な条件を提示して,素質のある子をかき集め,競技に臨むというマキャベリズムが蔓延しているのです.
これは甲子園を目指す目的をクラブ活動を通じた教育から自校の知名度を上げ志望生徒をより多く集めることに変換してしまっているからです.ワタシは大会が本来持っていた趣旨から外れても生徒が集まればかまわないという学校経営は教育の場にあっては論外の態度であると考えます. 現在甲子園を頂点としておこなわれている高校野球は,はたして子供たちを教えはぐくむ場と言えるのでしょうか.
教育の当事者でありながら,自校の志望者増目的という主に経済的理由から大会に臨み,都道府県対抗戦に他県からかき集めた才能のある子供たちを大量に投入して勝利をもぎ取るという小学生にもわかる掟破りが大手を振ってまかり通っているのです.
この事実は重要です.当事者の子供たちは野球に真摯にとり組むほど寄ってたつ不正義な構造を肯定しなければならなくなるからです. 最初の内はヘンだと感じていた事なのに勝利のみを目的としたハードな部活を続ける内に感覚がどんどんマヒしていくのです.オトナの事情で事(大会)の本質が曲げられていくことを是認させる訓練は教育ではありません.…そんな訓練は社会に出てからイヤというほどできます.

結局,学校という教育の現場を単位として大会が催されるから趣旨と実態の乖離が出てくるのではないでしょうか. 10年ほど前に現在学校主体で行なわれている体育系クラブ活動についてその運営主体を地域クラブにシフトしていくという文科省の方向性が学校現場を通して伝わってきました.現在は教育行政の動向を知る立場にないのでその後の情勢は不明です.発端は別の事情だったようですが,むべなるかなと思われる議論だったと思います.
例えばリトルリーグのような学校枠にとらわれない地域のくくりで開催し,スポンサーあり,当然ながら広告ありのコマーシャルベースを許容する.そうして野球好きな子供たちをおおおっぴらに集めお金をつぎ込んで競わせるというのはどうでしょう. 現在のような生徒集めの興行を教育と言い張る偽善がない分よっぽど健全な運営ができるのではないかと思います. 
繰り返しになりますが,現在の甲子園を頂点とする高校野球の在り方は子供たちが野球に真剣に取り組むためにはその構造があまりにも非教育的過ぎます.子供たちがよりよい環境で野球に取り組むためにあなたも「今の高校野球はヘンだ」と声を上げませんか?

「ぴんぞろ」を読んで

2011-08-14 00:20:37 | Weblog
今期の芥川賞は該当作品無しとのこと.賞のクオリティを維持するためには必要な結論だったのでしょう.文藝春秋の9月号は選考過程で上位にあったと思われる戍井昭人氏の表題作を掲載しました.
売れない脚本家があるきっかけで斜陽の温泉地で若いストリッパーの前説として仕事をすることになり,後日彼女の前座で花電車を演じていた祖母の事故死を機にストリッパーを古巣の浅草に連れ帰るまでをモノローグで綴った作品です.舞台のモデルは水上温泉と思われます.白状してしまうと,作品に出てくるホテルと一字違いでかつて盛んにテレビスポットを流していた温泉旅館に泊まり団体旅行の勢いで踊り子が一人しかいない,まさしく場末のストリップ劇場にくり込んだ経験があるのです.おかげで読み進みながら登場人物の歩く温泉街の情景がリアルに想像できました.直木賞候補作と間違えそうなわびしくもふて腐れることなく黙々と生きていく人が登場する日本人好みのおはなしでワタシも好感を持ちました.ただ選者の島田雅彦氏の選評「以前に似たような話を読んだことがあるという印象…」と同じ読後感があってしばし沈思黙考した結果,浅田次郎の「あじさい心中」という短編を思い出しました.これは出版社をリストラされ自棄気味で旅に出たカメラマンと場末の温泉街のストリッパーとの束の間の触れ合いを描いた小説です.こちらの女性はそれと気付かないまま客として来た生き別れの我が子とナマ板ショーを演じてしまったり,呼び込み・照明など諸々の手間をしていたコンビの老人が縊死するなどやるせなさの度合いがより濃い作品です,場末のストリッパーという素材や彼女の相棒の不慮の死,リビドーの感じられない主人公のストリッパーへのまなざし等々プロットは異なるもののよく似た点が目に付く小説だと思います.

【HAM】2011年フィールドデーコンテスト参加

2011-08-08 07:10:14 | Weblog
屋外でのアマチュア無線の運用は楽しいものです.40年前からしばしばやっていますがいまだに飽きません.でも体力消耗がバカにならない歳になったことや,マンパワーをつぎ込むクラブ局運用がほぼ不可能となったため最近は短時間参加です.真夏ながらしばしば太陽が雲間に隠れる陽気で三原山の涼しげな風も渡ってきて野外活動には最適な一日でした.
今日はうっかり切らしてしまった地元クラブのコールサインが再取得できたのでそちらでの運用も念頭にあったのですが地元の同好の士JG1TBVが助っ人に来てくれたのでクラブ局の参加は彼に任せました.約5時間の参加で合計交信数は154局でした.アマ研仕込のFBオペレーションでJG1TBVが101局,ワタシ(JR1UIA)が53局でした.