大島の空の下で

伊豆大島在住の中年のおっさんのブログです.日々の出来事を綴っていきます.一部は mixiとマルチポスティングしています.

レアグッズ

2008-02-20 01:06:49 | Weblog
地域の防犯協会の役員になってから4年ほど経過しました.役員といっても実際にやることは年に一度担当地域の家庭をまわって会費をいただいてくることと,まれに少年野球などのいわゆる健全育成行事で会場設営などの裏方を手伝う程度です. 役割の中には夏休みのパトロールなどもありますがまだワタシに動員のかかったことはありません.
この役目を仰せつかるとマルKさんへの敷居が低くなるので,たまに現れる怪しげな訪問販売や催眠商法を見かけたときに通報したこともありました.なにしろワタシの住んでいるのは人口400人足らずの限界集落で,放置しておくとたちまち餌食になりそうなご老人が多くお住まいですので・・・ ^_^;

昨夜は今年度の会費集めに16軒ほど家庭訪問をしました.500円の年会費をいただいてくるのですが,寒い時期なのでどの家庭でも気の毒がってすぐに応じてもらえます.ほとんど強制寄付みたいなものなので出かけるまでは気が重いのですが,拠出してくれる方々はほとんど義務と感じているようです. 初めて集金に歩いた時にはお年寄りから 「あんたは誰?」 と訪ねられたこともありますが,親の名前を言うとすぐにわかってもらえました. 逆に言うと役員は地元出身者でないと難しい面があるようです.

写真は支部長宅に集めた会費を持っていったときに渡された門標です.8×26センチほどの反射素材でてきたプレートです. Pチャンワッチが趣味の一つだった輩の玄関に掲げてよい物なのかとハタと考えてしまいました.

乳と卵

2008-02-14 01:38:21 | Weblog
作家 川上未映子.またまた美貌の芥川賞作家の誕生です.掲載誌のラジオ広告はたしか「平成の樋口一葉の誕生です」だったか・・・どうやら作家の容姿よりは話題になった幼少期の貧困生活と作品が「たけくらべ」のオマージュであることから想を得たコピーのようです.


物語に登場するのはじき四十を迎える母と初潮寸前の年頃の娘.そしてその叔母にあたる母の妹の3人.舞台は三ノ輪にある叔母のアパートです.豊胸手術を考える母,大人の身体になっていくことに苦痛を感じる娘,というフィジカルな悩みを抱えて上京してきた母娘と久しぶりに一緒に過す叔母が語り手となっておはなしは進みます.
一葉というよりは往時の野坂昭如を彷彿とさせる句点の少ない長センテンス文で綴られるのは乳房と月経.
五十歳過ぎのおじさんには一番縁遠いところにあるテーマです.多くの男性がファンタジーとして持っているであろうオンナの性と身体感覚とはまるで異なる女性の身体に対する感覚が女性自身の手で丁寧に描かれています.叔母がたまたま始まった月経を処理する克明な描写はスーパーなどでうっかりコーナーに紛れ込んでしまいドギマギする生理用品が即物的な道具であることを強く訴えていて無意識に目に入らないようにしていた自分に意識改革を迫まってきます. 総じて「あっ.女の人ってこーなんだぁ」という発見がある短編です.題名をみて舌なめずりをしながら読み始めると大きな勘違いをしますので男性読者はご注意ください  ^_^;

旅から旅へ

2008-02-06 21:37:40 | Weblog
早々と今年三度目の出張中です.昨年よりペースが速いので今年の旅の空も昨年同様100日を越える予感があります. ワタシの職場から行く場所は都内と伊豆・小笠原の島々がほとんどなので目新しい見聞はまず無いのですが,それでも旅に出るとほのかな高揚感があります.年齢もそこそこ重ねているので以前より旅行後の疲労感が強くなりましたが島外に出かけるのはいまだに好きです (^^)

今日は利島に来ています.人口 301人,総面積 4.12km² 一島一村で都内の市区町村の中で一番面積の小さい行政単位だとのことです.

http://www13.plala.or.jp/tazuke/page266.html

今朝 0620時大島発の大型船に乗り80分ほどの航海で到着しました.夏場はジェットフォイル(JF)と呼ばれる高速船が就航するので30分で着きますがこの時期は季節風のため就航していません.

大型船は1986年就航のベテラン船「かめりあ丸」(3751t)です.70年代に爆発的な離島ブームがあった頃,伊豆諸島航路には次々と新造船が投入されましたが,現在就航している大型船は本船と1992年に投入された「さるびあ丸」の二隻だけです. 後年,前述のJFが3隻就役し東海汽船は旅客輸送の主体を小型高速船に舵きりをしましたが,このJFは内外の他航路で使用されていたものを格安で寄せ集めたセカンドハンド船です. アルミ船体の緩みの出にくい構造でガスタービンのコンディションさえよければ一般の予想より遥かに長期の使用に耐えるそうです. 
という訳で東海汽船ではここ15年以上新造船を就役させていません.加えて近年,大島では会社直営だった島内バスの運行や発券案内業務を切り離し別会社としました.船会社の経営環境の厳しさがうかがわれます. 地元の生命線を担う会社の衰勢を間近で感じる島々への旅はそんな哀愁も味あわせてくれます.

明日は大島に帰島予定ですが折悪しく付近を低気圧が通過する模様です.こんな時は事前にヘリ便を予約するのですが今回は直前に日程変更したため満員でNG.ヘリは移動コストが5倍近くになりますが船便が欠航すると宿泊費の方が高額になるという実に悩ましい交通手段なのです.明日帰ったらいろいろ仕事がたまっているのでなんとか帰りつきたいものです.

写真は今日の大島.利島から見ると南南西面になります.雪をかぶっている部分は三原山とその寄生火山,双子山です.