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Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

ヤン・スホーンホーヴェン展@プリンセンホフ博物館(デルフト)

2015-11-22 08:48:44 | Wblog:お出かけMuseum
「ヤン・スホーンホーヴェン展(Kijk, Jan Schoonhoven)」を見に、デルフトのプリンセンホフ博物館に行ってきました。
先日、スキーダム市立美術館でヤン・スホーンホーヴェン展を見たばかりですが、デルフトのほうも是非行きたいと思っていました。
この日はとても寒く、4度くらい。雨が降ったと思えば、晴れ間も出て、また雹なども降る荒れた天候でした。
デルフトは古い町で、ゆっくり見てまわっても楽しいのですが、こんな天候だと展覧会を見るだけでいいやって思ってしまいます。
さて、この展覧会、とても良かったです。デルフトは、ヤン・スホーンホーヴェンが生涯住んだ町で、デルフトの中の風景からヒントを得て創作をしたことがよくわかる展示になっていました。小さなパンフレットがもらえ、それを読みながら展示を見ると、どういう変遷で彼が創作を行なっていったのかがわかります。
彼の代表作であるぺーパーマルシェで作った、幾何学的な模様の作品のほかいろいろな展示がありました。彼が教会建築に影響を受けていたこと、神を信じるとかいうことではなく、ただ中世のあのあるドグマを信じ、そのシステムの中で、敬虔に知識と芸術性を追求した精神性に対する憧憬のようなものを彼が感じていたことがよくわかりました。
彼は、芸術学校のデッサンのコースで学びましたが、修了証を得ることはできずに退学しており、その後働きながら、芸術活動をし続けました。当時、芸術運動のグループに参加し、仲間がいたことが彼にとってどんなに大きな力だったのだろうかと思います。
ブラム・ボーガート(Bram Bogart)と出会いが、スホーンホーヴェンが平坦な平面の作品ではなく、厚みがある作品を作ろうと思い立った岐点となったということも初めて知りました。
体調は良好です。

スキーダム市立美術館@オランダ

2015-11-08 19:11:01 | Wblog:お出かけMuseum
ロッテルダムの近くにある、スキーダム市立美術館(Stedelijk Museum Schiedam)に行ってきました。
スキーダムは小さな町ですが、雰囲気のある良い町で、運河があり古くからの街並みが残っています。
この美術館には一度行ったことがあり、今回は、「De werkelijkheid van Jan Schoonhoven(ヤン・スホーンホーヴェンの現実)」展を見たくて訪れました。
Jan Schoonhovenは、19世紀後半に活躍したオランダの美術家で、草間彌生も参加した1960年代頃のアバンギャルドな芸術運動Zeroのメンバーでもありました。
特筆すべきことは、彼は定年まできちんとPTT(オランダの旧郵便局)に勤めながら、夜と休日を使って、多くの作品を作ったことです。
1967年に出品した作品がブラジルで大きな賞をとったことから、有名になりましたが、そのときすでに53歳でした。
オランダの主な美術館には彼の作品がありますが、展示されているのはせいぜい一つか二つ。
今回は初めての大きな展覧会で、Jan Schoonhovenといえばこれと言っていいほど有名な紙の張り子で作られた幾何学的なパターンのレリーフ群(写真のポスター参照)にはもちろんのこと、それ以前の絵画や、1978年に妻を亡くしてから多く描かれたデッサン作品など、3階に渡っって、ほんとうにたくさん展示があり、ゆっくりと見て楽しむことができました。
お昼前に行ったので、すいていて良かったです。かなり人気があるようで、私が帰る頃にはどんどん人が来ていました。
最近彼の作品はサザビーなどで高値で買われているので、今後、もっと認知が広まることと思います。
他に、デルフトでもJan Schoonhoven関連の展覧会をやっているので、行ってみたいと思っています。
体調は良好です。



Oude Kerk(旧教会)@アムステルダム

2015-07-31 12:55:00 | Wblog:お出かけMuseum
Taturo AtzuのモニュメントをアムステルダムのOude Kerk(旧教会)に見に行ったのですが、チケットにこの教会の内部の見学も含まれていたので、見てきました。
13世紀からの歴史を持つ教会で、内部にはふんだんに木が使われており、天井が木でできています。その木にもうっすらと絵が描かれているのが見えます。
この木はすべて樫の木で、ドイツからのものです。片面にとても大きなパイプオルガンがあり、16世紀から17世紀にかけてこのオルガンでコンサートなどをしていたのがバッハにも影響を与えたといわれるSweelinck(スウェーリンク)です。
美しいステンドグラスがありますが、それ以外はかなり素朴な印象の教会ですが、中はとても広いスペースで、厳粛な印象があります。
当時は、それなりにいろいろと装飾がされていたのだそうですが、1566年の偶像破壊、1578年のプロテスタントへの改変などで、彫像などが取り去られたそうです。
見学、生のパイプオルガンの演奏が流れており、雰囲気がよかったです。
大きなパイプオルガンの真下に正面玄関があるのですが、今は改装中で閉鎖されていました。
体調は良好です。


Taturo Atzuモニュメント@Oude Kerk(アムステルダム)

2015-07-26 07:37:04 | Wblog:お出かけMuseum
アムステルダムのOude Kerk(旧教会)で、Taturo Atzu(西野達)氏の野外モニュメント企画が開催されていると知り、行ってきました。
旧教会は、アムステルダムに現存する建物の中でもっとも古いもののひとつです。その教会の屋根の上に、展望台のような300平方メートルのスペースを作り、その一部には小さな小屋が建てられ、中は普通の家の居間のような感じになっています。その居間のテーブルの上には大きな金色のラッパを吹く天使のようなオブジェがあります。実はこれは、教会の屋根の上についている風見鶏を利用しています。
写真にあるように鐘楼の部分が、その居間から見ると白い庭の噴水のオブジェのように見えます。
このアーティストのコンセプトは、既存の建物などの一部を使って、その周りを別のもので囲むことで、新たな機能をもたせるというもので、とても面白いと思いました。すでにドイツやイタリアなど各地でこの種のモニュメントを成功させており、オランダでは初でした。
日曜日だったからか、列に並んで20分くらい待ちました。仮設の階段なので少し怖いですが、ゆっくりと上って行けば、大丈夫でした。時間は30分で、入れ替え制です。
展望スペースからは、アムステルダムの景色がとてもよく見え、教会の屋根の様子など、普段見えないものが見れてとても良かったです。
あいにく、小雨が降り始めたので、15分くらいで降りてきました。天候に左右されるイベントではありますね。
開催期間は2015年9月6日までです。
体調は良好です。

Zero: Let Us Explore the Stars展@アムステルダム市立美術館

2015-07-22 11:51:11 | Wblog:お出かけMuseum
コンサートへ行ったのと同じ日曜日、アムステルダム市立美術館に「Zero: Let Us Explore the Stars」展を見に行ってきました。
Zeroというのは1950、60年代にアバンギャルドな創作をする若い芸術家たちが行った芸術運動および雑誌の名前です。火、光、運動、空間、デモンストレーション、パフォーマンスなどを柱としており、新しい素材やメディアを使った創作活動でした。
メンバーは、Herman de vries, Armando, Henk Peeters, Jan Schoonhoven, Jan Henderikse, Piero Manzoni, Lucio Fontana, Yves Klein, Jean Tinguely, Yayoi Kusama, Otto Piene, Heinz Mack, Günther Ueckerなどです。
かなり大きな展覧会で、当時のいろいろな作品が展示されており、とても興味深かったです。
1962年にこのグループの大きな展覧会がアムステルダム市立美術館で行われています。そのときにデモンストレーションとして草間彌生が作った作品が写真のボートです。この作品は展覧会後にアムステルダム市立美術館に寄贈されましたので、いつでもこの作品はこの美術館で見ることができます。当時の若い頃の草間彌生が移っている写真なども展示されていました。
この展示会は、2015年11月8日までです。
アムステルダム市立美術館では、「The Oasis of Matisse」展も行われており、時間があったので、こちらも見てきました。こちらの方が一般的でかなり賑わっていました。マチスの代表的なJAZZやその他の切り絵のような巨大な作品などのほか、初期の頃からの作品も含めて、大規模な展覧会でした。若い頃に書いた普通の風景画や、ピカソに影響を受けた感じの絵や、キュービズムに影響を受けた絵など、時代時代のマチスの絵が展示されており、マチスの絵の変遷がよくわかるようになっていました。
マチスが好きな人にはおすすめです。
アムステルダム市立美術館はとても広く、全展示を見るとなると半日から一日は必要です。
私は以前に常設展は見たので、今回は特別展のみにしました。
体調は良好です。



リール美術館@フランス

2015-07-17 09:01:05 | Wblog:お出かけMuseum
またまたリール旅行へ行ったときの話ですが、リール美術館(Palais Beaux-Arts Lille)へ行きました。
大きな美術館で、ギリシャの古代美術から現代まで幅広いコレクションでした。
ちょうど行ったときに「l’OPEN MUSEUM est…Donald ! Ou plutôt」というオープンミュージアムのイベントが開催されていました。
これが、とてもおもしろかったです。
ロナルドダックが、美術館のいたる所にいるのです。最初のホールでは、ロナルドダックのアニメが上映されており、ロナルドダック世界の美術品が展示されていました。ドナルドダックの形を模した土器や装飾品などです。もちろんフェイクですが、面白いです。課外授業か、小さな子どもたちのグループがいくつか来ていて、ドナルドダックだけに興味深そうに見学していました。
そして、通常の展示エリアでも、ところどころにドナルドダックの作品が出現します。例えば、ギリシア彫刻のコーナーでは、有名な作品と同じポーズをとってドナルドダックがありました。絵画の人物画でも、有名な絵と同じ形ですが、顔がドナルドダックだったりします。モネの風景画でも、小さな船に乗っているのがドナルドダックでした。
写真は、モンドリアン調ですが、ドナルドダックの顔が見てとれます。
膨大なコレクションなので見学が単調になりがちですが、これがあることで、リフレッシュができ、また驚きもあり、楽しかったです。
美術愛好家の人には「何だこれ?」という感じかも知れませんが、初心者には楽しめると思いました。
よい経験でした。
体調は良好です。

DOMUnder@ユトレヒト

2015-05-25 08:12:35 | Wblog:お出かけMuseum
今日は月曜日ですが聖霊降臨祭の休日です。
昨日、今日と珍しく続けてユトレヒトへ。
今日は、昨年オープンしたアトラクション「DOMUnder(ドムアンダー)」のためです。ユトレヒトの観光名所であるドム塔があるドム広場の地下の遺跡を巡るツアーです。予約が必要です。人気があって日曜や祭日は満員になるので、早めの予約が必要です。
集合場所の建物で受付をすますと、地下へ行きます。そこからツアーがスタートです。
ガイドの人が説明をしてくれ、地下から掘り出された物を一人一人選んで、それがどの時代にどの部分に使われていたものであったかを地図などを使って教えてくれます。その後、ビデオを見ます。それで、だいたいのこの広場の2000年前から現在までの大まかな歴史を把握できます。
それから、ここから外へでて、写真の入口から、地下へおります。
そこはかなり広めの遺跡がごろごろしている地下で、それぞれにイヤホンつきの大きな懐中電灯のようなものが配布されます。地下は暗めで、その懐中電灯のボタンを押して自分で光を当ててみます。遺跡のところどころにセンサーが付いていて、うまくそのセンサーに懐中電灯の光をレーザーガンごとくあてると、イヤホンから説明が聞こえてきます。この行為自体が楽しかったです。ただ懐中電灯がちょっと重すぎと思いました。
この地下でもビデオを2回見ます。
全部で1時間強のツアーでした。英語のツアーもあるようです。
いろいろ新しく知ったことはあったのですが、1674年の大嵐でドム教会の半分が崩れ落ち、その部分が今のドム広場(ドム塔と今のドム教会の間)にあたるということです。そして、その廃墟が150年も放置されたままだったそうです。町の真ん中の重要な部分に廃墟がずっとあったということです。
ツアー後、ドム教会周辺を改めてゆっくりと見てまわりました。
ドム広場には最近できた二つの大きなミッフィー像も見ました。
また、ナチス占領下時代についての小さな写真展が屋外ブースで行われたので、それも少し見ました。この場所を、ナチスの制服を着た軍人たちが闊歩していたんだ…。
ユトレヒトは歴史の古い重要な町なので、よく知れば知るほど興味が沸いてきます。
体調は良好です。






後期レンブラント展@アムステルダム国立美術館

2015-04-19 20:05:36 | Wblog:お出かけMuseum
後期レンブラント展(Late Rembrandt)」を見にアムステルダム国立美術館へ行ってきました。
特別展で、時間が決まったチケットをまずは購入しておかなくてはいけませんでした。時間は日曜の午後3時から5時。
3時前に行くと入場口に列ができており、並んでいるとスムーズに入ることができました。
中は、たくさんの人で、ゆっくり見れる雰囲気じゃありませんでした。
解説の小さなパンフレット本が自由にもらえ、その中にそれぞれの絵の横についている説明と同じものがすべて載っていたので、それを読みながら絵を見てまわりました。大きな絵は一応ちゃんと見ましたが、エッチングなどの小さなものは、人混みに負けて、ほとんどパスしました。
いちばんの見どころは、レンブラントの自画像で、最初に入ったところに3点、後の方で1点があったと思います。レンブラントってこんな人だったんだなというのがはっきりとわかります。またやはり、光の当たっている部分とそうでない部分の強弱の付け方、絵具の盛り方、また筆だけでなくナイフを使っての創作などその時代において実験的な技術も使っています。後期の作品群で、終わりのほうの一点では、顔はしっかり描いているけれど、服や手は曖昧に色が置かれているだけのようなちょっとモダンな感じのする作品もありました。
全部で100点くらいあり、私は1時間くらいで見てまわりましたが、しっかり全部見るなら、1時間半、2時間くらいかかるかと思います。
なにせ、人が多いのが難点でした。平日ならもっとすいているのかもしれません。
開催は、5月27日までです。
体調は良好です。




Noordbrabants Museum@デン・ボス(オランダ)

2015-04-05 08:58:49 | Wblog:お出かけMuseum
オランダのデン・ボスにある北ブラバント美術館(Noordbrabants Museum)に行ってきました。
この美術館、最近リニューアルされて、とってもモダンで大きな美術館になっています。
中庭(写真)がすてきで、この中庭を見ながら、その周囲を回る形で、展示室があります。
今回、この美術家に足を運んだのは、ヴュルト(Würth)のプライベートコレクション展があったからです。ヴュルトはドイツの地方にあるネジのメーカーでした。現在79歳で会長のラインホルト・ヴュルトは、この会社で15歳から仕事をはじめ、1954年19歳のとき創業者である父が早逝したのであとを継ぎました。それから、10年もしないうちに世界的な部品販売メーカーになりました。若い頃からラインホルト・ヴュルトはアートに関心があり、1960年代からアートの蒐集を始めました。彼は、買った作品を会社のホールや応接室などに飾りました。現在は、いくつかの場所に美術館を運営しており、所蔵作品はトータルで
16000点以上にものぼります。
その中には有名な作家の貴重な作品もあります。今回は、そんな作品を集めた展覧会でした。
いちばんの目玉はデイヴィッド・ホックニーの3本の木がある風景を、春夏秋冬と季節ごとに書いた4点の作品で、大きな部屋の4方向の壁にそれぞれかかっていました。一つ一つが、横に長い2×6メートルくらいある大きな作品で、色遣いがヴィヴィットで、デイヴィッド・ホックニーの味わいが深いものでした。
その他、これまで見たことのないムンクの海岸を描いた作品、ボテロの太っちょの人物の作品、ピカソ、シャガール、キリコ、エルンスト、マグリット、ウォーホル、リヒテンシュタインなどの作品がありました。
とてもよかったです。
Würthは日本にも会社があり、その名はウルトジャパンとなっています。ヴュルトより、ウルトのほうが日本人に発音しやすいからかなと思います。
さて、この企画展以外にも、北ブラバント州はゴッホが育った町ですから、ゴッホ関係の展示もいろいろありました。
また、デン・ボスは、奇妙な動物や想像上の生物などを織り込んだ緻密な絵で有名な中世の画家ヒエロニムス・ボスの生誕地でもあるので、ヒエロニムス・ボスの作品もいくつかありました。
地方の美術館にしては大きな美術館で、軽いランチも含め、約3時間、ゆっくりと見てまわりました。
デン・ボスの町は散策するのも楽しい場所なのですが、天気は良かったのですが、風が冷たく、薄手のコートしか着ていなかったので、風邪をひくと困るので、美術館を出たあとは、すぐに帰途につきました。
体調は良好です。


Bijbels Museum@アムステルダム

2015-03-20 08:19:15 | Wblog:お出かけMuseum
本当はアムステルダム国立美術館の後期レンブラント展を見に行こうと思っていたのですが、調べてみると予約制ですでにいっぱいでした。
なので、今まで一度も行ったことのないBijbels Museum(聖書博物館)へ行くことにしました。
Spuiから少し歩いた運河沿いにある17世紀の建物の中にあります。写真は印象的だった内部の階段です。
昔のエルサレムの様子の模型や、数々の聖書、聖書用の銀の装飾品、絵画などが展示されており、ユダヤ教についての展示が多かったです。子ども向けの展示も多く、教育的要素があるように思いました。
聖書やエルサレムに興味がある人にはよいと思います。私はさらりと見てまわりました。
特別展は、「I BELIEVE I AM GAY」というタイトルで、様々な宗教のゲイやレズビアンの人のポートレート展で、それぞれその宗教と関連のある物と一緒に写っています。キリスト教だとユリ、イスラム教だとザクロ、仏教だと数珠だとか、いろいろです。宗教とシンボルについてのパネルがあって、読んでいると、そこに「イスラム教では、金(Gold)は女性のものなので、男性は金を見に着けない」とありました。女性が結婚式のとき、金の腕輪をできる限りたくさんして、多いことは裕福さを表すというのは聞いたことがあったのですが、男性は金を見に着けないとは知りませんでした。
カフェでの休憩も含むて、1時間半くらいでした。カフェでいただいた手作り風のアーモンドクッキーがいままで見たことのない形で美味しかったです。
体調は良好です。