海堂尊著「極北クレイマー」を読了。朝日文庫刊で上下巻です。
軽いノリで、ずんずんと読めますが、内容は地方の財政破綻している小都市での市立病院の実態と市政の酷さがよく表現されています。
磁器製のマスクを顔につけた女性医療ジャーナリストが登場しますが、ちょっと存在がマンガぽくて、また他の登場人物もかなり特徴的で、いまひとつ現実味がないですが、まあコミカル医療エンターテイメントとしては、そこそこ読めます。しかし、バチスタシリーズのような鋭さと緊迫感に欠ける気がします。
姫宮をはじめとして、他のシリーズに顔を出している人物が少し出てくるので、海堂作品を読み続けている読者としては読むべき一作ですが、これ単品で読むのはちょっとおすすめできません。
北海道夕張市を取材して、ヒントを得て書いたそうですが、北の寒い土地の様子がところどころでひしひしと感じられます。
今後、地方の小都市の過疎化、老人化が進んでいくと思いますが、その中で医療というものが持ちこたえていくことへの希望のようなものが語られていると思いました。
病院によって、当たりとハズレがあるのは、患者としてはとても困ることですが、実際にはあることだと思います。都市部で病院を選べる地域に住む人はいいですが、地方へいくと、入院できる病院は一つしか近くにはないということも多いと思います。そうなるとその病院の質が、住民にとっては大問題となってくるわけです。また、そういう病院があるだけまだよくて、近くには病院がないとなるとまた更なる問題です。
オランダは、小さな国土に山がないために人がだいたいまんべんなく住んでおり、入院できる総合病院が各所にあり、地方ごとに大学病院があります。しかし、私の体験からすると、やはり病院ごとに格差があると思います。医師の技術についてはわかりませんが、患者に対する接し方など、教育がしっかりしているところと、田舎などでちょっとルーズなところがあります。毎年、週刊誌が全国の病院の実態に点数をつけて発表しており、これによって、どこが評価の悪い病院で、どこが良い病院かを知る目安となっています。幸い、私の通っている病院は10位以内の常連病院で、この病院に出会ったことはラッキーだったなと思います。
また、この病院からは年に2回くらい、アンケートが送られてきます。内容はさまざまですが、「医師がきちんとあなたの話をきいてくれますか?」とか、「看護士の言うことと医師が言うことが異なり、混乱したことがありますか?」などの設問があり、フィードバックできるようになっています。
話がそれましたが、「極北クレイマー」は軽快に読める本で、いまひとつ深みに欠けますが、作者が言いたいテーマにはいつものことながら、日本の医療における問題点の提示があり、その点では読む価値があると思います。
体調は相変わらず咳が出ます。でも今日は心もち回数が減ったようです。
オランダは、最高気温がときどき10度を超えたりしていて、なんとなく空気が春に向かっているように思います。今日の東京は雪とのことですが、オランダの方が緯度が高いので寒そうですが、そうでないこともあります。まあ、夏は断然、オランダのほうが涼しいですけれど。
それから、昨日、MMの情報誌「がんばりまっしょい」が届きました。毎回オランダまで送っていただき、ほんとうにありがたいです。母国語で貴重な情報が読めて、また雑誌なので気軽にベッドの上で読めるのもうれしいです。今回は、表紙の手まりの写真がとてもきれいで、じっくり見入ってしまいました。
軽いノリで、ずんずんと読めますが、内容は地方の財政破綻している小都市での市立病院の実態と市政の酷さがよく表現されています。
磁器製のマスクを顔につけた女性医療ジャーナリストが登場しますが、ちょっと存在がマンガぽくて、また他の登場人物もかなり特徴的で、いまひとつ現実味がないですが、まあコミカル医療エンターテイメントとしては、そこそこ読めます。しかし、バチスタシリーズのような鋭さと緊迫感に欠ける気がします。
姫宮をはじめとして、他のシリーズに顔を出している人物が少し出てくるので、海堂作品を読み続けている読者としては読むべき一作ですが、これ単品で読むのはちょっとおすすめできません。
北海道夕張市を取材して、ヒントを得て書いたそうですが、北の寒い土地の様子がところどころでひしひしと感じられます。
今後、地方の小都市の過疎化、老人化が進んでいくと思いますが、その中で医療というものが持ちこたえていくことへの希望のようなものが語られていると思いました。
病院によって、当たりとハズレがあるのは、患者としてはとても困ることですが、実際にはあることだと思います。都市部で病院を選べる地域に住む人はいいですが、地方へいくと、入院できる病院は一つしか近くにはないということも多いと思います。そうなるとその病院の質が、住民にとっては大問題となってくるわけです。また、そういう病院があるだけまだよくて、近くには病院がないとなるとまた更なる問題です。
オランダは、小さな国土に山がないために人がだいたいまんべんなく住んでおり、入院できる総合病院が各所にあり、地方ごとに大学病院があります。しかし、私の体験からすると、やはり病院ごとに格差があると思います。医師の技術についてはわかりませんが、患者に対する接し方など、教育がしっかりしているところと、田舎などでちょっとルーズなところがあります。毎年、週刊誌が全国の病院の実態に点数をつけて発表しており、これによって、どこが評価の悪い病院で、どこが良い病院かを知る目安となっています。幸い、私の通っている病院は10位以内の常連病院で、この病院に出会ったことはラッキーだったなと思います。
また、この病院からは年に2回くらい、アンケートが送られてきます。内容はさまざまですが、「医師がきちんとあなたの話をきいてくれますか?」とか、「看護士の言うことと医師が言うことが異なり、混乱したことがありますか?」などの設問があり、フィードバックできるようになっています。
話がそれましたが、「極北クレイマー」は軽快に読める本で、いまひとつ深みに欠けますが、作者が言いたいテーマにはいつものことながら、日本の医療における問題点の提示があり、その点では読む価値があると思います。
体調は相変わらず咳が出ます。でも今日は心もち回数が減ったようです。
オランダは、最高気温がときどき10度を超えたりしていて、なんとなく空気が春に向かっているように思います。今日の東京は雪とのことですが、オランダの方が緯度が高いので寒そうですが、そうでないこともあります。まあ、夏は断然、オランダのほうが涼しいですけれど。
それから、昨日、MMの情報誌「がんばりまっしょい」が届きました。毎回オランダまで送っていただき、ほんとうにありがたいです。母国語で貴重な情報が読めて、また雑誌なので気軽にベッドの上で読めるのもうれしいです。今回は、表紙の手まりの写真がとてもきれいで、じっくり見入ってしまいました。