Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

劇:ANNE@Theater Amsterdam

2015-12-30 10:26:13 | 演劇/ミュージカル
アムステルダムに独自の劇場を建設して始まった「アンネの日記」に基づいた劇「ANNE」がもう少しで公演終了ということなので、見に行ってきました。
ミュージカルだとなぜか勝手に思い込んでいたのですが、劇でした。
隠れ家を再現した大掛かりなセットが見ものです。
劇の中のアンネは、活発で元気いっぱいのおしゃべりな少女です。父親にすごく愛されていて、アンネ自身も甘えていて、少しわがままな感じもしました。
まあ、13、4歳のふつうの少女です。
このおしゃまな少女が約2年間の間、外界から遮断されて暮らすわけです。日記に名前をつけて、それを親友のようにして、話しかけるように日記を書いて。
小さな空間(と言ってもいくつも部屋があるのですが)に、二家族と一人の男性が暮らすのですから、いろいろと問題は起こります。
そして終戦が近づきつつあると知った直後に、隠れ家が見つかり、みんな拘束され、強制収容所に連行されてしまいます。
暗い話ですが、会話の端々にジョークなどもあり、ところどころで笑いはこぼれます。
しかし、劇として話を追うだけの平坦な感じはしました。これといって感動するような場面はありませんでした。
「アンネの日記」を読んだことがない人や子どもには、話を知って興味をもつ導入としてとてもいいと思います。
読んだことがある人も、隠れ家が立体的にどんなだったかがわかって、面白いと思います。
ただ、ところどころに心に沁みるような歌が挿入されていれば、もっと良かったのではと個人的には思います。
体調は良好です。






ウサギのトマトワインソース煮込み

2015-12-25 08:28:25 | cooking
クリスマス近くになると、いつもはない類のお肉がスーパーにも並びます。
キジとか、鹿とか、ダチョウとか。それで、ウサギを選びました。レシピも手に入れたので、「ウサギのトマトワインソース煮込み」を作ることにしました。
骨付きのウサギ肉(3切れ、750g)に赤ワインを250ml使います。それに、トマト缶なども入れ、ハーブも入れます。最初に小麦粉をふりかけて、肉を焼くことと、プロシュートを100g入れることがポイントです。
最後のほうで、オリーブを入れます。
とっても美味しくできました。ウサギ肉は、鶏の胸肉に近い味でした。
ソースがたっぷりできて、これをパンにつけて食べるとまた美味しかったです。
体調は良好です(風邪を引きましたが2日くらいで復活!)

本「強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く」

2015-12-24 14:27:45 | Book
大栗博司著「強い力と弱い力 ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く」を読了。
新書ですが、電子書籍で読みました。
この著者の別の本「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る」を読んだことがあり、わかりやすく書かれていたので、この本も読んでみたいなあと思いました。
新聞をにぎわしたヒッグス粒子についての本です。ヒッグス粒子とは何なのかを説明するために、標準模型の説明が本の大部分です。多くの学者たちが長い年月を費やして、試行錯誤しながら作ってきた標準模型が、順番にわかりやすく解説されており、まだ学者たちがその功績でノーベル賞をとっていく話もからめ、興味深く描かれています。
日本人の貢献者も多く、いかに南部陽一郎博士が突出した考えをもっていたかということも書かれています。
また超伝導のしくみにも少しふれており、スーパーリニアモーターカーやCERNの加速器にこの超伝導が貢献している様子も描かれています。
ヒッグス粒子については、ヒッグス粒子は新聞などでよく言われた「水飴」という喩えは正しくないということを本書中で何度も言及しています。
宇宙とか素粒子とか、こういう本は興味があるのですが、読んでいるときは少しわかった気分になっているのですが、読んで少したつと何がなんだかすっかり抜けてしまっているのが、情けないところです。
若いときのように頭に刻み込まれないのですね。
でも、ほんの少しでもカスが残ってくれて、次何かを読んだり、SFの映画やテレビを見たり、ドキュメンタリーを見たりしたとき、少しでもああそういえば聞いたことがあるなあと思えれば、まあそれでいいかなと思っています。
体調は良好です。

映画「龍三と七人の子分たち」@CameraJapan(ロッテルダム)

2015-12-23 13:05:20 | Movie
随分前ですが今年のことは今年中にと思い、古い記事です。
ロッテルダムのCameraJapanで「龍三と七人の子分たち」を見ました。
北野武監督の作品で、昔やくざだっだ老人たちが再会し、組を立ち上げ、若いインテリやくざたちに対抗するコメディーです。
藤竜也、近藤正臣、中尾彬、小野寺昭など、私が子どもの頃に二枚目で活躍していた人たちがすっかり老人になっており、少しびっくりしながらも、なかなか面白く見ました。
テンポもよく楽しく私は良い映画だと思いましたが、夫は笑いがベタなものが多くていまひとつだったそうです。
音楽は鈴木慶一、軽快なコミカルさは感じましたが、今回は特に頭に残るようなフレーズはなかったです。
体調は良好です。



Restaurant:Yamazato@アムステルダム

2015-12-22 14:50:17 | Restaurant/Cafe
先日、ホテルオークラ(アムステルダム)内にある「Yamazato」でランチをいただきました。
季節ごとにメニューが変わる「季節の昼膳」という懐石コースがお気に入りです。
前菜(写真)は、ネギを鮭で巻いたもの、揚げた鴨の胸肉、鰻が入った卵焼き、レンコンで、鰻入り卵焼きが美味しかったです。
次はお刺身で、まぐろ、ブリ、鯖で、ゴマだれと醤油の二つの小皿が出てきました。海藻も赤、白、緑の三種類があり、いろいろと楽しめてよかったです。
そして、メイン。牛肉ステーキかエビ天ぷらか選べるのですが、私はエビ天ぷらを選択。
小さ目のエビ二匹と、いんげん、しいたけ、レンコンの天ぷらで、美味しかったけれど、夫が選んだ牛肉ステーキのほうが盛りだくさんな感じでした。もう少し、イカの天ぷらか白身魚の天ぷらなどがついていると嬉しかったです。
次は握り寿司とお味噌汁。トロ、Griet(白身)、エビ、ホタテで、ホタテが甘くておいしかった。
デザートは、きなこロールケーキ、抹茶アイスでした。
お腹一杯になり、満足しました。
ゆっくり庭を眺めながらお食事をいただき、話も弾み、全部で2時間弱くらい。よかったです。
体調は良好ですが、ちょっと風気味かも。

クラシックコンサート:ローエングリン(ワーグナー)@コンセルトヘバウ(Amsterdam)

2015-12-20 08:43:45 | Concert
ワーグナーのローエングリン(Lohengrin)を聞きにアムステルダムのコンセルトヘバウへ。
オーケストラがロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団で、指揮がアンドリス・ネルソンスと言ったら、見逃す訳にはいきません。と思ったのですが、アンドリス・ネルソンスが肩の怪我のため出れなくなり、指揮はSir Mark Elder(マーク・エルダー)に変更になりました。結果的には、このオペラ経験豊富な指揮者が素晴らしい音楽を奏でてくれました。
歌手は、
Falk Struckmann - bas, Heinrich der Vogler
Klaus Florian Vogt - tenor, Lohengrin
Camilla Nylund - sopraan, Elsa von Brabant
Evgeny Nikitin - bas, Friedrich von Telramund
Katarina Dalayman - sopraan, Ortrud
Samuel Youn - bas-bariton, Heerrufer des Königs
で、他に二つの大人数の合唱団が加わります。
オペラのように劇がメインではないのですが、それでもそれなりに動きがあり、舞台の左右や、バルコニー席などいろいろ使い、ストーリーがわかりやすいように工夫されていました。
ローエングリン役のKlaus Florian Vogtが素晴らしかった。素敵な声と声量、堂々たるローエングリンでした。
バスのFalk Struckmannも響く低い声で、ハインリヒ公役を威厳深く演じ、よかったです。
悪役の女性を演じるKatarina Dalaymanも、怨念がこもった感じが震えるビブラートで感じられ、迫力がありました。
コーラスも何十人といるのですごく重厚ででした。
マジカルな空間を感じ、ローエングリンの世界に没頭できました。と書きたいところですが、もちろんワーグナーなので言語はドイツ語。ドイツ語はわからないので、上のほうにでる字幕を読みたいのですが、二階のバルコニーの後ろのほうの席だったので、目が良くないわたしにはすごく読みづらかったのです。すごく目を凝らさないと読めない。だいたいストーリーは知っていたので、筋は追えるのですが、やはり今何を言って歌っているのか知ったほうが、歌手の感情表現をより感じられるというものです。このことが少し残念でしたが、それでも充分楽しめました。
幕間ごとに拍手とブラボーの声、全部が終わるとまた拍手とブラボーの嵐、10分以上鳴りやみませんでした。
観客はすごく満足していたようです。その後、新聞の批評などもでましたが、満点の5つ星でした。
午後4時に始まり、9時に終わる長丁場、休憩が幕間に2回ありました。いつもは飲み物とクッキーくらいしかないのですが、今回は特別にスープやサンドイッチも売っていました。
今年最後のコンセルトヘバウ訪問はとても良いもので締めくくることができました。
体調は良好です。


Kings of War@アムステルダム市立劇場

2015-12-18 10:30:14 | 演劇/ミュージカル
「Kings of War」という演劇をアムステルダム市立劇場で見てきました。アムステルダム市立劇場と言っても、Rabozaalという新館のほうの新しい劇場でした。
「Kings of War」は、シェイクスピアの『ヘンリー五世』『ヘンリー六世』『リチャード三世』の三作を合わせて、一つの劇にしたものです。Ivo van Hove(イヴォ・ヴァン・ホーヴェ)の演出で、出演者はスーツ姿、舞台は現代の作戦室のように作られています。
舞台の真ん中上方に、スクリーンがって、そこに映像が映し出されます。手持ちカメラで、演技している生の俳優の顔が別の角度からクローズアップされたり、舞台の袖から裏へつながっている迷路的通路の中で起こる出来事がカメラでこのスクリーンに映し出されたりして、とても重層的な演劇空間が実現されていました。
俳優も達者な人が多くて、リチャード三世役のHans Kesting、ヘンリー五世役のRamsey Nasr、サーフォーク役のRobert de Hoogが特に良かったです。
休憩も含めて4時間半の長い演劇ですが、退屈することなく楽しめました。
イヴォ・ヴァン・ホーヴェは、アントワープ出身で、2015年の「ローレンス・オリヴィエ賞」も受賞したとても有能な演出家です。
イヴォ・ヴァン・ホーヴェと言えば、最近、デイビット・ボウイをテーマにした音楽劇「Lazarus」がニューヨークで公開され、各紙が大絶賛していました。オランダにこの劇が来たら、是非見に行きたいと思っています。
体調は良好です。








Restaurant:De Nederlanden@Vreeland aan de Vecht (オランダ)

2015-12-17 07:19:03 | Restaurant/Cafe
10月の終わりの頃のこと。来客があったので一緒にレストラン「De Nederlanden」へ。
以前にも行ったことがあり、お気に入りのレストランです。
ミシュランスター一つ星の安心できる料理とサービスです。
コースメニューは、4コース、6コース、8コースとありますが、あまりたくさん食べれないので、4コースを選択。
別に、牡蠣を6種類の違ったアレンジで出すメニューがあり、各人が二つずつ選びました。
最初に美味しいパンや、アミューズが4品ほど出てきました。一口サイズで、どれも凝っていて、3、4種類の味が口の中ではじけます。
そして、牡蠣が登場。私は、カニとなんとかの牡蠣と酢となんとかの牡蠣(詳細は忘れました)を選びました。どちらもおいしかったです。
次に、パプリカと秋野菜の冷製スープがこれも一口サイズで出てきました。これもアミューズの一つでした。
前菜1は、サーモンと鯖のタルタルで、上にいろいろなものが載っており、一口ごとに違った味を楽しめました。
前菜2は、スズキのムニエル、燻製ウナギ、ケール、白ワインソースなどで、特に燻製ウナギが美味でした。
メイン(写真)は、鹿肉のローストで、3種類の違った形で料理してあり、ザワークラフトが添えられていました。鹿肉はビーフに近いお味でした。他の人は美味しいと舌鼓を打っていましたが、私はもうこのときにはお腹いっぱい。少し残してしまいました。
デザートは、ココナッツムース、みかんのシャーベットなどで、ゆずの味がアクセントによく効いていました。
さあ、終わりと思いますが、このレストランはこのあともう一品出てきます。
それはスフレで、まだ暖かいスフレが出てきます。そして、シェフがやってきて、スプーンでひと匙のアイスクリームをそのスフレに射し込んでくれます。
暖かいスフレと冷たいアイスクリームが混ざり合って、とてもクリーミーで甘い幸せな味を楽しめます。
その後、コーヒーか紅茶でしめました。一口スイートが5種類くらい出てきましたが、これは私はお腹一杯で食べられませんでした。
お客さんたちにも満足してもらえたようで、良かったです。
行ったのは日曜の夜でした。6時半に予約を取って行ったのですが、その時はほかに1テーブルしかお客がいませんでしたが、8時くらいには、7割方埋まっていました。接客もとても感じがよく、良いレストランで、おすすめです。
体調は良好です。




Restaurant:De Rechtbank@ユトレヒト

2015-12-15 14:47:20 | Restaurant/Cafe
ユトレヒトに行った日、ランチを「De Rechtbank」で食べました。
パスタとかサンドイッチとかいろいろメニューはあったのですが、いろいろと少しずつ食べたいなあと思って、「12-uurtje」というのにしました。
これは、小さなパンプキンスープ、ミニコロッケ、3種類のパン、フィレアメリカン、卵サラダ、パルマハム、グリーンサラダ、トーストからなるメニューです。特に珍しいものはなかったけれど、卵サラダが美味しかったです。
このレストラン、夏場は外のテラスが広く、その季節に何度か来たことがあります。
中で食事をしたのは初めて。ランチだったのか、カフェの雰囲気のほうが強かったです。
お客さんは多くて、賑わっていました。
体調は良好です。

「ブリューゲルの魔女」展@Museum Catharijneconvent(Utrecht)

2015-12-13 18:58:47 | Wblog:お出かけMuseum
「De heksen van Bruegel(ブリューゲルの魔女)」展を見にユトレヒトのMuseum Catharijneconventに行ってきました。
このミュージアムは、修道院の中にあり、キリスト教の宗教美術品を主に展示しているのですが、歴史が古いユトレヒトだけにかなり貴重なものも多いようです。
以前に一度来たことがあるので、今回は特別展の「De heksen van Bruegel(ブリューゲルの魔女)」だけを見ました。
16世紀の半ば頃に、冷夏で作物も実らず、嵐に見舞われ、また異常なほど寒い冬が何年か続いたことがありました。この災いの元は魔女にあると、魔女を糾弾しスケープゴートにしようという気運が高まりました。これに目を付けたアントワープの出版業者が、魔女が災いをもたらしているさまを描いた絵をブリューゲルに注文しました。そして、描かれた絵には、魔女の4つのアイテム、ほうき、魔法の薬を煮て作る鍋、大きな火、黒猫があり、そのあともこれらが魔女の重要アイテムとなりました。
絵と書きましたが、白黒のかわら版のような絵で、これが版画のように印刷されて出まわったようです。
魔女狩りは1450年頃からヨーロッパに各地であったようですが、ドイツでは万単位の女性が殺されたそうです。オランダはそれほどではなく、何百人かの女性が魔女として殺されました。
ビューゲルと言えば、風景の中に人々の姿を小さくたくさん描いた絵の印象が強いですが、この展覧会で見た絵は、ヒエロニムス・ボスの絵のように、奇妙な生物がたくさんいて、異様でした。
この展覧会は2016年1月31日までです。
体調は良好です。