試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ101-191[ラシ106F] 車体改修 (側面窓セル窓サッシ印刷補修,台車集電板振替,車輪交換,2ndLOTライト基板更新施工) ※旧製品

2019-02-02 21:41:18 | 国鉄/JR101系
二色。

KATO製JR101系ラシ106F(Mc191:旧製品)の改修入場は千葉方先頭車両であるクモハ101-191が締める展開となった。
基本工程は中野方先頭車両のクモハ100-171(ラシ106F:旧製品)に倣うが予め黒染車輪及び台車集電板交換を含める。
クモハ101-191(ラシ106F:旧製品)の前尾灯点灯状態も決して良いとは言えず走行時にはちらつきが生じていた。


JR101系クモハ101-191(ラシ106F)。
※旧製品。

静態時でも安定点灯が困難だったクモハ100-171よりはまだましな状況だがクモハ101-191も予断を許さない。
黒染車輪劣化はかなり進行しておりそう遠くない将来に点灯不能へ陥ってもおかしくない状態であった。
代替用車輪はモハ100-248以下9両(ラシ106F:旧製品)の踏面状態に近い廃車発生品を転用する。
取り敢えずクモハ101-191の安定点灯を取り戻した上で別途黒染車輪更新へ移行する算段とした。
先ず現行LOT相当ライト基板更新に当たり2ndLOTライト基板を装着するクモハ101-17(ムコ3F-1:Mc17)が捻出対象に決定した。
尾灯点灯が主となるクモハ101-191だが両表示器の照度低下が激しく視認性向上を主眼に置いている。


入工中のクモハ101-17,クモハ101-191 (ムコ3F-1,ラシ106F)。

2ndLOTライト基板供出車に抜擢されたクモハ101-17はムコ3F-1の4号車に配される運転台付中間組込車である。
ムコ3F(Mc78)には波動用車両のクモハ101-56(ムコ3F-2:Mc56←クモハ101-1006:旧トタ5F-2)も在籍している。
そのクモハ101-56は現行LOTライト基板装着車であり交換周期を考えると更新用に向いていた。
だが2ndLOTライト基板装着車へと更新されたクモハ100-171に合わせるべくクモハ101-17を選択した。
なおクモハ100-171の点灯試験で2ndLOTライト基板は現行LOTライト基板よりも前照灯照度が劣ると判明した。
しかしラシ106Fは西行設定のためクモハ101-191では表示器点灯照度改善が優先されている。


老朽化が進んだクモハ101-191(1-3位側)。

ラシ106Fは大半の車両が1-3位側用側面窓セルで大幅な窓サッシ印刷劣化を抱えていた。
ご多分に漏れずクモハ101-191も同様で窓サッシは全段油性メタリックマーカー再現へと改められている。
一方2-4位側用側面窓セル窓サッシ印刷は繊維片による波打現状が生じており俯瞰からの見附を悪くしていた。
繊維片を除去した結果透明窓サッシまで至らせてしまい2-4位側用も全段補修に踏み切っている。
車体清掃時には2-4位側へ転写済だったTOMIX製側面用旧JRマークインレタが破れてしまった。
十分な注意を払ったつもりだったが転写糊劣化が相当進んでいた模様で保全策は実らなかった。


窓サッシ再現復活が軸となった車体改修工程(1-3位側)。

TOMIX製103系High-Grade製品付属側面用灰色JRマークインレタも予備品が尽き掛けている。
この状況下での2-4位側側面用JRマーク欠損は大きな痛手と言えどの様に対応するか悩んでいる。
対処法は2-4位側だけ修復するか1-3位側もTOMIX製High-Grade製品用インレタへ改めるかの二択しかない。
ちなみにTOMIX製103系High-Grade製品付属インレタの灰色JRマークは濃淡二種類が存在する。
初期形冷房改造車LOT品:淡灰色,高運転台車LOT品:濃灰色であり採用するのであれば当然後者となる。
だが高運転台車LOT品でもTOMIX製旧JRマークインレタに比べると淡いため同一色温度での復旧は不可能だった。


ライト基板交換に着手するクモハ101-17,クモハ101-191。

結局車体清掃完了時までに対応策を見出せず2ndLOTライト基板更新工程へと移行した。
予めクモハ101-191用床板一式の分解を終わらせており1stLOTライト基板も取り外し済だった。
ムコ3F-1は10両編成以外で走行させる機会が無くクモハ101-17を1stLOTライト基板へ振替えても差し支えない。
そのため元クモハ101-191用1stLOTライト基板を組み付けたクモハ101-17(ムコ3F-1)は一足先に竣工となった。
先行してクモハ101-191用床板を分解した狙いは黒染車輪,台車集電板交換に備えた動きだった。
これらを見越しDT21非動力台車は全ての部品が取り外され台車枠単体となっていた。


黒染車輪,台車集電板を振り替えた元サハ101-247,クモハ101-191 (廃車,ラシ106F)。

前途の通りクモハ101-191に取り付ける黒染車輪はラシ106F相応の経年劣化品が求められる。
これまでに10両の廃車が発生したKATO製101系だが大半は車体更新で捻出された塗装変更車である。
そのため車輪状態は思いの外良好で鍍金処理が剥がれ掛けたDT21非動力台車の発掘に苦戦した。
散々遠回りしながらもようやく元サハ101-247(廃車:元ラシ107F)で理想的な個体と巡り会えている。
元サハ101-247用DT21非動力台車は再生産品LOT品でありクモハ101-191用とは仕上げが僅かに異なっていた。
当初からDT21非動力台車枠流用が決定していたが台車交換であれば遣り繰りに苦労したと思われる。




クモハ101-191 [13C 御茶ノ水]:行先方向幕部品修正,台車集電板振替,車輪交換施工。
※旧製品。

KATO製101系運転台付車用床板の分解整備は手慣れた作業であり短時間で2ndLOTライト基板更新を終えた。
黒染車輪交換後から作業は順調に進み2-4位側の側面用JRマーク問題を考える間も無いまま改修完了が目前となった。
最後の最後まで検討を重ねた結果今回は消え去った2-4位側だけの復旧で留める方向に落ち着いた。
他3箇所はTOMIX製旧JRマークインレタを継続使用とし今後のインレタ補充に賭ける。
新旧JRマークインレタのどちらが入手に至るか読めないものの何れにも対応可能な態勢とした。
同時に埃が混入していた前面用JRマークは執念で引き抜きを図り流用へと持ち込んでいる。




クモハ101-191 点灯試験[13C 御茶ノ水]:前照灯(2ndLOTライト基板更新,表示器点灯色変更施工)。
※旧製品。


クモハ101-191 点灯試験[13C 御茶ノ水]:尾灯(2ndLOTライト基板更新,表示器点灯色変更施工)。
※旧製品。


クモハ100-171 点灯比較[13C 御茶ノ水]:ラシ106F(2ndLOTライト基板更新車)。
※旧製品:表示器点灯色変更施工車。

行先表示器下部の湯口痕が目立っていた[御茶ノ水]幕はクラフトナイフとデザインナイフを使い分け丁寧に整形した。
[御茶ノ水]幕は2組しか導入していない101系メイクアップパーツ2(11-511)に含まれる行先表示のため予備品が無い。
もう1組は国鉄101系ツヌ107F(Tc83:再生産品)に充てられており作業失敗が許されない状況だった。
そのためどうにか張り出しが乱反射しない形状へと持ち込んだ時点で修正を取り止めている。
主に静態での前面見附向上を施工名目としたが点灯時にも改善が確認出来る仕上がりになってくれた。
表示器点灯色変更対策もクモハ100-171に近い色温度となり無事軟着陸を迎えられたと思う。




クモハ101-191(側面窓セル窓サッシ印刷補修,台車集電板振替,車輪交換施工)。
※旧製品:車体改修。

2ndLOTライト基板更新効果だがLP402前照灯が仇となり表示器照度向上でしか手に取れない。
但しクモハ101-191に限っては西行設定の千葉方先頭車両であり現状でも必要十分だと思える。
実際には前照灯光量も増大しているが現行LOTライト基板更新車ほどの変化は記録し難い。
照度向上はLP411前照灯車であるクモハ100-171の点灯試験結果が代わりに表している。
クモハ101-191(ラシ106F:旧製品)も2ndLOTライト基板更新を果たし竣工を迎えた。
2-4位側側面用JRマークインレタの剥離に見舞われ入場前よりも劣る箇所が生じてしまった。
ただ色温度問題は何れ解消を図る予定でありこれ以外は順当に改修を進められたと思う。
習志野区仕様5編成の中でも老朽化が際立っていたラシ106Fの復活は何よりの収穫であった。
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