試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-461[ラシ335F-2] 車両更新 (車体傾斜緩和,側扉窓灰Hゴム支持化,透明成形窓セル交換施工) ※TOMIX製旧製品

2019-04-28 21:57:45 | 国鉄/JR103系
駆逐。

KATO製クハ103-461(ラシ335F-2)の更新を以てラシ335F-2(M213)から塗装変更車が一掃される。
更新種車のTOMIX旧製品クハ103-461(ラシ335F)は第一次整備まで完了していた。
第二次整備はTOMIX製旧製品クハ103-726,サハ103-342(ラシ335F-2)に仕様を揃える工程となる。


JR103系クハ103-461(ラシ335F-2:塗装変更車)。

クハ103-461(ラシ335F)はクハ103-726に比べ枕木方向の車体傾斜が激しく現れていた。
クハ103-726の傾斜は車体変形が主要因でありビス締結に小細工を加え矯正した。
それでも完全な抑制には辿り着けずやや傾斜を抱えたままで竣工させている。
より角度が増したクハ103-461(ラシ335F)の傾斜修正は壁が更に高くなる。
完全解消は難しいと思われクハ103-726と同程度まで緩和させる方向に切り替えた。
経年が高い車体への負荷を考慮し強引な作業は避け無理と判明した場合には対策そのものを中止する。


入工中の元クハ103-779,クハ103-291,クハ103-461 (廃車,ツヌ326F,ラシ335F)。

クハ103-461(ラシ335F)へ部品供出車両は国鉄103系クハ103-291(ツヌ326F),元クハ103-779(廃車:元ラシ320F)とした。
透明成形窓セル化はクハ103-291(最終LOT品)との相互交換にて対応する。
元クハ103-779からはKATO製A形防護無線アンテナ,前照灯・表示器用プリズム等が転用される。
当初はTR62非動力台車も捻出対象に挙げていたが作業開始直後から計算違いが生じた。
リブ無カプラーポケット付TR62非動力台車を履く元クハ103-779では所要部品が賄えない。
急遽代替車を探り元クハ103-473(廃車:元ラシ327F)を加えた4両での入場となった。
先発したクハ103-726の工程から一転し深刻だった車体傾斜緩和より作業を始めた。
車体は長年の嵌合が影響した模様でクハ103-726よりも撓みが酷かった。
完全に形状を記憶してしまった車体は多少の捻り程度では全く歯が立たない。
復旧は困難な状況と言え捩る度に発する軋み音を前に大人しく引き下がった。
車体傾斜を招いた要因は運転台側台枠にも伺え2-4位側へ向けて下垂していた。


3両の部品を寄せ集めたクハ103-461用床板 (元クハ103-473,元クハ103-779)。

下垂を呼んだのは中途半端に嵌め込まれていた歪んだライト基板だった。
慎重に基板を直線状に戻し台枠へ取り付けたものの台枠も形状が記憶され下垂が治らない。
クハ103-461(ラシ335F)用床板の流用を諦め元クハ103-779が履く中期LOT床板へ振り替えた。
運転台側TR62非動力台車枠はキハ58系用排障器(PZ-900)が装着済の元クハ103-473用を転用する。
前途の通りリブ有カプラーポケット付TR62非動力台車枠には元クハ103-473用を用いた。
金属車輪はクハ103-461(ラシ335F),元クハ103-473の状態を遥かに凌ぐ元クハ103-779から捻出した。
座席部品の遮光ブロック押え立ち上がり部黒色化は元クハ103-779だけに施されておりこれも転用となる。
その結果床板周りでクハ103-461(ラシ335F)を出自とする部品はライト基板,集電スプリング,台車集電板に限られた。


捻出された透明成形窓セル (クハ103-291,クハ103-461:ツヌ326F,ラシ335F)。

先にクハ103-461用床板を組み上げた関係で元クハ103-779は分解された。
この機会に乗じて搭載していたKATO製A形防護無線アンテナを撤去している。
元クハ103-473,元クハ103-790を組み立てクハ103-291(ツヌ326F)との窓セル交換に入る。
先発したクハ103-726では前面窓セルの振替えが今一つ効果を得られないように感じられた。
そこでクハ103-291にて透明成形前面窓セルと濃色側面窓セルの組み合わせを試行している。
ところが前面窓から濃色側面窓セルが覗き見附が悪くなったため全交換で落ち着いた。




国鉄103系クハ103-291(ツヌ326F:濃色成形側面窓セル交換施工)。
※TOMIX製旧製品。


クハ103-291(ラシ326F:濃色成形側面窓セル装着車)。
※TOMIX製旧製品。

以後の作業時間をクハ103-461へ充てるべくクハ103-291(ツヌ326F)が先に竣工となった。
既に濃色成形窓セル化を終えていたクハ103-292(ツヌ326F)にクハ103-291(ツヌ326F)も続いている。
12両体制のTOMIX製旧製品ツヌ326F(Tc291),ラシ326F(Tc291)は全車が濃色成形窓セルで統一された。
クハ103-291,クハ103-292(ツヌ326F)の側面窓セル窓サッシ印刷は若干劣化が伺える。
ただ動態保存編成としたラシ326FはTOMIX製旧製品ラシ308F(Tc807)と共に改修の方向性が定まっていない。
共有するモハ103-681以下6両も更新対象でもありひとまず窓サッシ補修は見送りとした。


車体関連の整備を終えたクハ103-461。

クハ103-461用の所要部品は一通りが揃い車体関連項目だけに絞られた。
形状に劣る成形済A形防護無線アンテナはニッパーで大胆に切り落とし切除部を均した。
TOMIX製旧製品クハ103形は屋根板塗装が薄く感じられ念のため周囲をマスキングテープで養生している。
A形防護無線アンテナ切除跡とKATO製A形防護無線アンテナ台座はほぼ同一径である。
そのため切除跡中央にΦ0.8mmの取付孔を設けられさえすれば隠蔽工作の必要は無い。
油性ペイントマーカーによる側扉窓灰Hゴム支持化はすっかり抵抗感が薄れた。
Hゴム支持モールドから溢れ出たインクは全て爪楊枝での除去に成功した。


旧クハ103-461,クハ103-461 (KATO製,TOMIX製旧製品)。

KATO製103系ではHゴム支持モールドの太さに救われペン先を踏み外す機会は少なかった。
他方TOMIX製旧製品は塗布失敗を多発させ逆に側面見附が崩れる結果を招いていた。
サハ103-342(ラシ335F-2)での偶発的事故が基ではあるがようやく壁を乗り越えられた気がする。
3両続けての側扉窓灰Hゴム支持化施工は何れも破綻の少ない側面見附へ達したと感じられる。
Hゴム支持再現が車体色とされたTOMIX製旧製品を原形でKATO製量産冷房車の代替に据えるには難しい面があった。
懸念材料が払拭されたクハ103-461は旧クハ103-461を上回る外観に仕上げられたと思う。




クハ103-461 [09C 千葉]:車体傾斜緩和,JRマーク転写,窓セル交換,キハ58系用排障器・KATO製A形防護無線アンテナ取付施工。


クハ103-726 [09C 千葉]:ラシ335F-2(車体傾斜修正施工車)。

JRマークインレタはクハ103-726に続き前面用:TOMIX製旧製品,側面用:TOMIX製103系High-Grade製品用を起用した。
益々残数が厳しくなった側面用JRマークはクハ103-461でも一発転写で切り抜けている。
側面用灰色JRマークインレタ不足は車両更新,車体更新を中断に追い込みかねない。
補充はTOMIX製103系High-Grade製品,グリーンマックス製塗装済103系の新製投入が近道である。
TOMIX製103系High-Grade製品クハ103形低運転台量産冷房車(黄色5号)のリリースを待っているが未だ音沙汰無い。
既に2編成のプロトタイプが確定しており救世主となる事に期待を寄せたい。


クハ103-461 点灯試験[09C 千葉]:前照灯(金属車輪交換施工)。


クハ103-461 点灯試験[09C 千葉]:尾灯(金属車輪交換施工)。


クハ103-726 点灯比較[09C 千葉]:ラシ335F-2(車両更新車)。

締結ビスに下手な小細工は加えず車体と台枠を嵌合させた。
組み立てたクハ103-461の車体傾斜は大幅に角度を緩められた。
元クハ103-779用台枠の転用により原因は車体変形だけに絞られたと言える。
なお記録を残した後に運転台側の締結ビスを若干緩めたところ僅かながら改善が見られた。
しばらくはこの締結状態を維持し車体の縒り戻しを行う予定である。
ただ完全解消には時間を要すると思われクハ103-726と共に定期入場させる。




クハ103-461(ラシ335F-2:側扉窓灰Hゴム支持化,透明成形側面窓セル交換施工)。
※TOMIX製旧製品:車両更新。

整形したライト基板に影響は出ず前尾灯とも安定した点灯を示してくれた。
入場前はややちらつきが見られたものの金属車輪交換で解消されたと思われる。
個体差があるステッカー切り出し失敗隠蔽対策済の表示器用プリズム表面だが発光量に救われた。
尾灯点灯時に生じる表示器点灯照度低下は製品仕様であり部品交換とは関係無い。
クハ103-779,クハ103-790(ラシ320F)にて施したT式走行抵抗軽減対策は見送られた。
踏面状態の良いKATO製通電対応中空軸車輪が無くなってしまいラシ335F-2には採用出来なかった。




クハ103-461+サハ103-342 (ラシ335F-2:最終LOT相当TR62非動力台車+最終LOT相当TR62非動力台車)。

竣工したクハ103-461(ラシ335F-2)はクハ103-726,サハ103-342に近い仕様となった。
ラシ335Fは第一次整備まで中期LOT相当TR62非動力台車と最終LOT相当TR62非動力台車が混在していた。
グリーンマックス製103系との連結面間隔は最終LOT相当非動力台車のままでもC280曲線が通過出来ると判明している。
リブ有カプラーポケット付TR62非動力台車枠は廃車発生品の再用で往なせた。
よって保管品の残数に変動は無く以後のTOMIX製旧製品導入にも対応が可能となった。
初期LOT~中期LOT相当非動力台車,最終LOT相当非動力台車を起用するかは更新種車次第になるだろう。


クハ103-461+モハ103-212 (ラシ335F-2:TOMIX製旧製品+グリーンマックス製)。


モハ102-370+クハ103-726 (ラシ335F-2:グリーンマックス製+TOMIX製旧製品)。

クハ103-461+モハ103-212の連結面間隔はモハ102-370+クハ103-726(ラシ335F-2)と大凡揃ってくれた。
ここでもグリーンマックス製103系TR-200床板装着車に施した台枠スペーサー追設の効果が伺えると思う。
ラシ335F-2に組み込まれていた塗装変更車は全てメーカー塗装車へと置き換えられた。
これによりラシ335F-2の編成見附はある程度体裁を保てる見通しとなった。
編成から外れた旧クハ103-461は元クハ103-726(元ラシ335F-2)に続き廃車されている。
元クハ103-461も解体は行わずクハ103-272高運転台ATC車(黄色5号)の投入に備える。
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