樹業人~風の通心

持続可能な社会や森林・建築・木製品について、気ままに こそっと考える為のネタ帳です。

「炭」と騒がれなくなった「酸性雨」-1

2007-07-09 | 壊れかけてる森林
少し前に、「蛍を見る会」で河内の風穴の少し先にある妛原(あけんばら)という小さな村に行きました。

そこでバーベキューの場所や宿泊先を提供して頂いた藤本さんとお話しました。
ほんとに良いご夫婦で、さりげない心使いに感動していたのですが
ずっーと山の仕事をされている事、それで叙勲をもらわれたとの事。
すごい方と 出会わせ頂き 師匠と仰ぐ事にしました☆

その時に聞いた他の話は、また別の日に書こうと思いますが
多賀の山の「松枯れ、ナラ枯れ」の状況を聞き
以前、「炭が松枯れに効くとな…」に書いたような話をしましたところ

「確かに、昔の炭焼きをしていたあたりは 枯れてないなー」との事でした。

昨年までは、気がつかなったのに標高の高い私の生まれた地域の山でも
かなり 松枯れが目に付きます。7月6日のブログの写真をアップにすると
尾根のところが、ほとんど枯れていました。



以前「松枯れ法案」というのが国会を通り、「酸性雨」説から「マツノザイセンチュウ説」に原因が変わり、以降 松枯れの研究はしてはいけないと上からのお達しがあり、薬剤を空中散布したが効果はなく 結局 1997年に期限切れになったと
「炭は地球を救う」宮下正次 著 に 書いてありました。


炭と菌根菌と松枯れの事が知りたくて、大学の先生にお会いした時も結局原因は特定できてなくて これといった対策もないのだからやってみる価値はあるのではと言われました。

封印されたかのような「酸性雨説」

しかし、ここにきて鈍感な人間にもわかる大陸が起因とされる光化学スモッグ注意報の発令。
きっと植物や菌類には もっと前から影響があったとしてもおかしくない。

最近は、「温暖化と二酸化炭素」に隠れて騒がなれなくなっただけで
実際に山を見ると、心が痛くなるほど進行しているのが良くわかる。
温暖化のせいや生物の進化の過程、他国からの虫や大気の影響
何が原因であろうと やっかいなしろものである事は変わりない。

国は(林野庁かな?)対策をやめたとの事。

が このままで良いとは思えない。



明日、「炭と菌根でよみがえったニッポンの松」小川眞 著が届きます。
うー たのしみぃー。


 

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2 コメント

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早い! (樹子)
2007-07-09 22:08:29
了解しました。
とても早いコメントありがとうございます。
この間、国会議員を辞められた野中さんが、テレビで林野庁は環境庁に吸収した方がいいと言ってました。
正しい事は、スタンスによって判断基準が違うので林業を振興させる事と森林を守る事は、時に相反することもあるようで○×で解決できない事が多いと最近つくづく感じています。
どちらというのではなく、林業・環境・森林資源の流通や建築・廃棄までを網羅して導いてくれる役所が欲しいです。
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Unknown (oct1)
2007-07-09 21:40:37
お久しぶりです。
大学では,,,
間接的には燃料革命により松が利用されなくなったこと。
直接原因はマツノザイセンチュウの一点張り。
と習いました。
もちろん,県も,国もそうなってます。
最近では,松枯れを問題視するよりも,そういう森林遷移をたどることを肯定するか否かといった議論も出てきているようです。
ここまで広がった松枯れを阻止することは不可能で,時限法が切れた今,林野庁も広域的にはどうすることもできないのでしょう。スポットでは県も対策を取っているようですが。
ありふれた里山の松は見捨てられたと言われれば,事実そうであり,どうすることも出来ない歯痒さがありますね。

なかなか面白そうな本ですね。また内容upしてください。
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