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中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

日光街道まるっと学び舎プロジェクト:三州製菓斉之平社長をお呼びしての出発基調講演 ~渋沢栄一に学ぶ「論語と算盤」の実践で個も組織も輝く社会とは~ ③

2019-11-05 20:50:20 | 組織開発・社風改革
さて、前回に引き続き、残りの2つ4,5について触れていきたいと思います。

4.道徳経済一致説からみる公益と私益

5.働き方改革時代のリーダーについて

が、その前に参加者の皆さんからの質問コーナーを持たさせていただきました。

そこで出てきたのは、斉之平社長の怒らない経営というのが話題になりました。



過日にブログでもご紹介させていただいた、TVぶっちゃけ寺で話題になった光琳寺の井上副住職をお招きしての講演のときに、怒り(いかり)の反対は理解(りかい)なんですよというのが頭に浮かびましたがそんな内容を踏まえてちょっとこの2つについてお話を進めていきたいと思います。

渋沢栄一は、道徳と経済は統合だと述べます。ここで大事なのはバランスでは無いということです。前回でインテグラル理論、真善美のお話をさせていただきましたが、まさに、道徳なき経済は長続きはしないのです。そこには、現在のCSRそして、ポーターのいうCSVの思想と通じるところがあると思うのです。公益は私益につながるのです。私がお世話になっている社長は地域貢献企業が多いのですが、皆さん儲かっています。しかし、儲けようと一見していないのです。真に、社会に貢献していく。そのためには本業と社会貢献を結び付けたビジネスモデルを自分の道徳心にしたがって創造していくという経営の在り方があるのです。

皆さん仲間とゲームをやったときのことを思い出してみてください。4人で仲良くゲームをやっているとします。A君はそのゲームをやるたびに必ず勝ってしまいます。
他の3人はどんな行動を取ると思いますか?Aさんは、強すぎる一緒にやっていてもつまらないなあ。毎回Aさんが勝ってしまう。Aさんとはもうやりたくないなあとなってしまいませんか?
公益を無視した儲け過ぎは長く続かないのはこれと同じことが市場で起きているのです。
公益に貢献するこれこそは、これからの在り方と一致するのです。



そして最後の働き方時代のリーダーシップについてですね。
ここまでみてきたように斉之平社長の経営はすばらしいの一言です。そして、これは実際、私自身が斉之平社長と縁あってお世話になり、その在り方を拝見する機会をいただき斉之平社長がご自分で怒らない経営をしているというのは本当なのかと思い観てきているのですが、おそらく本当にそうなのだろうと思うのです。
私には到底それは出来ないのですが、そこには人間としての在り方が違うのだと思うのです。
考え方としては、弊社も三州製菓も、ES=人間性尊重経営というのを経営の柱に据えています。斉之平社長をみていると人というものはあそこまで到達できるものなのかと思うのです。それは、私自身、最近成人発達理論という考え方を学びそこには、ティールという組織の在り方を様々な企業をみてきて思うのはそこに立つリーダーは少なからずティールとしての段階に近づいている方が経営をしているのではないかと思うのです。



すべてを活かすといく三州製菓の理念は他者を知るということがその前提にあります。そして、自社の利益を超えて他社と手を組み、公益の為に貢献するとう考え方は、まさに自己中心的、合理的なものの考え方では道徳経済一致説という考え方は成り立ちません。
まさのそこには、グリーン、ないしティールの発達段階がある方が経営をになっているという必然性が出てくるのです。
斉之平社長は、毎朝、マインドフルネスの時間を必ずとっていると述べてました。また、最近は仏教哲学を学んでいるともおっしゃっていました。他のブログで、幸福学の前野さんと古武道の甲野さんの書籍について筋肉の鍛え方も心の鍛え方も微細な違いに柔軟に対応できるかだとまとめさせていただきましたがまさにダイバーシティ時代の経営とは社会に対して微細な違い、解像度が高い心が求められるということでもあるのです。

古武術と無意識~身体性と心の発達段階の省察~▼


以上3回にわたってまとめさせていただきましたが、皆さんそれぞれ道中でも話題になったようでまさに、「日本の未来のはたらくを考える」をテーマにふさわしい講演となりました。

勤労感謝に日光東照宮にゴールするまでにどんなドラマが生まれるか、そして、自分自身が日光東照宮にたどり着いたときに自分の中にどんな変容が訪れるか?楽しみにして皆と5日間の日光東照宮までの147キロの行程を楽しんで行きたいと思います。





日光街道まるっと学び舎プロジェクト▼




日光街道まるっと学び舎プロジェクト:三州製菓斉之平社長をお呼びしての出発基調講演 ~渋沢栄一に学ぶ「論語と算盤」の実践で個も組織も輝く社会とは~ ②

2019-11-05 16:53:07 | 組織開発・社風改革
弊社は2007年からES(人間性尊重経営)を掲げてCSが全盛期の時代に周りから否定されながらも真実はここにある!とやってきましたが、今回の斉之平社長の話を伺い、いままでやってきたことは理に適っていることなのだと励まされ勇気が沸くそんな参加者以上に私自身が一番為になったのではないかと思えるセミナーでした。



前回ブログでお伝えした5つの点についてそれでは触れていきたいと思います。

1.三州製菓さんの理念、すべてのものを真に活かす経営とダイバーシティについて

2.不易流行とインテグラル理論

3.合本主義とSDGs

4.道徳経済一致説からみる公益と私益

5.働き方改革時代のリーダーについて


まず、1、についてです。三州製菓さんの経営理念に掲げられている「すべてのものを真に活かす」という哲学はまさに多様性を経営の柱におく思想です。斉之平社長は基調講演の中で話していましたが、手帳によるガラス張り経営を推進しています。まさに自律分散型組織の3つの要素である情報の共有です。経営陣と社員との間の情報の非対称性をなくすことをやっているのです。



そして、手帳を社員とやり取りする中で社長が自ら全員の仕事の在り方、思いを良く読み、そしてすごいことに一人一人に直筆でメッセージを返していくのです。これは、中々できるものではありません。そして、社長自らが社員の強みを理解して全員を活かす為にはどのような方向性示していけばよいのかのストーリーをつくっていくのです。まさに多様な人材を活かす。社長自身がストーリーテラーでもあるのです。



ここには、後に触れるこれからのリーダーの在り方、ファシリテーター、編集者としてのリーダーとしての新たな在り方にも通じてくると思うのです。

続いて2、について触れていきたいと思います。詳しくは渋沢栄一の歴史を読んで頂きたいのですが、渋沢栄一は、反幕府→幕臣→新政府官僚→民間とどんどん立場を変化させていきます。一見すると節操がない、日和見と見えてしまいそうですね。

しかし渋沢栄一が大切にしていたのは、内面的価値観であって変えるものと時代に合わせて変えるものとを自分自身の哲学、軸をおいて柔軟に激変の時代を生き抜いてきたということです。そこには、東洋哲学の真善美の精神そして私自身が勉強しているインテグラル 物の見方から学習し自ら変化するという柔軟な在り方を身に付けた人物だったのだと思うのです。まさに、VUCAといういまの時代の在り方と共通しているのだと思うのです。




そして、3、の合本主義の考え方です。
この時代活躍したもう一人の偉人として岩崎弥太郎が思い起こされます。言わずと知れた三菱の創始者です。岩崎弥太郎と渋沢栄一はどちらも日本を経済で強くしていこうと時代を動かした歴史上の人物です。
しかし、この2人のそのやり方は、次の点で異なってました。岩崎弥太郎は単独資本主義であり、渋沢栄一は合本主義という考え方です。そこには、岩崎弥太郎の所有という思想と渋沢栄一の広くお金を集め社会の課題を解決していくという点で2人はそのやり方を異にしていたのです。
どちらが正しいか間違っているかということではなくそれは、時代そしてタイミングによってそれはダイナミズムの中で変化をすると思いますがいま、日本の社会の方向性をみると原発の問題、格差社会の問題、ニート問題などなどそして世界的にはSDGsが17のゴールを抱えているように一人の1社の手に負えない大きな複雑な問題を抱えておりまさにオーブンイノベーションの時代、合本主義の時代とも言えるのでは無いでしょうか?経済的な価値の追求以上に個人、会社の在り方そして日本の世界に対する在り方こそが問われるそんな時代にいるのだと思うのです。

SDGsから始める「攻め」の人事労務管理のすすめ▼




そして、それは、次のブログでも触れさせていただきますが公益と私益の渋沢栄一の在り方にも通じてくるのです。

③へつづく▼


日光街道まるっと学び舎プロジェクト▼



日光街道まるっと学び舎プロジェクト:三州製菓 斉之平社長をお呼びしての出発基調講演 ~渋沢栄一に学ぶ「論語と算盤」の実践で個も組織も輝く社会とは~

2019-11-05 14:17:58 | 組織開発・社風改革


オレンジの集団が動き出す。
「日本の未来のはたらくを考える」をテーマに日本橋から日光東照宮のゴールを目指し、さあ出発!



出発の基調講演として私自身5年前からご一緒したかった三州製菓の斉之平社長との講演です。
さて、日本の未来のはたらくを考えるといえば近年の働き方改革ブームは無視できない。

三州製菓さんは、女性活躍推進賞、ダイバーシティ100選そして様々な取り組みがテレビをはじめとしたメディアでも紹介されるなど話題の会社です。

しかも、三州製菓さんは、人間性尊重経営(ES)を経営の柱に置き、働き方改革ブーム以前から多様性に富んだ組織づくりをやり続けてきているのです。
 
そしてさらにスゴイのは、その根底には、新しい1万円札の顔になる渋沢栄一の哲学を自らの生き方、柱としその教えを実践してきた結果がこの経営の形になったというのです。

斉之平社長は、私が尊敬する渋沢栄一の哲学の話、そして働き方改革の話の両面をテーマに語れる稀有な存在ではないかと思います。



第一部の斉之平社長の基調講演をうけ、第2部では会場のみなと一緒にパネルディスカッションをさせていただきました。

第2部では、冒頭に江戸時代以前と明治以降のはたらくを取り巻く環境から「日本の未来のはたらく」のテーマについて投げかけさせていただきました。



そしてパネルディスカッションでは、斉之平社長が実践している渋沢栄一の哲学を働き方改革とどのように結びついていくのかを弊社金野のコーディネートで進行させていただきました。


少し、私なりの視点ですが下記の点についてまとめてみたいと思います。

1.三州製菓さんの理念、すべてのものを真に活かす経営とダイバーシティについて

2.不易流行とインテグラル理論

3.合本主義とSDGs

4.道徳経済一致説からみる公益と私益

5.働き方改革時代のリーダーについて


②へつづく▼



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