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中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

下町の未来のはたらくを考える、ソーシャルイノベーションでいこう!②

2014-11-05 10:18:40 | ES
 パネルディスカッション後のワールドカフェでは、皆さんから、
「下町の未来のはたらくを考える」というテーマでたくさんの創発
が起こりました。

 産学官で、台東区の雇用の問題を考えて行こう!
これから、沢山の外国人の方が、日本に観光にそして、居住
することが見込まれているが、日本は、今後どのように
動いていけばいいのか、若い人がどんどん地元から減っていくが、
新参者も地域とのつながりをつくるような取り組みを進めていく
ことは、必要ではないか?

 次世代の産業を担う、若者を10年先を見据えて育てていかなくては
ならない。行政任せでなく、自分たちの力で課題を解決していかなくては
などの気づきを皆で共感できたことがよかったなあと思いました。

 今回パネリストになっていただいた方々は、
地域を良くしていこうという社会的意識が高く、本業をとおして、
そこに、共感した方が、かかわり、一緒になって
モノづくりを進めているのです。
 
 今回のパネリストの浜野製作所さんの取り組みは参考になります。
浜野製作所は、日本のモノづくりを絶やしてはいけない!
という思いから、「ものづくりインキュベーションを加速する」というコンセプトのもと、
オープンイノベーションな新たな連携を、テックプランターというプラットフォームを
創りだしています。


モノづくりを志す人の、育成から、発掘、登記、試作、投資までを、
さまざまな企業が連携して、これからの日本に必要な価値を創造しているのです。

このような価値は、もちろん、浜野製作所さん、1社ではできないことです。
 

 さて、この取り組みを通して、浜野製作所さんに何が起きたか?
約、200件近い、新たなつながりが出来たのです。



 浜野製作所さんは、CSR×オープンイノベーション(ソーシャルイノベーティブ)な取り組みをしたから、
業績が伸びたのでしょうか?
そこにはちょっと違いがあります。私の見てきた事例でも、NPOや企業と連携して、積極的にCSR活動を
行い、地域のために頑張っている企業がありますが、多くの会社は失敗します。
長く続かないのです。浜野製作所さんとその方との違いは、同じソーシャルイノベーションの
取り組みをしているのになぜか、業績が上がらないのです。

 そこには、オープンイノベーションを後者の企業は、そのものを、目的にしてしまっているのです。
オープンイノベーションは、手段です。目的は、価値の創造と獲得です。

 浜野製作所さんが、優れた成果を達成しているのは、オープンイノベーションを実施
しているからでなく、浜野製作所さんが、「価値の創造と獲得のための社内体制」を
もっているからであり、オープンイノベーションは、そのための一要素なのです。

 浜野製作所さんは、テックプランターというプラットフォームの中で、
試作を受け持つという優位性を築いています。
 浜野製作所さんの、独自の強みがあり、そこに自信があるからこそ他社との連携が
組めるのです。

 今回、浜野製作所さんから、学んだことは、CSR、オープン化を実現するためには、
オープン化によってどんな戦略目標を実現するのかをまず明確にすることなのだなあと
思うのです。

 そして、その前に、コアな技術は製造は自ら開発し続けるということなしには、
オープン化はできないのです。

シンガポール視察、安定か?経済成長か?

2014-10-27 13:48:32 | ES
今日は、日本労働ペンクラブの報告会です。
私と、畑中は、今回のシンガポール、マレーシアの労働
環境について発表をさせていただきました。


 帰国後、当日資料作成および、この日の発表の
為にさらに色々と調べさせていただくと同時に
お客さんからも、外国人労働者の問題や、
アジアでのビジネスについていままでも相談を受けていましたが、
私自身、日本の将来を鑑み、自分のやっている仕事に対して
矜持をもってあたらねばと強く意識する、
そんなきっかけになった視察でした。
 さて、報告会の件ですが、8名ほどの方が発表いたしましたが、
私は、シンガポールに観る、経済成長か?社会の安定か?そして、日本は?
というテーマにて発表をさせていただきましたが、
 シンガポールの一党独裁的な体制のもと、先祖伝来のお墓が、経済成長の
為にろくな議会の話し合いもなされずに、ハイウェイを通すために移転される
話や、受験戦争により、小学校4年生には、子供たちの将来が決まってしまい、
大人以上に、小学生のメンタル不全が目立つという子供たちが、夢を抱けない世界
といったグロバール化の進展にシンガポールの現実について語らさせていただきました。



 そして、少子高齢化の問題です。シンガポールは、経済成長を維持するために、
毎年、6万人の外国人労働者を受け入れていくシナリオを描いているがそのことが、実は、
2050年には、いま、ここに住んでいるシンガポール人口の半分が外国人に
なってしまうという現実に直面しているという現実です。

 さて、日本はいかがでしょうか?実は日本も同じ問題が生じているのです。
詳しくは、前回のブログに詳細を載せましたが、内閣府発表の20万人規模での、
移民受け入れにより、100年後には、日本国民が、日本で少数になってしまう現実です。
 そして、日本でもトヨタのお膝元の、豊田市にある、保見が丘にある、保見団地では、
トヨタの工場に働くまたは、働いていた、ブラジル系外国人が、その団地の45%にのぼり、
夜中までお祭り騒ぎをする文化や、車上荒らし、窃盗事件など、
文化の違いから、近隣住民との間でトラブルが絶えず、右翼団体と住民対ブラジル人との間で、
暴動寸前までになり、機動隊が出動するところまでになってしまった。
 これは、まだ日本の一部の事件ですが、このようなことが日常になってはならない。
また、他に発表では、新聞記者の方、元労働基準監督署の方、大学の先生など多彩な方からの
発表がありましたが、いくつか、ご紹介をさせていただくと、
・シンガポールは、経済成長の著しい産業を保護しながら、それをとっかえひっかえやってきたが、
 いよいよカジノが出来た。カジノが出来たということは、そろそろ、経済成長の終着点を迎えつつあるのでは
 ないか?日本もいま、カジノの話が持ち上がっているが、日本も同じ。
・インド人街の一区画を取材。きれいな、ビルの陰で、実は、沢山の建設現場で労災にあって動けなくなって働けなくなって
 しまった外国人労働者を取材していきました。高層ビルを見るたびに、これらの建物が、何人の外国人に苦しみを
 与え、人生を台無しにし、家庭を壊してきたかを考えてしまいますと。
・ITUCの世界所得配分比率の話。上位20%のグループが、富の70%を占有し、下位20%のグループは、1%の富しか得ていないという事実。



 グローバル化が進めば、進むほど、労働分配率は、低くなり富の格差がさらに進展する。そして、シンガポールは
 確かに、経済成長が著しいとか、一人当たりのGDPが日本を抜いたとかいうが、それによって可処分所得が増えたり、幸福度があがっかかどうかは
 全くこれとは、関係ないとうこと。アジアは、格差が広がり、グローバルの進展とともに、働く人にとっては冬の時代が続く。

など、様々な、お話を伺うことができ、大変勉強になるとともに、反省しなくてはならない面がありました。
1企業の為に私たちは、役割を果たしても、大きな視点から、外国人が日本の文化、社風を理解するための行動をしてきたかということです。
私たちは、真っ先に、外国人の方々に携わったり、社内規則や
文化をつくる仕事をしています。それだけに、社会に少なからず与える影響が他の職業の方よりも大きい。
徐々にではあるが、弊社の海外部門のメンバーとそれらの点についても行動を起こしていこうと思う。

日本人が本当に大切にしてきたコトは何かを体感する4日間。勤労奉仕団にて思ったこと。

2014-10-14 15:02:57 | ES
先週は、ご縁をいただき、勤労奉仕団にスタッフ3名で行ってまいりました。
ここは、一体東京なのか?と皇居に入るや目を疑いました。

 この4日間で、日本の皇室が大事にしているもの、そして、日本が本当に大切にして
来たものが何なのかを身体性でもって少し諒解できたように思います。
 たまたま、私たちの団体は、皇居内の、田畑のお掃除の担当になりましたが、
天皇陛下が、機械を使わずに、自分で苗を植え、育て、そして、稲刈りを自らの
手でするという話を伺い、ちょうど、先週、稲刈りをやってきましたので、本当に
機械化の流れに流されず、日本の伝統を大切になさっているんのだなあと安心いたしました。
また、皇后陛下は、養蚕を行っており、それぞれが、日本の衣食住にかかわる大切な伝統を
いまも大切にしているお姿に心を打たれました。


 皇室は、皇居の杜の中から、どのように、あの東京の立ち並ぶビルを眺めているのだろうかの
ふと、思いをめぐらせてみたりしてしまいます。
 そひて、お庭や宮殿を拝見し、あの緑の庭と緑しょうの落ち着いた低層な宮殿を
みていると、本当にこの美しい文化をもつ日本に生まれてきたことの幸せを感じます。
 世界中どこを探しても、あのような宮殿をもつ国はない。なんと、贅沢な国に
私たちはいるのだと思うのです。皇居の内と外とどちらが、自分自身の心が喜んでいるのか
それは、理屈じゃなくわかります。

 私たちは、こんな、素晴らしい国にいながら、そこに目を向けずに、どんどんと
お金を積み上げ、ビルの大きさを誇り、強い経済大国をこれでもかこれでもかと
目指しています。しかし、天皇陛下、皇后陛下のご会釈をたまわりながら思うのは、
そんなことよりももっと尊く、そして、この国ならではの素晴らしさを私たちは、
すでに持っているのだという誇りこそ大切なのではないでしょうか?

 東御苑を周りながら、なんと、外国人の方が多いことか!私を含め
私たち自身がこの国の素晴らしさに気が付いていないのではないかと
改めて思うのです。

 今回は、スタッフのメンバーとこのような機会をいただけたこと、贅沢な
4日間を過ごさせていただきました。
 本来、日本人が何を大切にしてきたのかを体感する良い機会をいただきました。

シンガポール・マレーシアES視察<第二弾> 少子高齢化と移民問題

2014-10-06 17:57:32 | ES
※お断り
ここに書かれている内容は、弊社で独自に調査した内容であり、現地大使館や企業等からのヒアリング内容は含まれていませんので、よろしくお願いいたします。

今日は、大使館・商工会議所・労働組合といろいろとシンガポール事情の話を
伺い、畑中とタイガービールを飲みながら語り合う。


 内閣府は、これから日本は、「外国人移民を毎年20万人受け入れていこう!」
という資料を公表しているが、移民国家であるシンガポールでさえも、
これ以上は、外国人労働者を増やさないという声が国民から上がっているという。
 この国は、人民行動党という党が9割を占める、一党独裁といってもよい国なのだが、
わずかながら、野党が議席を増やし始め、前回の選挙では、過去最大の大敗を喫したということだ。
 その原因の一つは、外国人移民の問題だという。
 さて、そもそもの国家の成り立ちが、外国人労働者を受け入れていくのに寛容な
国づくりをしてきた、シンガポールでさえも、外国人の受け入れには、躊躇をしだしているという。
 
 それなのに、私たちは、少子高齢化で、このままでいくと、日本経済が成り立たないとして、
移民を受け入れようと動いている。確かに、シンガポールは、日本よりも経済的に豊かな国。でも、私は、
小学校4年生から、受験戦争を繰り広げ、精神病クリニックに行く患者が一番多いのは小学生
という現実や、経済成長のためなら、先祖代々のお墓の土地も一夜で場所を変えさせられる
つながりのないような国に、日本がなるのはごめんだ。グローバル経済、経済成長の為に、一部の
人たちだけが優遇され、将来を担う若者たちのほとんどが、小学校を卒業するころには、
自分の国に希望をもてなくなる国になっていくことへ加担するのは、ごめんだ。

 シンガポールに張り巡らされたたくさんの監視カメラ、どこへ行っても、
パスを求められ、認証システムを設置している国。
 つながりがないこの国の社会的コストはいかほどなのだろうと私は、考えてしまう。

 そうは、いっても、矢萩さん、このままだと、2060年には人口が9000万人を割り込み、
2100年ころには、5000万人を割り込む小国になってしまうよと言われそうだが、
 じゃあ、移民を20万人ずつ受け入れていくことにより、確かに、100年後の人口は、
いまのまま、一億人の人口は維持できるが、そこには落とし穴がある。それは、日本のこの
国は、日本人の国でなく、ほかの外国人の国になっているということだ。
 内閣府のこの発表は、2100年ころには、6割が、日本人じゃない外国人移民の人たちで
埋め尽くされ、日本人が少数派に転落するというまったく違う国の日本になるといいうこと。

 いずれにしても、答えは、この中間あたりにあると思うのだが、政府が出しているもっともらしい
数字をそのままうけいれる危険性は、私を含め、特に、いま、学生に接する機会が多く、農業や
建設、介護など外国人関係者を多く扱う弊社は、しっかりと両面を認識しておかなくてはいけないと
思う。

 私は、シンガポール国民が、クリーナーの仕事、警備の仕事、飲食店フロアーの仕事、建設などは、外国人労働者の仕事と
みなして、シンガポール人はそこにつかないという話を伺ったが、私のお世話になっている会社では、
ESが高く、笑顔で私たちと同じ日本人が仕事をしている。

 日本は、ESすなわちつながりで楽しく仕事ができる国民性だとおもう。

 そして、少子高齢化で、大変だと騒いでいるが、私の住む、台東区には、沢山の
働けるけど、ふらふらしている生活保護者もいる、働きたくてうずうずしている女性もいる、
そして、なにより、私も、協会を通して活動しているが、ニート、フリーターの存在だ。

 つまり、労働参加率が低いのだ!日本の労働参加率は、74%。この数字をもっと引き上げることこそ
たいせつ。そのためには、外国人労働者を増やすことよりも、この数値を高めることに私は、まず、
動いていきたいと思う。

 どうしも、否定的な意見ばかり出していますが、私たちは、実際、業として外国人の受け入れ手続として、
真っ先に関わる仕事をしているからこそ、慎重な意見にならざるを得ない。

 今日も、農業経営者のかたから、外国人技能実習生を受けいれたいと連絡をいただく。
ありがたい話です。
 私は、社長さんに、「しっかり、技術を身につけて、もらいましょうね」と話す。
外国人技能実習生は、日本の人で不足を補うものでなく、途上国の産業振興の担い手の育成だからという話を
させていただく。

 つながりから経済はうまれる。つながりなくして、生産性の向上はないということを、この社長さんとともに、
どうせ受け入れるからには、精一杯、アジアの方に、日本のおかげ様の文化を技術と共に伝えていきたいと思う。

シンガポール・マレーシア 従業員満足(ES)を探る視察研修<第一弾>

2014-09-29 19:53:40 | ES

シンガポールは一度行きたいと思っていた国です。シンガポールほど私の仲間内でも好き嫌いがはっきり分かれる国は珍しい。シンガポールが好きな人は、日本はこれからシンガポールや上海のような、世界中からお金と人があつまり、安全できれいなクオリティ高い国家を目指すべきだという。一方、否定的な意見の方は、歴史のない経済一辺倒の国を真似することはない。シンガポールは、人工国家で日本は自然国家で歴史も人口も違うという。
 さて、これは、私自身の目で確かめ自分はいったい何を感じるのか!


今回は、いつも日本賃金学会でお世話になっている大学の先生の紹介で参加です。大学の先生や新聞社の方、行政の方との同行視察です。参加する人、それぞれ見識が深く、私とスタッフの畑中は、戸惑いを感じながらも、精一杯勉強をしてこようと今回の研修視察に臨みました。
メニューは、ハードスケジュール。皆真剣そのもの。どうせ研修と称して遊んで来るんでしょ!!と思われている方が多かったのですが、本当、超ハードスケジュールなんです。



シンガポールは確かに素晴らしい。きれいな国だし、地震がないせいかマリーナベイサンズをはじめとしてユニークな建造物は見ているだけで楽しい。クラークキーでは、夜中までいても日本の歌舞伎町のほうが怖いくらい。しかし、人間臭さがない。街にごみが落ちていない。野良猫がいない。浮浪者がいない。それが、ディズニーの映画の画面のようなきれいなごみひとつ落ちていない。国家というよりおとぎの世界。
しかし、どうも違和感が。本当はどこかに不都合なことが隠れているんじゃないの?とひねくれ者の私は、舞台裏を見てみたくなってしまう。今回の訪問では、舞台裏があるのかどうかもわからなかったが、シンガポールのような街は、ディズニーランドに行く気分で何度も訪問するには最高の街である。しかし、住む、仕事をするには、もっと人間臭さがあふれる街がいいなあと思ってしまう。
余暇は最終日のペナン島だけ。あとは、一週間、大使館やジャイカ商工会議所、シンガポールの日本法人の工場視察、労働組合と、まさに、ゼミ合宿並み。ひぇ~!


まずは、シンガポールのESのお話から。
まず私が驚いたことは、女性が逞しい!私と同じ40代の女性の実に7割は働いているという。そして、出生率も1.2%と日本よりも低く、少子高齢化が進んでいるという。この国は、外国人が、1/3を占めている。さて、このような国のESはいかなるものか?正直この国のESは、お金と契約の世界。やはりそうか・・・。日本で今、正に議論されているホワイトカラーエクゼンプションをシンガポールは既にやっている。シンガポールでは、2500シンガポールドル以上の社員は、雇用法≒日本の労基法の範囲以外で残業の対象外だという。また、外国人労働者とシンガポーリアンの労働格差は顕著だ。契約の範囲以上は決して仕事はしない社員。2500ドル以上は仲間が仕事が忙しく職場に残っていても先に帰ってしまうという社風。そして、同一労働同一賃金を掲げ労務トラブルが労使間でおきる職場。いわゆる3Kとわれる職種にはシンガポーリアンは、決して就かない。でも、そんなシンガポールの企業風土のなかでも日立、パナソニックのESの取り組みを伺い安堵した。日立では、CSR活動が職場のつながりをつくるとりくみとして推奨され、パナソニックでは、外国人のキャリアアップ制度として人事考課を年1回から4回に増やし同一労同一賃金を目指す人事制度がここ最近取り入れられたという。

やはり、シンガポールでも、人間性尊重経営としてのESの考えは健在だ。
 国の成長を外国人労働者の受け入れに依存してきたこの国でも、いままでのお金や地位といった外的報酬のみをESの基本としておいてきたこの国でも徐々に変化が起きている。
つながりを大切にしたESの試みが、職場の生産性へとつながるということがアジアの国でも広がることを期待したい。
次回は、マレーシアについて触れてみたいと思う。