実高ふれ愛隊日記

-石川県立大聖寺実業高校情報ビジネス科課題研究ブログ-

大土町を襲った昭和13年の大火災

2013年08月26日 | 日記

隊員NO.5いくので~す

 

加賀市観光ボランティア大学第10回講座重要伝統的建造物保存地区・

加賀ひがしたに地区」の大土町を訪問しました。

講師の加賀市文化課課長・田嶋正和先生が、わたしたちに興味深いお話をされました。

大土町の家屋は、ひがしたにの他の町に比べて一回り小さいのですが、

なぜだと思いますか?」

その答えは、大土町を襲った1938(昭和13)年5月22日の大火事と関係がありました。

この日の午前11時頃、大人たちがゼンマイ採りや炭焼きに出かけている間に、

残った子どもたちが昼ご飯の用意をしていて、火事が起こったそうです。家は周りを

カヤが囲んでいたこともあって、またたく間に火が回ったといいます。大人たちは、

片道2時間あまりの遠いところに出払っており、残っていた子どもやお年寄りだけでは、

火の勢いを止めることはできませんでした。

大人たちが戻ったときには、町のほとんどの家が焼け落ちていたそうです。

焼け残ったのは大土神社の社殿と2つの土蔵だけでした。

そこで、焼けてしまった家々を少しでも早く復旧させるために、他の町よりも一回り

小さな家を建てたのだそうです。

大土町の外れには、このときの火事でなくなられた3人を慰霊するための碑が

建っています。火事の時、子どもたちはさぞかし心細かったことでしょうね。

大土町では、このときの大火事のことを忘れまいと、今でも毎年5月22日の前の

日曜日に「大土焼きまつり」を行っているそうです。

(記事の作成にあたり、『かが風土記』(加賀市刊)を参照させていただきました。)

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