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ロックンロールにゃ歳だけど、死ぬにはチョイト若過ぎる?

「結城友奈は勇者である」感想

2014年12月30日 14時37分30秒 | アニメ
中間のアニメ感想でも触れたが、最初はまったりとし過ぎていて油断していたぜ。
変身して敵と戦うという勇者としての見せ場が少なくて
やけにのんびりとした日常の描写が続く…。
「視聴やめようかな」と思った瞬間であった。

ところが大掛かりな戦闘に各人がハイパー化(満開?)して
その戦いに勝利した後からメッチャ暗い“鬱”展開になだれ込んでいったのだ。
ハイパー化する度にその代償として“体の機能を失う”という勇者の運命が発覚!
大丈夫か?コレ。放送コード的に…という。
上述した日常生活の描写が丁寧だっただけに効くわ~。
これが狙いの演出だったのか。

昔、「どろろ」という手塚治虫の漫画があったが
アレは“予め失われて生まれてきた体の部分を、妖怪退治して取り戻す”という
希望に向けてのハナシであったので良かったんだよね。
コッチはもう完全に破滅しかなく、
勇者システムの末路の姿をした“経験者(先輩)”が
もう絶望的な格好(片目と口は見えているが、他は包帯でぐるぐる巻き。
両足はなく、手も片方しかない様子?)で語る“それでも死ねない運命”。

自分が記憶する中で、およそ最悪の設定のアニメだと思う。
(そう言えば、「カイジ」も指詰めたり、鼓膜破ったりとヒドかったな)
これって例えば「アカメが斬る!」の“仲間が死んでいく暗さ”とはまた違うんだよな。
「グリザイアの果実」のバス転落サバイバル展開(やはり仲間が死んでいく)の暗さとも違う。
繰り返しになるが、提示された幸せな学園生活の光景を、
自らラミネートチューブを下から絞るように“潰していく”みたいな暗さ…かな。
“明日はどうなるか(死ぬか生きるか)判んない”よりも
“確実に自分の体の一部分が失われていく(先輩の姿のように)”という恐怖。
これ最後どうなっちゃうのお?と
まあ、後半に向けて次回への引きは強烈だったわな。

でも最後は“チカラ技”の設定で、みんな(死んだ先輩を除く)事無きを得るんだよね。
確かに「なんじゃそれ」的な。「なんで?」とも「説明足りねーだろ」とも言える。
けど、登場人物の幸せを願う自分は“それでいいのだ!”と言い切るぞ。

面白いアニメってのは「また観よう!」という気になるものだが
決してつまんなくはなかったこの作品を「また観よう」と思うかどうか…。
それだけ登場人物の“絶望的な気持ち”がストレートに伝わってきた“良作”と言いたいところだが
最終回のまとめ方に問題があるのでチョットな。

でも、こちらを釘づけにした後半の設定には拍手!
おすすめは出来ないけど。

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