濃い!これは平野耕太もしくはこの作品のファンのためにのみ作られたアニメのようだ!
おそろしくクセはあるし、中2感覚満載のナニヤラあまり近づいてはならないような雰囲気を放ってもいる。
原作のエッセンスをそのままアニメに持ち込む為の努力が感じられるところも凄くイイ!
そういった受け手が限定される上で敢えて言うと“傑作”の部類に入ると思う。
(ま、別に自分がそう断言したからといって何の影響もないが)
1巻の発売から10年近く経ったんじゃなかろうか?年に1巻でたかでないかというインターバル…。
だからかもしれないが、演出上の苦言を書かしてもらうと“同じセリフが多い”と思った。
スタッフが前回のを忘れてるんじゃなかろうか?
敵への罵りの言葉も、同じセリフで何回も聞かされてもなあ。
あと、呼びかける時に長ったらしいフルネームを、これも何回も言うんだよな。
「判っているのかね?!インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング!」とか…。
結構コレやられるとクドいのだ。
もっとも、自分が一気観してるのが原因とも言えるが。
原作がそうだから仕方がないが
アーカードが、もはや人のカタチを成さないで戦うってのがどうもな。
“強い”という表現を突き詰めていくと、軍隊とか闇とか異空間とか不死身とかに行きついてしまうのだろう。
この辺がまた激しく中2なのだが、それ故にピュアと言えなくもない。
…だから最終回近くで一番燃えたのは、ヴィクトリアが覚醒して敵を磨り潰すシーンだ。
自分にとってやはり戦いってのは、肉弾戦が燃えるのだ。
アンデルセン神父との2回目の戦いも、そういった意味ではチョット残念だったかな。
そうそう、インテグラが少佐にとどめをさす時に
なにも少佐の“奇跡的な”一撃を喰らうことはなかったのではなかろうか?
銃の腕前はずっと上なのに、ここは納得がいかなかったなあ。
と、この途轍もない残虐非道な伝奇エンタテインメントの前ではそんなグチも瑣末なコトだ。
とにかく原作ファンは観たほうが良いと思うし、平野ファンなら必見だろう。
ぬるいアニメには飽き飽きといった貴兄にもお勧めしちゃうぞ。
改めて書くまでもないが
この作品とTV版「ヘルシング」とは別物だ。
丁度「鋼の錬金術師」の1期と2期の関係と同じだと言ってもいいだろう。
「鋼の~」の1期も原作が終わってないので、物語の着地は原作と同じ2期とは大きく異なる。
しかしながら自分は、この1期と続編(補完?)の劇場版(シャンバラ~)も大いに気に入っている。
同じく!「ヘルシング」のTV版もお気に入りなのだ。
原作原理主義でもない自分にとって、ともに“面白い別の物語”として受け入れられるのだ。
でもTV版って酷評されてるんだよな~。
確かに平野作品と言うには毒気を抜かれた普通のアニメになってるからな。
それだけでも批判の対象にはなっちまうよなあ。
でもウォルターなんてTV版の方が好きなんだよね。
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