台風15・19号。
その後の低気圧による水害。
河川は氾濫し100名もの死者を出した。
被害の全貌がようやくつかめたようだ。
日本は国土のほとんどが山地だ。
これまでの雨では山あいで土が吸い込んでくれる。
もう十年以上前になると思うが気象の専門家が日本はそれまでの温帯から亜熱帯気候に変わりつつあると。
そこへ地球温暖化。
日本近海まで海水温が上昇している。
70年代、国が林野事業を放置し始めた。
外国の木材が安価で輸入されるに任せて民有林はもちろん国有林野事業から手を引きだした。
林野というものは植林を始めてもその世代で利用できない。
いわば次の世代へ財産を残すわけだ。
それは単に木材だけでなく国土を災害から守る事にもつながる。
千葉県で起きた台風による停電。
杉材の産地で杉の木の中が腐食し風によって途中から折れてしまった。
これなども人手不足により管理が行き届かなかった結果らしい。
いつの間にかすべての面でコスト優先、成果優先できた。
林野などコストの最たるものだ。
そのツケが今、払わされようとしている。
地に足のついた営みを捨てた結果だ。