あの男が12年ぶりに再起動!『ダイ・ハード4.0』(2007年16本目)

いい味出すオヤジになったな~

ブルース・ウィリス演じるニューヨーク市警のジョン・マクレーン刑事


ダイ・ハードが日本で初公開されたのが1989年の2月。
もう18年になるのか・・。
前作の『ダイ・ハード3』からも12年。

90年代アクション映画の名作として映画ファンの記憶に残る作品の突然の復活。
なんだよ『ロッキー』じゃあるまいし、ブルースよオマエもか・・・

と思ったのだけど意外や意外・・これが実にいい。

決して単なる【昔の名前で出ています映画】ではなかった!


元々このシリーズは80年代後半、
それまでのシルベスター・スターローンや
アーノルドシュワルッツネッガーなどの超人的な肉体を持つ主人公が
巨悪と真正面から戦い倒すというヒーロー像と一線を画して
私生活で悩みを抱えたNY市警の中年刑事という等身大の主人公が
たまたま偶然に巻き込まれた犯罪で
圧倒的な劣勢を必死に跳ね返しながら戦う姿が
観客の共感を得て大人気を博してきた。

その精神はこの『4.0』でもきちんと生きている。

・・・というか12年の年月で老けた分だけ
タイトルである『ダイ・ハード』日本語訳『こんちくしょう』が
体からオーラのように染み出てくるほど似合うオヤジになった。



新作は今までよりミステリー風味が強まり
内容も過去のシリーズより正常進化している。

最初、東洋系の女性が出てくることから、
今度の敵はアジアの共産主義国家をモチーフにしたテロ集団か
と思ったのだが・・
アメリカの国家システムの根幹を襲うサイバーテロリスト。

この敵の設定こそまさに12年の時の流れを感じさせる。
現代社会にとっては一番やっかいなテロ集団かもしれない。

これはデジタルに弱いアナログオヤジデカにっとては最強の敵!
そのアナログなオヤジデカを助け共に戦う相棒は若きハッカー。
この老若コンビというのも昔からアクション映画の定番ならば、
人質になるのが中年オヤジにとっては一番扱いにくい
年頃の自分の娘というのも定番。

だがこのベタな設定が味のしっかりとしたオカズとなって
主食のスリルあふれるサスペンスを引き立てている。

前作までのリアクションで話しが進んでいく展開にくらべ
犯人像、犯人の狙いを解明しながら進むこのミステリー風味が
より緊張感を高めていると思う

冒頭の爆発シーンからラストまで本当に気を抜く暇がない。
カメラワークやサウンドがとにかくものすごい。
CGなのか実写なのかわからないものが多いし、
それを考えるゆとりがないくらいに面白い。
「ありえそうなリアルなもの」から「ありえねー」ものまで
極上のアクションシーンの連続。

オタッキーやFBIのおエライさんがジョンを助ける
ベタな泣かせのシーンがこれまた壷にはまり
胸を熱くする。

まさにエンタの帝王のような映画。
堪能しました。


それと音楽を忘れちゃいけない!
CCR!クリーデンス・クリアー・ウォーター・リバイバル!
よくこのグループを思い出したもんだ。
いや~実にジョン・マクレーンにピッタリの泥臭いサザンロック!
ジョン・フォガッティの弾くギターの音色がなんともいえない。
この選曲に大拍手!!


ところで次の再起動はあるのだろうか??


『ダイ・ハード4,0』公式サイト(音声が流れるのでPCの音量に注意!)


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コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
極上のエンターテイメント! (サラ)
2007-07-08 00:18:07
TB&コメントありがとうございました。
ワタシもカメラワークが、カッコイイと思いました。
エンドロールで流れる曲も、いい曲ばかりで・・・
『ロッキー』じゃあるまいし、ブルースよオマエもか・・・
ワタシも同じ事を考えたんですけど、見事に「参りました!」でした。

 
 
 
極上エンタメ (傷だらけの天使)
2007-07-09 01:06:25
サラさん>
いや~面白かったですね。
爽快感が残る面白さでした。

もし次回作があるなら、
12年は空きすぎですがきちんと時間をかけて、
またしっかりとしたエンターテイメントで
楽しませてほしいものです。

 
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