歴史モノというよりスピード感あふれるアクション映画『アポリカプト』(2007年15本目)

   
ここまで引き込まれるとは・・・


あまり予備知識もなく観た映画だったが
自分には想像以上に面白かった。

中米メキシコに3世紀から16世紀まで続いたマヤ文明の崩壊を
モチーフした作品。
だが歴史映画というよりはアクション映画。


シンプルでわかりやすいストーリーに迫力の映像。
140分の長時間、中だるみすることなく
スピード感あふれるスリルとサスペンスで
スクリーンに釘付けにさせられた。

『本能で感じるエンターテイメント』という
この映画のキャッチコピーもオレにとっては
あながちおおげさではなかった。


R-15指定があるとおり、
正視するのがキツイ残酷なシーンもいくつかあるけど
それ自体が売りのスプラッター映画ではないと
オレには感じられた。

残虐なシーンをぼかさなかったからこそ、
最近の見慣れたファンタジー映画の血のないキレイな戦闘シーンとは
一線を画していたし
残忍な死を描くことで命の尊さや家族の愛、
友情がよりリアルに浮き上がった。

観ている方も迫り来る死があるからこそ、
主人公や彼の妻子の『生きたい』という欲求に
より感情移入できる。

血しぶきさえ飛ばないが、強者が弱者をとことんいたぶる
追いつめるは現代社会でもよくあること。
オレも主人公のようにしぶとく生き抜かなければ。

歴史映画につき物のナレーションがなく
俳優陣の演技にも無駄なセリフがなく、
言葉以上に目の演技というか『目力』のような
言葉に頼らない演技が多かったことも
スピード感アップに貢献していた。

さらにセリフがマヤ語というのも画面の中の世界に没頭できた大きな要因だと思う。
あれが英語だったら、なんとなくハリウッド臭さがモロにでて
スクリーンの中の世界とギャップができたと思うし。
たしかに字幕に頼って観ているとしても、
耳から入る音としてかなり雰囲気が違ったと思う。


観た人の多くが面白いという映画や駄作だという映画がある一方
感想や評価が分かれる映画がある。
この映画はまさに後者。

同じ種類の面白さの度合いを競うだけではなく
観る人によって感想のギャップが大きい映画。
そんな映画がもっと増えてほしい。

『アポカリプト公式サイト』
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