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アジア協会アジア友の会の地域グループ *****JAFS松原ぞうすい(雑炊・贈水)の会*****

JAFS「松原ぞうすいの会」は、地域で活動するNGOグループです。アジアの村に衛生的な水(井戸)を贈る活動をしています。

安全なお産の普及めざして。がんばれ!ネパールのビマラさん!その2

2009年06月08日 | ぞうすいの会・ゲスト

ビマラさんのお話を、いくつかのテーマにしぼって、まとめてみました。

★なぜ、ネパールでは、出産で命を落とす女性が多いのでしょうか? 

出産した女性は、不潔なワラを積んだ床に寝かされる習慣があります。せっかく 赤ちゃんが健康に生まれても、そのあと感染症で命を落とす女性が多い。女性の体を大切にする意識がなく、過重な労働を産前産後強いられている。栄養状態も 良くないまま出産を迎える。出産で1000人中8人の女性が命を落とします。ネパールでは女性は家事も畑仕事も、一日中働いている。産後の過重労働で子宮脱という病気になる女性が多い。自分の体重よりも重いものを背負って運ぶから。子ど もの死亡率も低く、何人も子どもを産むのも、何人も死んでしまう可能性がある からです。

★最近のネパールの女性の出産は?

病院に来て産めば、政府から1500ルピーもらる。でも、その制度は現実に合っていない。病院まで2日も歩いてきたりするので、途中で生まれてしまう。それ は危険な事。また、町の病院は すぐに帝王切開手術をするのも、ビマラさんが疑問に思うところ。安全な自然分娩を普及に努めたい。 

★なぜ、国立病院といっても、山の病院には医者や看護師のいない病院があるのでしょうか?  

国からの給料が低いので、皆アルバイトをしたいのだが、カトマンズの都会ならアルバイトの仕事、例えば私立の病院で働いたりできる。しかし、山には現金収入となる仕事が何もない。だから赴任が決まっても、来たことになってはいても、実は医者や看護師はそこにはいないという現実があります。   
管理人;これはカンボジアの現地で聞いた、小学校の先生の給料が低く、アルバイトをせざるを得ない状況と同じ。警察官や兵士の給料が低かったり、きちんと払われていないある国では、不正を行ったりワイロを要求したり・・・となってしまう。公務員の給料がある程度保障され、副業せず職務に専念できることは、国家の安定、公正に必要なことなのです。

★ビマラさんの夢は?  

山、山、山とパワーポイントでビマラさんが解説したネパールの風景。バスを降 りた地点から、5時間もかかって山を登っていき、やっとたどり着ける村。ビマ ラさんは徒歩でそんな村を訪問し、活動しているのです。いきむタイミングを誤って、ただやみくもに体力を消耗したり、体を傷つけてしまったり。大谷タカ子さんの元でかつて学んだビマラさん。彼女の夢は、安全な自然分娩を普及すること。ネパールの女性が命を落とすことなく、安全に安心して出産し、赤ちゃんが健康に育つ、そんな日を夢見ているのです。 単に医療の問題だけではなく、女性の社会的地位や社会の貧困、政治の安定など、立ちはだかる壁は幾十にもある大きなテーマです。長い道ではありますが、地道に、できることを目の前でやっていく。そんな助産婦ビマラさんには凛とした決意、情熱を感じます。

JAFSアジア協会アジア友の会がかかわってきた、「チョータラ村国立病院産婦人科病棟建設プロジェクト」や「TBA(農村部の伝統的出産介助ボランティア、いわゆる、とりあげばあさん)セミナー」については、後日紹介できたらと思います。



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