

カンボジアのナラ君 紹介

2006年、私たちはカンボジア井戸視察ツアーに行きました。
一般家庭には、電気もガスも水道もトイレもありませんでした。
しかし、村人や子どもたちとの交流は感動的なものでした。
アジア協会の会員個人が教育里親で支援する子どものお宅も訪問しました。
そこのお父さんは地雷で両目の視力を失っていました。
支援がなければ、子どもは学校へ通わせられないという現状でした。
カンボジアには他にも、まだまだ貧しくて学校へ通えない子どもが沢山います。
この年に、国際理解教育で長くお付き合いのある松原第三中学校の生徒たちが、
カンボジアに教育里子を一人、引き受けてくれることになりました。
ナラ君という小学生に決定しました。
毎年、生徒たちがナラ君資金(年間2万円で学校に行けて医療もサポートされる)
をボランティア活動で集めてくれています。

なんて、素敵な生徒たち、学校の企画なんでしょう
私(管理人)も今までフィリピン、インド、バングラデシュなどの小学生の教育里親を
続けてきましたが、毎年送られてくる手紙や写真で彼らの成長を見ると、ほっと心
が暖まります。
【 松原第三中学校のフォスターフレンド ナラ君の横顔 】
カンボジアのナラ君(ネアングラ ナラ)はタケオ州トレアング郡クヴァブ地区サモル
村のサモル小学校6年生です。家族は両親と8人姉妹、2人兄弟の12人です。
家には小さな畑がありますが、畑だけでは家族を養えないので、両親は収入を得る
ために町に働きに出ています。お父さんは労働者、お母さんと3人のお姉さんはアイ
スクリーム売り、長女と次女のお姉さんが家に残り畑仕事や学校に通っている弟や
妹の世話をしてくれています。
生活状態は、家は祖父母から受け継いだ古い瓦屋根の木造に住んでいます。水は
150メートル離れたパコダの池から汲んできます。調理は粘土のカマドを使い、燃料
は木の枝やヤシの葉や木の葉です。
ナラ君の家族は食べるだけでせいいっぱいの状態です。経済的支援を受けることに
よりナラ君は学校を続けられます。
アジア協会アジア友の会の「アジア里親の会」は“アジアの子どもたちが基本的な教育
を受ける事ができるように”と教育に特化した支援ですが、子ども達を受け入れる学校
自体の運営を確立し、子どもたちが安心して通える体制作りも同時に行っています。
と、いいますのは政府の教育資金(国家予算)の割合が低いため、先生の人件費、又
は学校の運営費のために義務教育期間でも設定以上の費用を生徒の保護者が支払
わなければならないケースが多く、生活費における負担が多くなり、子どもを通わすこと
が不可能になるという現状を抱えています。
そして、教育の重要性が広がりつつある今も中学・高校まで修了する子どもたちはとて
も少なく、低学年の就学率が上がりつつあるものの、途中退学生が大変多いのも現状
です。ある程度の年齢になると働き手として重要になってくるからです。この現状はアジ
ア里親の会が始まって15年になりますが、未だ現在も数多くある問題です。
ナラ君は現在松原第三中学校の皆さんの協力で通学しています。クメール文学や数学
が得意なナラ君が高校を卒業できるまで応援したいですね。JAFS松原のメンバーも一
緒に応援します。
ひとりごと・・・
ナラ君の住んでいるサモル村はJAFS松原から贈った井戸のある、隣の村です。
2006年に行ったカンボジアスタディツアーで集ったリコーダーを持って行き、3校に渡し、
サモル小学校の校長先生達にもリコーダーを渡しました。
ナラ君リコーダーを楽しんだかしら…

写真は2006年に井戸寄贈したクバブ村の小学校へリコーダーを持っていったときの様子です。
【ナラ君関連】
14回松原三中校区ヒューマンタウンフェスティバル報告
2009年11月14日(土)開催
今年もHTFで三中1年の有志の皆さんと国際協力活動に協働で参加する事ができ
ました。
目標にしていた「カンボジアのナラ君募金」が大幅に達成して大成功でした。
JAFS松原から贈った井戸の村に住んでいる小学生ナラ君が引き続き学校に通う
事が出来て大変嬉しいです。
小学校6年生になったナラ君の近況がHTF前日に届き、活動前の皆さまに紹介で
きました。
皆さまの温かい思いがこもった活動に感謝します。
以下は募金活動/販売活動の報告です。
≪募金活動総合計金額は53,428円でした。使途の内訳は≫
(1)カンボジアのナラ君へ1年間の「フォスターフレンド」として20,000円を贈
ります。
(2)残りの33,428円はJAFS松原へ寄附して頂き,JAFS松原の4基目の井戸支援に
当てます。
【ナラ君募金活動】
募金活動の目的をはっきりと伝え一生懸命にナラ君、そして安全な水を求めて
いる人々への温い思いを伝えている皆さんの姿に会場の多くの人が感動された
と思います。世界の中で豊かに、便利に暮らしている私たちが身近なイベント
で開発途上国の人々の為の協力が出来ました!
皆さん、ありがとうございました。また身近な国際協力を一緒にしましょう!
★松原第三中学校1年生 フェスタ直後の先生の感想

今回の販売を通して、スタッフの方と話をできたことは私にとって、とても充
実した時間となりました。少しでもたくさんの人に、この味を知ってもらいたいと
いう思いで気が付けば必死で売っていました。その中で、60~70才くらいの方が
「ココナッツミルクって売っているのですか」と聞かれ「スーパーにありますよ」
と言うと[どこのスーパーですか]とまで聞かれました。家で作りますと言ってく
ださいました。きっとその人をきっかけにこの雑炊の味が一人一人と広がってい
くと思うととてもうれしかったのです。そして来年もいっしょにやりましょうと声をか
けていただき、おまけに退職すれば一緒にアジア協会でやりましょうとまで言っ
ていただきました。私も今そういう気持ちでいっぱいです。これからもこの気持ち
を忘れないでやっていきたいです。