1997年から活動を始めた私たち。今まで、カンボジアとミャンマー、ラオスの村に1基づつ井戸を贈ることができました。最初に井戸を贈ったカンボジアのトマダ村を2006年に訪問し、電気もガスも水道も届いていない村のお寺に泊まりました。(お寺にだけは発電機が最近届いてました。)小学校の子供たちと交流したり、村人と植林したり、夜は一緒に村人たちとカンボジアの踊りや河内音頭で盛り上がったり。私たちの井戸が本当に役に立っているのをこの目で見ることができた、忘れられない心に深く残る思い出です。
事前に留学生のレン君と友だちになって、カンボジアの子どもの歌を教えてもらったり、内戦の傷跡についても学びました。この写真と記事は、ゲストがレン君のぞうすいの会(第32回)の分。取材にこられた毎日新聞の記者さん、カメラマンさんによるものです。
新聞記事・・・毎日新聞 2006年5月22日 大阪夕刊
アジア協会アジア友の会:カンボジアに音の息吹 眠る縦笛、子どもたちに贈る活動
カンボジアの子どもたちに楽しんでもらおうと、リコーダーの練習をするアジア協会アジア友の会松原のメンバーとカンボジアの留学生レンさん(中央)=大阪府松原市内で、三村政司写す
アジアで井戸の建設を支援する社団法人「アジア協会アジア友の会」(大阪市西区)松原のメンバーらが、家庭で眠っているソプラノリコーダー(縦笛)を集め、カンボジアの小学生に贈る活動に取り組んでいる。カンボジアには音楽の授業がほとんどなく、「楽器に親しんでもらいたい」と、リコーダー300本を目標に協力を呼び掛けている。8月にも届けるという。
同会は雑炊を食べながら海外出身者の話を聞いて互いの交流を深める「ぞうすいの会」を各地で主催。参加費から材料費を差し引いた差額をアジア各地に井戸の建設資金として贈っている。松原市内で活動している同会松原も03年11月にカンボジア・タケオ州に井戸を贈った。
その後、カンボジアの小学校で本格的な音楽の授業がないことを知ったメンバーらが、「音楽の楽しさを伝え、交流も深められれば」とリコーダーを集め、現地に贈ることを決めた。
メンバーらは現在、カンボジア出身の神戸大経済学部2年生、レン・ファンディさん(22)から現地の小学校でよく歌われている歌を教えてもらい、贈呈時に披露できるようリコーダーの練習をしている。
メンバーらは松原市内の中学校にもリコーダー集めを依頼。集まったリコーダーは同会が贈ったタケオ州の井戸近くにある小学校に贈る予定。
レンさんは「小学校には楽器がないので伴奏なしで歌うことが多い。楽器があったらもっと上手に歌えるでしょう」と話している。世話人の橋本末子さん(63)は「厳しい環境を生き抜いている現地の子どもたちに、生活の楽しみを少しでも増やしてあげたい」と話している。
リコーダーの送付先は大阪市西区江戸堀1の2の16、山下ビル4階の同会(06・6444・0587)。【渋江千春】