一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

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93.大塩温泉 「共同浴場」

2005-08-10 00:23:36 | 福島
 福島県で大塩温泉というと北塩原村にある大塩裏磐梯温泉と素朴な共同浴場のあるここ金山町の大塩温泉である。どちらも高張性の温泉であり温湯で薄茶緑色の色をした温泉の共通項はあるが、そのお湯の趣はやや違うところが面白い。
 こちらの共同浴場は、地元の方中心の人のための共同浴場で、たまに我々みたいな温泉好きが訪問するくらいで、解りづらい場所と相まって、静に入浴が出来ることが最大の魅力である。

 大塩共同浴場は、金山町の中心部の川口地区から、只見町に抜ける国道252号線より大塩駅手前の只見川沿いにある共同浴場で、窓から見える只見川の青い川辺と廻りの緑のコントラストの対比が大変美しい風景である。只見川の美しい情景をみるとここ奥会津にきたのだなと実感できる。心優しいこの地区の方々のふれあいも最大の魅力となっている。温泉の良さもあるが、そんなこともあってか足しげく通ってしまうのかもしれない。

 レベルの高い温泉が多いこの周辺でも、大塩共同浴場は絶対に外せない魅力があるのは、何故だろうか。温泉成分が濃い温泉にかかわらず、ナトリウムやマグネシウム・カルシウムなどの+イオンや塩化物・炭酸水素・硫酸塩など-イオンの主要成分が満遍なく散りばめられており、その成分が織り成すことがとても心地よい浴感につながるような気がする。

 高張性の温泉は、体に浸透性が高く、体の水分を奪っていくようなレスポンスがある温泉が多いが、ここの大塩温泉みたいにヌル湯で鮮度感のある温泉は、入浴中は肌の当たりがよく、体の負担も少ない印象である。何時までも入浴できる印象であるが入浴後はしっかりとした温まり感があり、流石高張性の温泉だと改めて認識する。口に含むと、マグネシウムとカルシウム独特の苦味成分が感じるが良質炭酸泉なのかぐいぐいと飲め、それがおいしいと感じさせるほどである。

 大塩温泉はやはり不思議な温泉である、近くにくると吸い寄せられるように、入浴してしまう。癒しと計り知れない温泉パワーを感じさせるお湯かもしれない。温泉好きは立ち寄って見る価値は十分である。

 温泉名 大塩温泉 第四源泉 泉質 含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉 泉温38度 使用位置40度 PH6.5
 Na=2786 K=184.9 Mg=102.6 Ca=224.8 Mn=0.4 Fe(2)=8.5 Li=2.1 Sr=0.6 F=1.0 Cl=3293 SO4=1102 HCO3=1805 Br=6.6 I=0.2 H2PO4=0.3 メタケイ=113.4 メタホウ=14.9 CO2=2856 成分総量 12,502g/kg  (平成5年12月分析)
 
          文/写真 ガメラちゃん@takayama