一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

72.三富温泉郷 「白龍閣」

2005-06-18 22:36:32 | 山梨
68.増富、うん、これはハズせないな・・・、69.奈良田に、70.西山は「蓬莱館」か・・・、ここらへんはウワサ高いしなぁ・・・、71.佐野川、ま~、ここもむかしから人気あるし順当か・・・。え~と、つぎ、72.三富「白龍閣」・・・ん!?・・・三富?・・・はくりゅうかく・・・???。

笛吹川上流の山あいに位置する、三富村、牧丘町(現在は合併して山梨市)あたりは、1998年春に雁坂トンネルが開通してから一躍人気観光ルートとなった。このあたりは、イオウまじりのヌルすべアルカリ泉* が多く、はやぶさ温泉(暫定選外)、「花かげの湯」(旧”牧の湯”)などは人気の日帰り施設となっている。
だが、さらに奥にあるこのお湯は意外に知られていない。
確かに国道沿いの外観はぱっとしないし、地味な看板に「日帰りできます500円。」とあっても、ふつうの観光客は素通りするだろう。

しかし、下部や十谷を切り、敢えてこのお湯をリストしたのには理由がある。このエリアでは異彩を放つ高温湧出の硫酸塩泉、しかも自家源泉かけ流し。硫酸塩泉にはことのほかうるさいtakayamaさんが思わず反応してしまったという、いわくつきのお湯なのだ。

ふたつある浴場は男女日替わり制でどちらも露天つき。奥が小さめ、手前のは広くて”岩風呂”と呼ばれている。奥の浴場は、”岩風呂”と湯づかいが違い、はっきりいって100湯に入るレベルではない。奥の浴場しか入っていない人が、100湯入りに首をかしげるのはむべなるかな。

だが、”岩風呂”はあなどれない。
内湯は熱湯槽と主浴槽の2槽、どちらも竹の湯口から打たせ湯状に熱湯を投入し、手前の洗い場に向かってザンザコオーバーフローのかけ流し。湯口脇にはさりげなくコップも置かれている。川沿いにある露天も鮮度感高く、おそらくかけ流しかと思う。

無色透明のお湯には白~茶系の湯の花がただよい、弱石膏味にかすかな苦味。甘い石膏臭ただようお湯にはキシキシとヌルすべが入り混じる肌に染み入るような絶妙な湯ざわりがあり、浴後は充実した爽快感とともに肌がしっとりして石膏泉の味わい豊か。
カランも源泉で、石膏臭香り立つお湯で身体を流せるのはじつに贅沢である。
浴室の雰囲気も地味ながら落ち着いているので、温泉ファンは見落とせない1湯かと思う。

「白龍閣」のレポはこちら。(関東周辺立ち寄り温泉みしゅらん「特集クチコミ情報」)

Na・Ca-硫酸塩・塩化物温泉 52.3℃、pH=8.9、368L/min掘削揚湯、成分総計=1317mg/kg、Na^+=295.3mg/kg (66.30mval%)、Ca^2+=127.3 (32.71)、Cl^-=255.3 (37.01)、SO_4^2-=560.4 (60.00)、CO_3^2-=9.0、陽イオン計=428.5 (19.41mval)、陰イオン計=837.6 (19.45mval)、メタほう酸=14.5 <H8.4.4分析>

*)なお、自家源泉大量かけ流しで人気の川浦「山県館」は、料金制限(1,500円)でリスト外となっている。
                        
                                        文・画像 別働隊@うつぼ