弁護士パパの子育てノート

3人の子供の子育てにかかわる日常の中で、「これってどうなんだろう?」と考えたことをいろいろと記してみたいと思います。

予科練平和記念館(茨城県阿見町)

2018-05-06 08:09:30 | 学び場

成田の航空科学博物館で周りにいた人が「よかった。」と言っていたのを思い出し、先日、茨城県阿見町にある予科練平和記念館に行ってきました。

常磐線で土浦駅まで行き、バスで15分位のところにあります。

広々とした場所に建っている平成22年開館の新しい記念館でした。

予科練というのは、海軍飛行予科練習生の略だそうで、戦前、海軍が数多くの航空機パイロットらを育成した場所です。

太平洋戦争は基本的に航空戦であり、ここで育った若いパイロットたちが日本の戦力の中核であったともいえますが、館内には華々しい雰囲気などまったくなく、静謐なもの悲しさに包まれています。

来館者が最初に目にするのも、飛行機ではなく、特攻兵器である人間魚雷。
一見、絶対これだけには乗りたくないと思います。

そして、館内でまず目に入ってくるのは、懸命に綱引きをしている少年たちの写真です。

その幼さに驚きます。

14歳半からの少年たちが入隊していたといいますが、10歳の長男やクラスの男子たちと大して変わりないではありませんか。

そして、このような少年達のうち約2万4千人が戦地に赴き、そのうち約8割の1万9千人が戦死したとのことです。

競争率73倍だったという試験を経て入隊し、厳しい訓練にも耐え抜いて、ようやく飛行機に乗れると思ったら、特攻出撃。

飛行機に乗れるのならまだしも、一度も飛行機に乗ることなく、人間魚雷に搭乗させられる。

当時は「国を守るためわが身を捨てる」という軍人精神が広く認められ、おそらくは少年たちにノブレス・オブレージュの矜持もあったろうと思いますが、やはり、本心は、自由に空を飛んでみたい、自分も格好いい飛行士になりたい、というものだったのではないでしょうか。



その後、隣接する公園(遊具が充実しています)で、楽しそうに遊ぶ子ども達の姿や上空を飛んでいる各国の旅客機を見ていて、やはり平和はいいな、努力が幸せにつながる(少なくとも絶望につながらない)世の中がいいな、と思いました。



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